中学生の定期テストの勉強法を、塾で実際に配っている進め方の形でまとめました。2週間前から何をするかを日程で示しています。

定期テストで点が取れない生徒には、はっきりした共通点があります。「勉強していない」のではなく「始めるのが遅い」のです。1週間前から始めて間に合うのは、もともと理解できている子だけです。
まず結論:2週間前から始める
| 時期 | やること | ポイント |
|---|---|---|
| 2週間前 | ワーク1周目を始める | 範囲が全部出ていなくても始める。出ている範囲だけでよい |
| 10日前 | ワーク1周目を終える | ここで終わっていないと間に合いません |
| 1週間前 | ワーク2周目(間違えた問題だけ) | 部活が休みに入る頃。ここからが本番 |
| 3日前 | ワーク3周目+暗記科目 | 理科・社会・実技はここで一気に |
| 前日 | 間違えた問題だけを見る | 新しいことはやらない |

「2週間前はまだ範囲が出ていない」と言われますが、出ている範囲だけで始めてください。範囲が全部出てから動くと、ワーク1周目で手一杯になり、2周目に入れません。点数が取れるかどうかは2周目以降で決まります。
ワークの正しい回し方
定期テストは学校のワークからそのまま出ることが多く、ワークを完璧にすれば平均点は超えます。ただし、やり方を間違えている生徒が非常に多いです。
1周目:解いて、丸つけして、直す
- できなかった問題に印をつける…これをしないと2周目で全部やり直すことになります
- 丸つけをその日のうちにする…後回しにすると、なぜ間違えたか思い出せません
- 直しは答えを写すだけで終わらせない…なぜそうなるかを1行書いてください
2周目:印のついた問題だけ
ここが最重要です。できた問題をもう一度解くのは時間の無駄です。印のついた問題だけをやると、2周目は1周目の3分の1の時間で終わります。
3周目:それでもできなかった問題だけ
3周目まで来ると、残るのは数問です。この数問が、あなたの本当の弱点です。テスト直前に見るのはここだけで構いません。

「ワークを3周した」と言う生徒に確認すると、3回とも最初から全部解いていることがよくあります。これでは時間がいくらあっても足りません。2周目以降は絞る——これだけで勉強時間は半分になります。
【全国データ】いま、まわりの勉強時間は減っています
「うちの子だけ勉強していない気がする」とよく言われますが、全国の数字はむしろ逆方向に動いています。
文部科学省と国立教育政策研究所の令和6年度全国学力・学習状況調査の質問調査の結果(令和6年8月20日)には、こう書かれています。
- 「学校の授業時間以外の勉強時間は、小・中学生とも令和3年度以降、平日、休日いずれも減少傾向」
- 「テレビゲームをする時間は小・中学生とも横ばい、SNS・動画視聴の時間は、小学生は横ばい、中学生は微増の傾向」

ここは前向きに受け取ってください。まわりが減っているということは、同じ量をやるだけで相対的に前に出るということです。この記事で言っている「平日30分」は、いま思っている以上に効きます。
順位は他人との比較で決まります。全体が下がっているときに現状維持をすれば、順位は上がります。逆に「まわりもやっていないから」で一緒に下がると、差は開きます。
【塾長の現場から】ワークは「勉強」と「提出物」の二役です
ここが、点が伸びない子でいちばん多く見る構造です。学校のワークには、勉強の道具と、評定に関わる提出物という2つの役割があります。そして多くの子が、後者のためだけに埋めています。
| やり方 | 提出物として | 勉強として |
|---|---|---|
| テスト前日に答えを写して埋める | ○ 出せる | × まったく残らない |
| 2週間前から解いて、印をつけて直す | ○ 出せる | ○ 2周目・3周目に使える |
提出物としては同じ「○」なので、家庭からは見分けがつきません。「ワークはやったよ」と言われれば、そこで会話が終わります。だから確認するのは「終わった?」ではなく「印はいくつ付いた?」にしてください。印がゼロなら、答えを写しています。

写しているかどうか、親には分からないと思っていました……

すぐ分かります。間違いが1つも無いワークは、勉強していない証拠です。初見で全問正解するなら、その子はもう90点台を取っています。間違いが残っているワークのほうが、良いワークです。
なお、提出物は評定にも直接効きます。テストの点が良いのに評定が上がらない子は、ここで落としていることがほとんどです。

出る問題は、テスト範囲表に書いてあります
意外と読まれていないのが、学校が配るテスト範囲表です。あれは「何を出すか」の予告です。ところが多くの家庭で、ページ数だけ見て終わっています。
- 「ワークのp○〜p○」以外に書かれているもの……プリント・ノート・資料集の指定があれば、そこから出ます。わざわざ書く理由がありません
- 「〜を中心に」「特に〜」……配点が偏る場所の予告です。ここを厚くやるだけで点が動きます
- 持ち物に「定規」「コンパス」……作図が出ます。技能の問題は対策すれば確実に取れます
範囲表が配られたら、まず親子で一度いっしょに読んでください。5分で終わります。この5分が、勉強時間を何時間か節約します。
点数帯別・次にやるべきこと
平均点が取れない場合
原因はほぼ「ワークが終わっていない」です。理解力の問題ではありません。まずワークを1周、期限内に終わらせることだけを目標にしてください。
それでも終わらない場合は、前の学年の内容が抜けている可能性があります。特に数学と英語は積み上げ式なので、どこまで戻る必要があるかを確認してください。

