中学生の睡眠時間は8〜10時間|差がつくのは「きっちり」ではなく「崩さない」

中学生に必要な睡眠時間は8〜10時間です。厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」が示している目安で、実際の平均は7時間57分博報堂教育財団こども研究所・2025年1月調査)。すでに目安の下限を下回っています。国が中学3年生約90万人分を集計したクロス集計表では、寝る時刻が「している」も「どちらかといえば、している」も数学の平均正答率は50.2%で同じ。差がつくのはその下からで、「全くしていない」とは13.3ポイント開きます。完璧に揃える必要はなく、大きく崩さないことだけが効いています。

中2の息子が、いつも0時近くまで起きています。朝も起こさないと動きません。何時間寝かせればいいのか、そもそも何時に寝かせればいいのかが分かりません。

先に決めるのは「何時に起きるか」ではなく「何時に寝るか」です。起床時刻に8時間を足して就寝時刻を決めてしまうと、迷いがなくなります。6時半起きなら22時半です。

この記事の目次

中学生に必要な睡眠時間は8〜10時間(国が出している目安)

ここは体感で決めずに、公的な数字を置きます。厚生労働省の健康づくりのための睡眠ガイド2023(令和6年2月/令和6年9月18日一部修正)は、推奨事項としてはっきりこう書いています。

小学生は9〜12時間、中学・高校生は8〜10時間を参考に睡眠時間を確保する。

厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」こども版 推奨事項(2026年8月13日確認)

この数字は米国睡眠医学会の推奨を踏まえたものです。同ガイドは、睡眠時間が不足することによって肥満のリスクが高くなること、抑うつ傾向が強くなること、学業成績が低下すること、幸福感や生活の質が低下することが報告されている、と書いています。「寝ないと成績が下がる」は精神論ではなく、国のガイドに載っている話です。

もうひとつ、保護者に知っておいてほしい記述があります。同ガイドは「成長期である高校生までは成人よりも長い睡眠時間を必要とすることがわかっており、一般的な認識よりも長い睡眠時間であることに驚くかもしれません」と、わざわざ断りを入れています。大人の感覚で「中学生なら7時間で足りるだろう」と決めてしまうと、目安より短くなります。

実際の平均は7時間57分。就寝22時46分・起床6時42分

では実際はどうか。博報堂教育財団こども研究所が2025年1月26日に小学4年生から中学3年生の男女600人に行った調査では、平日の平均睡眠時間はこうなっていました。

平日の平均睡眠時間就寝時刻起床時刻
小学生8時間56分21時46分6時42分
中学生7時間57分22時46分6時42分
博報堂教育財団こども研究所「どのくらい眠ってる?」(2025年1月26日調査・小4〜中3の600人)より作成

小学生から中学生になると、起床時刻は変わらないまま就寝時刻だけが1時間遅くなり、その1時間がそのまま睡眠時間から消えています。そして中学生の平均7時間57分は、推奨の下限8時間をわずかに下回っています。平均的な中学生は、すでに足りていない側にいるということです。

ここは中学生の生活そのものの影響が大きいところです。部活が終わって帰宅するのが19時前後、そこから食事と入浴、学校の宿題、塾の宿題と続けば、22時台に寝るのは簡単ではありません。「意志が弱いから遅い」ではなく、構造的に遅くなります。

起床時刻から逆算した「寝るべき時刻」

睡眠ガイドは「早起き習慣を保ったうえで、推奨睡眠時間から逆算して夜寝る時間を決めることをお勧めします」と書いています。順番は逆算です。起床時刻ごとに整理すると、こうなります。

起床時刻8時間なら9時間なら10時間なら
6時00分22時00分21時00分20時00分
6時30分22時30分21時30分20時30分
7時00分23時00分22時00分21時00分
7時30分23時30分22時30分21時30分
厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」の推奨8〜10時間から逆算

