高校受験に向けた中学5教科の総復習100問をまとめました。各教科にPart 1(用語・公式の確認)とPart 2(入試で出る形式の実戦)があり、合計500問をタップするだけで答えが確認できる形にしています。「できた/まちがえた」を記録でき、次に来たときは間違えた問題だけを表示できます。

この記事は「どの教科から手を付けるべきか」から書いています。5教科を均等にやるのは、実は最も効率が悪いやり方です。教科ごとに伸びるスピードがまったく違うので、順番を間違えると同じ勉強量でも結果が変わります。
まず結論:着手する順番
教科には「積み上げ式(時間がかかる)」と「独立式(後から伸びる)」があります。この違いが優先順位を決めます。
| 教科 | 科目の性質 | 着手の優先度 |
|---|---|---|
| 数学 | 積み上げ式。前の学年が抜けていると先に進めない | 最優先。伸びるまで時間がかかるので最初に着手 |
| 英語 | 数学と同じく積み上げ式。単語と文法が基礎 | 最優先。数学と並行して進める |
| 理科 | 分野ごとに独立している。苦手分野だけ潰せる | 中盤。落ちている分野を特定してから |
| 社会 | 暗記の比重が大きく、最後まで伸びる | 後半でよい。直前2か月の詰めが効く |
| 国語 | 知識分野(文法・古文・漢字)は暗記で確実に取れる | 知識分野は早めに。読解は手順を覚える |
- ①数学・英語…積み上げ式なので、いま始めないと間に合いません
- ②国語の知識分野…文法・古文・漢字は暗記するだけで点になります
- ③理科…苦手分野だけを特定して潰します
- ④社会…最後まで伸びるので、直前期の主力にできます

毎年いちばん多い失敗が、秋になって「社会が不安だから」と社会ばかりやってしまうケースです。社会は最後に伸びるので後回しでよく、その時間を数学と英語に使うべきでした。逆に、直前期に数学の基礎から始めるのは間に合いません。
5教科の範囲は、文部科学省の中学校学習指導要領解説(教科ごとの解説)に沿っています。各教科の一問一答で、苦手な単元を先に見つけてください。
教科別・総復習100問

| 教科 | Part 1(50問) | Part 2(50問) |
|---|---|---|
| 数学 | 公式・定理の確認 | 実際に解く計算 |
| 英語 | 文法用語の確認 | 語形変化・並べ替え・誤文訂正・和訳・英作文 |
| 理科 | 用語の一問一答 | 計算問題(力・電流・質量比・湿度・天体) |
| 社会 | 用語の一問一答 | 記述・並べ替え・資料の読み取り |
| 国語 | 文法・古文の基礎 | 敬語・識別・記述の型 |
Part 1で「知っているか」を確認し、Part 2で「使えるか」を確認する。この2段構えにしています。入試で差がつくのはほとんどPart 2の側です。用語を答える問題はみんな取れるので差になりません。
それぞれ50問です。答えを見ずに1周して、できなかった問題に印をつける。この使い方が最も効率的です。
数学

英語

理科

社会

国語

時期別・この50問の使い方
中3の夏まで
数学と英語だけでかまいません。この時期に理科社会に手を広げると、どれも中途半端になります。数学・英語の50問で、どの単元が抜けているかを特定してください。
中3の秋(9〜11月)
理科と国語の知識分野を追加します。理科は50問を解いて、落ちている分野だけを教科書で戻ってください。全部やり直す必要はありません。
直前期(12月〜)
社会を主力にします。ここで一気に詰めるのが最も効率的です。同時に、5教科すべての50問を繰り返して、抜けを潰してください。

直前期に新しい問題集を買う受験生が多いのですが、この時期にやるべきは「一度やったものの反復」です。新しい教材は、できない問題が増えて不安になるだけで、点数には繋がりません。
50問やってみて、点数が取れなかったときは

できなかった問題が多くても、落ち込む必要はありません。いま分かったほうが、本番で分かるより圧倒的に良いからです。ただし、次にやることは状況によって変わります。
- 用語が出てこなかった…教科書の太字を確認。暗記で解決します
- 意味は分かるが説明できなかった…理解が浅い状態。人に説明する練習を
- そもそも何を聞かれているか分からない…その単元をまだ習っていないか、基礎が抜けています。学年をさかのぼる必要があります
- 教科によって差が激しい…苦手教科だけ個別指導などで補うのが現実的です

最後の「学年をさかのぼる必要がある」場合だけは、独学だとかなり苦しいです。どこまで戻ればいいかの判断が難しく、戻りすぎても時間を失うためです。この場合は個別指導やオンライン塾で見てもらうほうが早く済みます。


公立高校入試の平均点で見る「どの教科から」|東京都・埼玉県の令和8年度を並べて計算した
この記事の「数学・英語が最優先」を、実際の入試の平均点で確かめました。使ったのは、教育委員会が公表している令和8年度(2026年2月実施)の公立高校入試の教科別平均点です。東京都と埼玉県は、5教科とも同じ年度の平均点を公表しています。
| 教科 | 東京都 令和8年度 | 東京都 令和7年度 | 埼玉県 令和8年度 |
|---|---|---|---|
| 国語 | 74.9点 | 75.0点 | 60.9点 |
| 数学 | 60.4点 | 60.4点 | 50.4点 |
| 英語 | 61.2点 | 63.7点 | 52.1点 |
| 社会 | 59.9点 | 59.9点 | 66.8点 |
| 理科 | 66.7点 | 59.2点 | 63.2点 |
| 5教科の平均(計算) | 64.6点 | 63.6点 | 58.7点 |
※各教科100点満点。東京都は全日制を志願し共通問題で受けた人の集計で、受検者は国語30,900人、数学30,901人、英語30,742人、社会34,430人、理科34,429人。埼玉県は全日制の「学力検査問題」の平均点で、数学・英語の「学校選択問題」は別に数学57.3点、英語61.2点です。