70〜80点で止まる場合
ワークはできているのに点が伸びない状態です。この場合、足りないのはワーク以外の演習です。
- 教科書の例題と章末問題を解く…ワークに載っていない問題が出ます
- 授業プリントを見直す…先生が作る問題は、授業で強調した部分から出ます
- 記述問題を書く練習をする…選択肢は解けるのに記述で落とすパターンが多いです
90点以上を狙う場合
ここからはミスをしない練習です。実力はあるので、計算ミス・書き間違い・問題の読み違いをどれだけ減らせるかで決まります。見直しの時間を必ず残してください。
教科別のポイント
- 数学…ワークの反復がそのまま点になります。最も対策しやすい教科です
- 英語…教科書本文の音読を。本文はそのまま出題されます
- 理科・社会…3日前からで間に合います。暗記なので直前が最も効率的です
- 国語…漢字と文法だけは確実に。読解は範囲の文章を読み直す程度で構いません
- 実技4教科…捨てないでください。範囲が狭く、内申では2倍に計算される県もあります

部活で時間が取れないとき
中学生の多くが、テスト1週間前まで部活があります。だからこそ2週間前から始める必要があります。
- 平日は30分でよい…量より、毎日触ることを優先してください
- 朝に15分…夜は疲れて頭に入りません。暗記は朝が効率的です
- 休日にまとめてやる…部活が休みの日に2〜3時間で1教科を進めます

部活を辞める必要はありません。実際、部活を続けながら上位を取る生徒はたくさんいます。違いは能力ではなく、始める時期と、平日の30分を確保しているかだけです。
それでも点が上がらないときは
やり方を変えても結果が出ない場合、原因は「勉強法」ではなく「戻る場所」にあることが多いです。
特に数学と英語は積み上げ式なので、どこまで戻ればいいかの判断が難しく、独学で解決しにくい部分です。ここは人に見てもらったほうが早く済みます。


中1の最初の定期テストは範囲が狭く、準備した分がそのまま出ます。入学前の春休みに何をやっておくかで、ここの出方が変わります。

この記事のやり方を試しても点が動かないなら、原因は勉強法ではなく戻るべき学年です。とくに数学と英語は積み上げ式なので、どこまで戻ればいいかの判断が独学ではいちばん難しいところ。過去の定期テストを並べて分析する時間が取れないときは、診断だけ外に出す手もあります。【atama+ オンライン塾】
は診断テストからつまずきの根本原因になっている単元をさかのぼって特定するので、無料体験で「どこから戻るか」だけ出して、この記事の2週間の計画に当てはめる——という使い方ができます。
テスト前に夜更かしで詰め込むと、覚えたことが残りません。削ってはいけない睡眠時間の目安はこちらです。

よくある質問
- 勉強時間はどれくらい必要ですか?
-
2週間前から平日1〜2時間、休日3〜4時間が一つの目安です。ただし時間より「ワークを何周したか」で考えるほうが確実です。
- 一夜漬けでも点は取れますか?
-
暗記科目なら多少は取れますが、数学と英語はほぼ無理です。また一夜漬けで取った点は次のテストに残らないので、結局毎回苦しくなります。
- 範囲が広すぎて終わりません
-
2週間前に始めていないことが原因です。次回から早める前提で、今回は「ワーク1周を優先し、2周目は数学だけ」のように絞ってください。全教科を中途半端にやるより結果が出ます。
- テスト前に何時間も勉強しているのに点が取れません
-
時間ではなくやり方の問題です。1周目からやり直していないか、丸つけだけで直しをしていないか、確認してください。
- 親はどこまで手伝うべきですか?
-
勉強の中身より、環境と時間の管理を手伝うのが現実的です。「今日どこまでやるか」を一緒に決めるだけでも変わります。教える必要はありません。

部活があって時間が取れない場合の進め方は、別記事で詳しく書いています。

志望校が決まると、必要な点数が具体的になります。

勉強中のスマホの扱いについては、別記事にまとめています。

推薦入試では内申点の比重が大きくなります。

入試に向けた過去問の使い方は別記事にまとめています。

模試の復習も同じく「分類する」ことが要点です。

AIを使う場合の注意点はこちらにまとめました。

やっているのに点が取れない場合は、こちらもご覧ください。

夏期講習を取るかどうかの判断基準はこちらです。

範囲が「これまで全部」の実力テストは、対策のしかたが定期テストと変わります。

数学のワークが終わったら、実戦50問で仕上げ確認ができます。

定期テストの点が内申点にどう効くかは、計算ツールで数値として確認できます。

英語のワークが終わったら、入試形式の50問で仕上げ確認ができます。

2週間の進め方を決めたのに机に向かえない、という場合は、計画ではなく別のところに原因があります。



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