表を見ると分かりますが、10時間の列は現実的ではありません。中学生が20時台に寝るのは、部活のある家庭ではまず無理です。実務的には8時間の列を守れているかどうかで見てください。それを割り込んでいるなら、削られているのは睡眠のほうです。

国のデータ:差がつくのは「きっちり」ではなく「崩さない」

国は毎年、中学3年生のほぼ全員に生活習慣を聞き、回答ごとの教科の平均正答率を公表しています。令和7年度【中学校】調査結果資料のクロス集計表から、就寝時刻の結果を読み出しました。集計対象は898,150人です。

寝る時刻をそろえているか生徒数割合国語(14問)数学(15問)
している306,922人34.1%55.1%50.2%
どちらかといえば、している422,792人47.0%55.7%50.2%
あまりしていない144,637人16.1%52.5%45.3%
全くしていない23,799人2.6%46.3%36.9%
国立教育政策研究所「令和7年度 全国学力・学習状況調査【中学校】調査結果資料」クロス集計表(生徒質問調査−教科)全国−生徒(国・公・私立)より作成。2026年8月13日確認

まず見てほしいのは、上の2行が同じ数字だということです。「している」と「どちらかといえば、している」は、数学でどちらも50.2%。きっちり同じ時刻に寝ている子と、だいたい同じ時刻の子で差がありません。国語にいたっては「どちらかといえば」のほうがわずかに高いくらいです。

差がつくのはその下からです。「全くしていない」との開きは数学で13.3ポイント、国語で8.8ポイント。中学3年生の数学は15問なので、13.3ポイントはおよそ2問ぶんにあたります。

この表から言えること・言えないこと

言えること|就寝時刻が「あまりしていない」「全くしていない」層で、平均正答率がはっきり下がっています。そして「している」と「どちらかといえば」に差はありません。

言えないこと|この調査は同じ時点で生活習慣と学力を聞いているだけなので、どちらが原因かは分かりません。成績が安定している子は生活も整いやすい、という向きの説明も同じくらい成り立ちます。

ここが実務的にいちばん大事なところです。「毎日きっちり22時30分」を目指す必要はありません。データ上、そこまでやっても「だいたい同じ時刻」と結果は変わっていません。狙うのは「大きく崩さない」ラインで、そこまでなら家庭でも続きます。

起きる時刻も、まったく同じ形をしています

起きる時刻をそろえているか生徒数割合国語数学
している493,841人54.9%54.8%49.4%
どちらかといえば、している339,982人37.8%55.2%49.5%
あまりしていない56,504人6.3%52.4%46.2%
全くしていない7,260人0.8%44.4%35.9%
出典は前掲と同じ

こちらも上2行はほぼ同じ(49.4%と49.5%)で、差がつくのは下2つ。就寝も起床も「崩れているかどうか」だけが効いているという同じ形です。

なお起床を「している」と答えた中学生は54.9%で、就寝の34.1%より20ポイント高い。学校がある以上、起きる時刻は勝手に揃います。崩れやすいのは寝る時刻のほうだけなので、この記事ではあとで「起床時刻から逆算して寝る時刻を決める」やり方を紹介します。

ついでに:いちばん差が大きいのは朝食です

同じクロス集計表で、生活習慣のなかで最も差が大きかったのは睡眠ではなく朝食でした。「朝食を毎日食べていますか」に「している」と答えた78.8%の数学の平均正答率は51.5%、「全くしていない」は34.4%で、差は17.1ポイントあります。

寝る時刻を整えると朝に余裕ができて、朝食が食べられるようになります。この2つは別々の習慣ではなく、ひとつづきのものだと考えてください。

「4当5落」は今も通用するか——受験生が睡眠を削るとどうなるか

中学生の睡眠時間|受験生が睡眠を削るとどうなるか

「4当5落」という言葉があります。「受験生は1日4時間睡眠であるべきで、5時間以上寝たら落ちてしまう」という、昔よく使われたものです。現在の国のガイドは、これを明確に否定する側に立っています。中学・高校生の推奨は8〜10時間なので、5時間は推奨の下限を3時間下回っています。