計算
- 東京都の5教科の平均:(74.9 + 60.4 + 61.2 + 59.9 + 66.7) ÷ 5 = 64.62 → 約64.6点
- 埼玉県の5教科の平均:(60.9 + 50.4 + 52.1 + 66.8 + 63.2) ÷ 5 = 58.68 → 約58.7点
- 埼玉県の最高と最低の差:社会 66.8 − 数学 50.4 = 16.4点。東京都は 国語 74.9 − 社会 59.9 = 15.0点
- 埼玉県で平均的な受験生が落としている点:数学 100 − 50.4 = 49.6点、英語 100 − 52.1 = 47.9点
- 東京都の前年との差:理科 66.7 − 59.2 = +7.5点、英語 61.2 − 63.7 = −2.5点、数学 60.4 − 60.4 = 0点
- 東京都の数学 大問1(計算や基礎の小問9問・46点分)の大問正答率69.4%:46 × 0.694 = 約31.9点
- 東京都の数学 大問5(空間図形・10点分)の大問正答率18.5%:10 × 0.185 = 約1.9点
2つの都県で共通するのは、数学と英語が5教科の平均より低いことです。埼玉県では数学が最も低く、英語が2番目でした。東京都でも数学と英語は5教科の平均(64.6点)を下回っています。この2教科は前の学年の内容を使うので、抜けがあると点が戻りにくい教科です。早めに始める理由は、平均点にも出ています。
ただし、東京都の令和8年度は社会が59.9点で最も低いという結果でした。数学(60.4点)との差は0.5点しかありません。また理科は、前年より7.5点上がりました。平均点は問題の難しさで年ごとに動くので、1年分だけで教科の順位を決めない方が安全です。
数学の点は「計算・基礎」の大問1で決まる
東京都の調査報告書には、大問ごとの正答率も載っています。数学の大問1は、計算や作図など基礎の9問で46点分あります。ここの大問正答率は69.4%で、平均点60.4点のうち約31.9点を大問1で取っている計算です。ただし、部分正答を含む割合なので目安です。反対に、空間図形の大問5は18.5%でした。この記事の数学のPart 1(公式・定理の確認)とPart 2(実際に解く計算)は、この大問1に当たる力の練習です。
- 自分の模試や実力テストの点の並びが平均点と違う場合は、自分の点で決める。平均より大きく下回っている教科から始める。平均点は「みんなが落としやすい教科」で、自分の弱点とは限らない
- 埼玉県で、数学・英語が「学校選択問題」の高校を受ける場合は、別の平均点を見る。平均点は数学57.3点、英語61.2点で、学力検査問題とは別の問題になる
- 東京都で、国語・数学・英語を共通問題以外で受ける高校を志望する場合は、上の数字をそのまま使えない。上の平均点は、共通問題を受けた人だけの集計
- 1年分の平均点だけで判断しようとしている場合は、数年分を並べる。東京都の理科は1年で7.5点動いた。過去問は年度ごとの平均点と並べて見る
なお、東京都・埼玉県の公表資料に、教科ごとの「伸びる速さ」や「何か月で何点上がるか」を比べたデータはありません(公式に記載なし)。上の表は平均点の比較で、「後から伸びる教科」の根拠ではない点に注意してください。
出典:東京都教育委員会「令和8年東京都立高等学校入学者選抜学力検査結果に関する調査について」/同「調査報告書」(PDF・数学 4ページ)/埼玉県「令和8年度埼玉県公立高等学校入学者選抜実施状況について」(PDF)(2026年10月14日確認)
よくある質問
- 5教科を1日で全部やるべきですか?
-
おすすめしません。1日1〜2教科に絞ったほうが定着します。5教科を1周するのに3〜4日かけるくらいのペースで十分です。
- 何周すればいいですか?
-
最低3周です。1周目で全体を把握し、2周目で印をつけ、3周目は印の付いた問題だけ解きます。3周目が最も短時間で終わります。
- 答えを覚えてしまって意味がない気がします
-
それで問題ありません。一問一答は「答えを覚える」ためのものです。ただし、覚えた知識を使って実際の入試問題が解けるかは別なので、過去問と併用してください。
- 部活が忙しくて時間が取れません
-
移動時間と寝る前の10分だけでも構いません。スマホでタップして確認できる形にしてあるのは、そのためです。まとまった時間が取れないなら、細切れでやるしかありません。
- 志望校が決まっていなくても始めていいですか?
-
むしろ先に始めてください。今の実力が分からないと志望校も決められません。この50問で現状を把握してから、志望校を考えるほうが順番として正しいです。
高校生・大学受験向けの一問一答もまとめています。

英語は文法だけでなく長文の練習も必要です。無料の長文読解練習を用意しました。

高校入試では内申点も合否を左右します。仕組みと上げ方はこちらにまとめました。

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志望校が決まると、あと何点必要かがはっきりします。

推薦入試を受ける場合も、一般入試の勉強は止めないでください。

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中3の夏は「戻れる」最後の時期です。夏期講習の判断はこちらに。

夏休み明けの実力テスト対策としても使えます。進め方はこちらに。

数学は「用語の確認」と「実際に解く」の2本立てにしました。
いま何点足りないのかは、内申点の計算ツールで確認できます。

英語は「文法用語の確認」と「入試形式で解く」の2本立てにしました。
理科も「用語の確認」と「計算で解く」の2本立てにしました。