5時間睡眠で得られるもの5時間睡眠で失うもの
机に向かう時間が3時間増える集中力・判断力が落ちる
「やっている」という手応えが出る覚えたことが定着しにくくなる
疲労が抜けにくく、体調を崩しやすい
気分が落ち込みやすくなる

そして睡眠ガイドには、受験生と保護者がいちばん知りたい質問が、そのまま質問と回答の欄に載っています。「高校生の中には、たくさん勉強しようとすると、8〜10時間の睡眠時間を確保できないこどももいます。どうしたらいいでしょうか?」——答えはこうです。

良質な睡眠を適切な時間確保することで、集中力が増し学習効率が向上します。さらに、睡眠は学習した内容を強固にする役割も果たすため、睡眠時間を確保することでより学習内容が定着しやすくなります。学力の向上と健康維持のためには、勉強時間と睡眠時間のバランスをとることが大切です。

厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」こども版の質問と回答より

「勉強のために睡眠を削っていいか」に対して、国は削らない側で答えているということです。これは家庭で言い争いになったときに、そのまま見せられる根拠になります。

覚えたことの定着は、深いノンレム睡眠が担当します

寝ている状態は「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の2つに分けられます。レム睡眠では脳が活発に働いていて、体の動かし方や感情の整理に関わるとされます。一方ノンレム睡眠は、脳と体を休ませるとともに、覚えた知識そのものの定着に関わるとされています。

受験生が気にする「暗記したことが残るか」は、主にノンレム睡眠の担当です。「記憶はレム睡眠」と紹介されることが多いのですが、単語や用語のような知識の定着では、深いノンレム睡眠のほうが重要だと考えられています。どちらか一方ではなく、両方をひと晩に何度も回すことが結局は近道です。

1サイクルはおおよそ90分と言われますが、実際は80〜120分と幅があり、同じ晩でも一定ではありません。「90分の倍数で起きるとすっきりする」という話をよく聞きますが、そこまで正確なものではありません。分刻みで逆算するより、毎日同じ時刻に寝起きするほうが効きます。

深夜0時以降に寝ている中学生は22%(文部科学省の2万3千人調査)

もう1つ、保護者向けの一次データがあります。文部科学省が全国800クラスを抽出して行った「睡眠を中心とした生活習慣と子供の自立等との関係性に関する調査」です。有効回収は23,139票。調査時点は平成26年11月と古いのですが、子どもの睡眠と心身の状態を全国規模で結びつけた調査は、いまだにこれが基準になっています。

中学生についての主な数字
  • 次の日に学校がある日に、深夜0時以降に就寝している中学生は22.0%(高校生は47.0%)
  • 自分の睡眠が「十分ではない」と感じている中学生は24.8%(小学生は14.9%)
  • 学校がある日とない日で起床時刻が2時間以上ずれることが「よくある」24.4%・「ときどきある」32.6%(あわせて57.0%)
  • 帰宅後に30分以上の仮眠をとることが「よくある」10.1%・「ときどきある」28.3%

就寝が遅い子ほど「イライラする」が多く、「自分が好き」が少ない

この調査のクロス集計で、保護者にいちばん関わるのはここです。報告書は、相関が見られた学校段階を明記したうえでこう書いています。

就寝時刻が遅い子供ほど、自分のことが好きと回答する割合が低く、なんでもないのにイライラすることがあると回答する割合が高い。【小・中】

文部科学省「睡眠を中心とした生活習慣と子供の自立等との関係性に関する調査の結果(概要)」より

同じ調査では、なんでもないのにイライラすることが「よくある」中学生が11.5%、「ときどきある」が23.0%。あわせて3人に1人です。

これを「反抗期だから」で片づけてしまうと、打つ手がなくなります。順番として、まず睡眠を疑ってみてください。寝る時刻が2週間で揃ってきても機嫌が変わらないなら、そのときは別の理由を探せばいいだけです。

保護者がやりがちで、じつは逆効果になる3つ

① 休日に寝坊させて「取り返させる」

平日に足りないぶんを土日に寝かせて埋める。いちばんよくやる対応ですが、睡眠ガイドの指示は逆です。「週末休日も普段と同じ時間に起床して、日光を浴びましょう」と書かれています。

理由もはっきりしています。同ガイドによれば、思春期は眠りに関わるホルモンの分泌開始時刻がそもそも遅れるため、放っておくと夜型に傾きます。そこに休日の寝坊が重なると午前中に日光を浴びられず、体内リズムがさらに後ろにずれます。月曜の朝がいちばんつらいのは、日曜の朝に寝かせたからです。

文部科学省の調査でも、学校がある日とない日で起床時刻が2時間以上ずれることがよくある子ほど、午前の授業中に眠くて仕方がないと答える割合が高いという結果が出ています(小・中・高すべて)。そしてそのズレが起きている中学生は、あわせて57.0%です。

② 帰宅後の仮眠を、そのまま放置する

部活から帰ってきてソファで寝てしまう。中学生の38.4%が30分以上の仮眠をとることがある、と答えています。ここで問題なのは長さです。同じ調査では、30分以上の仮眠をとることがある子ほど、午前中に調子が悪いことがあると答える割合が高いという関係が出ています。

仮眠そのものは悪くありません。20分以内に抑えるかどうかが分かれ目です。

ノンレム睡眠は、深さに応じて4つのステージがあります。カリフォルニア大学の神経科学者マシュー・ウォーカーの研究では、入眠20分ほどで訪れる軽い睡眠レベルの「ステージ2」は、脳内の“キャッシュ・メモリ”がクリアされて、情報を整理・記憶したり、優先順位をつける脳のワーキングメモリが強化されることが明らかになりました。これが短時間睡眠で、頭がスッキリ冴えわたる理由の一つです。

PHILIPS ホームページより引用

引用元の「4つのステージ」は古い分類です。現在の国際基準では、ノンレム睡眠はN1・N2・N3の3段階に分けられています。深い眠りがN3にあたります。

家庭でできるのは、タイマーをかけて起こす役を引き受けることだけです。本人に「20分で起きなさい」と言っても起きません。30分を超えると深い眠りに入るので、目覚めが悪くてかえって夜まで引きずります。

③ スマホを取り上げて、それで終わりにする

就寝時刻とスマホの関係は、文部科学省の調査でもはっきり出ています。携帯電話やスマートフォンとの接触時間が長い子ほど就寝時刻が遅く、寝る直前まで機器に触ることがよくある子ほど、朝ふとんから出るのがつらいと答える割合が高い(いずれも小・中・高すべて)。

睡眠ガイドの指示は具体的です。「デジタル機器は寝室には持ち込まず、電源を切って、別の部屋に置いておきましょう」。とくに寝そべって使うと画面との距離が近くなるため、寝つきと睡眠の質の両方が悪くなる、と書かれています。

ただし、同じガイドは取り上げるだけの対応に注意も付けています。ここは競合する記事があまり書いていないところです。

就寝時刻の先延ばしをやめることは、余暇時間の減少をもたらす場合があります。適切な余暇活動が減ることは、ストレスの増加や抑うつにつながる可能性があるため、注意が必要です。就寝時刻付近の余暇時間を、日中に十分補えるように工夫すると良いでしょう。

厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」こども版 ショートコラム「就寝時間の先延ばし」より

つまり「夜のスマホをやめさせる」と「昼にその時間を返す」はセットです。夜だけ取り上げて何も返さないと、子どもにとっては純粋な損失になり、続きません。家庭のルールとして決めるなら、返す側も一緒に決めてください。

【塾長の現場から】睡眠を削らずに勉強時間を作る順番

ここまでの話は「寝かせましょう」で終わってしまいがちですが、現場で聞くのはいつも同じ質問です。「じゃあ勉強はいつやるんですか」。順番があります。

手順1
先に「寝る時刻」を家族で決めて、動かさない

起床時刻に8時間を足すだけです。ここを決めずに「終わったら寝る」にすると、必ず削られるのは睡眠のほうです。テスト前だけ例外にするのもやめてください。例外は必ず常態になります。

手順2
学校のワークを「習った日」に進める

夜が足りなくなる最大の原因は、テスト前にワークがまとめて残っていることです。習った日にその範囲だけ進めておくと、テスト前の2週間が丸ごと空きます。ここが空けば、睡眠を削る場面はほとんど消えます。

手順3
寝る直前に残すのは「覚えるだけ」の作業にする

考える問題を夜遅くに回すと、時間が読めずに延びます。英単語や漢字、用語の確認のように終わりが決まっている作業を最後に置くと、就寝時刻を守れます。定着の面でも、寝る前は暗記のほうが向いています。

手順4
それでも終わらないなら、量そのものを相談する

手順1から3をやっても毎晩0時を回るなら、それは家庭の努力で埋める話ではありません。塾に通っているなら、宿題の量ではなく順番を相談してください。「減らしてほしい」より「どれを先にやるべきか」のほうが、話が通りやすく、結果も出ます。

手順2の具体的な進め方と、手順4の伝え方は、それぞれ別の記事にまとめてあります。

朝どうしても起きられないなら、生活習慣の問題ではないかもしれません

ここは必ず書いておきたいところです。夜ふかしと朝寝坊が長く続くと、朝起きること自体が難しくなり、遅刻が増えたり登校が困難になったりします。睡眠ガイドは、これを「睡眠・覚醒相後退障害」という睡眠障害の一つとして説明しています。

睡眠・覚醒相後退障害の6割近くに起立性調節障害を合併すると報告されています。この状態になると、二次的に学業の遅れや、友人関係の障害が進行しやすいため、できるだけ早く医師に相談することが重要です

厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」こども版より(表現を一部整理)

ガイドは同時に、これを「自分の意志だけでは睡眠・覚醒リズムの乱れや蓄積した睡眠不足に抗うことができなくなった結果」とも書いています。怠けているのではありません。朝起きられない状態が数週間続き、頭痛やめまい、立ちくらみを伴うようなら、生活指導ではなく受診の段階です。

睡眠の質を高めるには?

時間をこれ以上増やせない場合に手を入れられるのが「質」です。順番としては、時間と規則性を先に整えてからここに来てください。

睡眠の質を高めるアイデア
  • 毎日同じ時間に寝る・起きる
    この記事でいちばん効くと書いてきたものです。休日も同じにします
  • 寝る前のスマホは別の部屋に置く
    刺激でメラトニンの分泌が抑えられると、脳が覚醒して眠りが浅くなります
  • 入浴は睡眠の1〜2時間前に
    寝る直前だと体温が高いままです。1〜2時間おくと体温が下がり、深く眠れます
  • 朝は太陽の光を浴びて、朝食をとる
    睡眠ガイドの推奨事項そのものです。朝食を抜くとリズムがさらに後ろへずれます
  • 日中に体を動かす
    1日60分以上が推奨されています。ただし就寝前1時間以内の激しい運動は逆効果です
  • カフェインを控える
    コーヒーや緑茶、エナジードリンクは夕方以降に注意してください

寝具は毎日8時間近く使うものなので、費用対効果で考えると意外に合理的な投資対象です。頭部の熱を逃す設計のブレインスリープピローのような枕もありますが、まずはお金をかけずにできることから試してください。

枕やマットレスを変える前に、まず生活リズムを整えてください。道具でしか解決しない問題は、実はそんなに多くありません。それでも寝つきが悪い・朝起きられない状態が続くなら、寝具を見直す価値はあります。

よくある質問

中学生は結局、何時に寝るのが正解ですか?

起床時刻から8時間を引いた時刻です。全員に共通する「正解の時刻」はありません。6時半に起きる家庭なら22時半、7時起きなら23時になります。大事なのは時刻そのものより、その時刻が毎日同じであることです。全国学力・学習状況調査で差がついていたのは長さではなく規則性のほうでした。

8時間寝かせたいのですが、宿題が終わりません。

就寝時刻を先に固定して、そこから逆算してください。終わらない状態が毎晩続くなら、それは時間の使い方ではなく量の問題です。学校のワークを習った日に進める、寝る前は暗記だけにする、の2つで多くは収まります。それでも0時を回るなら、塾の宿題は順番を相談してください。

休日に寝坊させて、平日の不足を埋めてもいいですか?

厚生労働省の睡眠ガイドは「週末休日も普段と同じ時間に起床して、日光を浴びましょう」としています。休日に大きく寝坊すると午前中に光を浴びられず、体内リズムがさらに後ろへずれます。文部科学省の調査でも、学校がある日とない日で起床時刻が2時間以上ずれる子ほど、午前の授業中に眠くて仕方がないと答える割合が高くなっていました。寝坊させるなら1時間以内にとどめてください。

受験直前期だけは、睡眠を削ってもいいのでは?

おすすめしません。直前期に必要なのは新しく覚えることより今ある知識を確実に出すことで、そこはいちばん睡眠不足の影響を受けます。しかも入試は朝から始まります。直前になって早寝に戻そうとしても、リズムは数日では戻りません。削らずに済む形を、秋のうちに作っておくほうが確実です。

帰宅後に寝てしまうのですが、起こすべきですか?

20分で起こしてください。中学生の38.4%が30分以上の仮眠をとることがあると答えており、文部科学省の調査では、仮眠が長い子ほど午前中に調子が悪いと答える割合が高くなっていました。30分を超えると深い眠りに入るため、目覚めが悪く、その日の夜まで影響します。タイマーをかけて起こす役は、家庭が引き受けるしかありません。

寝る時刻を揃えれば、成績は上がりますか?

そこまでは言えません。全国学力・学習状況調査は同じ時点で生活習慣と学力を聞いているだけなので、どちらが原因かは分かりません。上がるとは言い切れません。この調査は同じ時点で生活習慣と学力を聞いているだけなので、どちらが原因かは分からないからです。また「している」と「どちらかといえば、している」には差がありません(数学でどちらも50.2%)。差が出ているのは「あまりしていない」から下です。完璧に揃えることを目標にしないでください。

まとめ

  • 中学生に必要な睡眠時間は8〜10時間(厚生労働省の睡眠ガイド2023)
  • 実際の平均は7時間57分。すでに推奨の下限を下回っている
  • 国の集計では「している」も「どちらかといえば」も数学50.2%で同じ。差がつくのは「あまりしていない」から下(全くしていないとは13.3ポイント差)
  • ただし因果は言えない。狙うのは完璧ではなく「大きく崩さない」ライン
  • やることは1つ。起床時刻に8時間を足して、就寝時刻を先に決める

関連記事

朝どうしても眠くて動けない日の対処は、こちらにまとめています。

勉強しているのに結果が出ない、という状態が続いているなら、原因の切り分けから始めてください。

部活で帰宅が遅い家庭は、平日の使い方から見直すほうが早いことがあります。

眠気覚ましにブドウ糖のラムネを常備している家庭は、量にだけ注意してください。

睡眠と学習をテーマにした英語長文の練習問題も、全訳つきで無料公開しています。

睡眠を戻しても手が動かない日が続くなら、原因はやる気ではなく、詰まったあとの手順が決まっていないことのほうです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

兵庫県のとある学習塾の塾長。私大理系卒。塾バイト・家庭教師を経て、長年の経験を基に幅広く受験をサポートします。生徒だけでなく、それを支える保護者や先生の力にもなりたいという思いで立ち上げました。

コメント

コメントする

CAPTCHA


この記事の目次