模試の結果が返ってきたとき、「点数が悪かった」「偏差値が上がった」などの分かりやすい結果だけに目が行きがちですが、それだけで一喜一憂することなく、結果を客観的に分析することが重要です。
- 時間がかかるのは、全部の問題を解き直そうとするから
- 難しい問題は後回しにしてよい
- 分からない問題は少し考えてから先生に聞く
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模試の復習に時間がかかるのは、全部の問題を解き直そうとしているからです。
やり直すのは①基礎問題で落とした問題 ②あと少しで解けそうな問題(計算ミス・時間切れ・解説を読んで理解できた問題)の2種類だけに絞り、1日〜3日で終わらせます。
難しい問題は後回しでよく、分からない問題は少し考えて先生に聞きます。解き直した問題はコピーして1週間後にもう一度解きます。
模試の復習に時間がかかる3つの原因と直し方
Yahoo!知恵袋などで「模試の復習に1週間かかる」「模試直しに時間がかかって他の勉強ができない」という相談を見かけます。原因はほぼ次の3つです。
| 原因 | 起きていること | 直し方(この記事の該当する見出し) |
|---|---|---|
| ① 全部の問題を解き直している | 難問まで含めて全問をやり直し、1問に何十分もかける | 基礎問題と「あと少しで解けそうな問題」だけに絞る(全ての問題を解き直す必要はない) |
| ② 考えすぎている | 分からない問題を自力で解こうと長時間止まる | 少し考えて分からなければ、調べるか先生に聞く(分からない問題は少し考えて誰かに聞く) |
| ③ 結果を見ずに解き直しから始めている | どの単元・どの問題を優先するか決まっていない | 先に点数・教科別・単元別・正答率を見て、やり直す問題を決める(まずは模試の結果を詳しく確認しよう) |

なぜなら、結果が完璧であることは稀であり、むしろ課題や改善点を見つけ、それに対処することが成長につながるからです。
最も大切なことは、模試の結果を正しく理解し、そこから学ぶこと、つまり模試の結果を基にした復習を行うことです。
この記事では、返却された模試の結果をどのように分析し、その情報を基にどう学ぶかについて、具体的な方法を紹介します。
河合,東進,駿台などたくさん模試はありますが、どの模試にも共通しています。
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- 全部の問題を解き直そうとして1問に何十分もかける
- 分からない問題を自力で解こうと長時間考えすぎる
- 結果を見ずに解き直しから始め優先順位が決まっていない
復習の前に模試の結果を3つの順で確認する

結果を詳しく確認する目的は、自分の弱点を知ることです。より詳細な情報まで目を向けることで、今の自分に足りていない力を理解することができ、優先的に取り組むべきことが分かります。
1. 点数・偏差値・合格判定を見る
多くの人は最初に、点数や偏差値、合格判定などを見ていると思います。これらの結果はそれ自体がモチベーションとなり、頑張る原動力となることもありますので、これらの情報も注意深くチェックするべきです。

点数は1番分かりやすい、自分の成長の指標です。少しでも高い点が取れるように、答案作成の際は意識しましょう!
2. 教科ごとの結果を見る
全体的な結果をみたら、次は教科ごとの結果を見ます。多くの模擬試験では教科ごとの結果を分かりやすくグラフなどで示しているので、それらも参考にしてください。
特に、教科ごとのバランスに重点を置き、極端に成績が低い教科がないか確認してください。
また、急激に成績が下がった教科は、「基礎的な内容に抜けがある」、「新しく習った単元の演習不足」などの原因が考えられるため、教科ごとの結果を見る際は過去からの変化にも注意を払いましょう。
3. 単元ごとの点数と設問の正答率を確認する
どの単元で点数がとれていないのかを確認します。単元とは、数学の「2次関数」や「数列」、英語の「文法」や「読解」といったテーマのことです。
当然、点数が取れていない単元から優先的に取り組むことになります。
問題ごとの正答率が載っている模試では、自分が間違えた問題の正答率を確認しましょう。
受験生全体の正答率が高いにもかかわらず、自分が間違えてしまっている場合、比較的理解が簡単な可能性が高く、やり直しによって効率的に点数を上げやすいといえます。
復習は何日かけて終わらせる?
Yahoo!知恵袋などを見ていると、模試の復習に1週間など掛かってしまうために、他の勉強に手が回らないという方を見かけました。もちろん出来によって、目安は変わりますが、1日〜3日までの間で終わらせてしまいましょう。

「復習に時間が掛かる」という方は、まだ基礎が怪しい方が多いと思い、そのような方に以降記事を書いています。
模試の復習のやり方:4手順で1〜3日に収める
やり方は「結果を見る→やり直す問題を決める→解き直す→1週間後にもう一度」の4手順です。手順ごとに、かける時間の目安を入れました。
| 手順 | やること | 目安 |
|---|---|---|
| 1. 結果を見る | 点数・偏差値→教科ごとの成績→単元別の得点→間違えた問題の正答率、の順に見る | 返却当日に30分 |
| 2. やり直す問題を決める | 基礎問題で落とした問題と、計算ミス・時間切れ・解説で理解できた問題に印をつける。難問は後回し | 1日目 |
| 3. 解き直す | 何も見ずに解く→解答を確認して解き直す→教科書や問題集で類題を探す。少し考えて分からなければ先生に聞く | 1〜3日目 |
| 4. 1週間後にもう一度 | 解き直した問題をコピーしておき、1週間後に再度解く。解けたら卒業、解けなければ類題を追加 | 1週間後に1時間 |
模試の後にすぐ次の模試や定期テストが来る時期は、手順2で「基礎問題で落とした問題」だけに絞って1日で終わらせ、手順4の1週間後の解き直しは必ず残します。
ここを飛ばすと、同じ問題を次の模試でまた落とします。
- 結果を見る→やり直す問題を決める→解き直す→1週間後にもう一度
- やり直す問題を決める段階で基礎問題を優先し難問は後回し
- 1週間後の解き直しは必ず残す、飛ばすと次の模試でまた落とす
全ての問題を解き直す必要はない

模擬試験は多くの問題が出題されます。簡単な問題から難しい問題までありますよね。それら全てを復習するのは後回しで良いです。大切なことは、基礎問題で落とした場所が無いかを確認することです。

皆さん、全て行おうとしてしまい時間が掛かってしまっているようでした。
基礎問題で解けなかったものは、苦手単元の可能性が高いです。ここの理解に時間を割くようにしましょう。基礎問題を解き直す際は以下の手順で行うと良いです。
- まずはもう1度何も見ず解いてみる
- 解答を確認して、解き直す
- 教科書や問題集を見て類題を探してみる
- コピーをして、1週間後に解き直す👈重要!
あと少しで解けそうな問題を完璧にする
成績を上げる大切なポイントは「もう少しで解ける問題を解けるようにすること」です。以下のような問題は重点的に復習しましょう。
- 計算ミスで落としてしまった問題
- 解き方は分かるが、時間がなかった問題
- 解説を見て完璧に理解できた問題

1度解き直した問題は、捨てずにとっておいて、時間が経ったら再度復習してくださいね!
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分からない問題は少し考えて誰かに聞く
時間が掛かってしまう、もう1つの要因は「考えすぎてしまうこと」です。もちろん考え込むことは大切です。
しかし時間はやはり大切にしたいですし、少し考えて分からなければ、調べたり先生に聞いたりすることを検討しましょう。
聞くことのメリットは、自分では気づかない点や応用的なことも教えてもらえることです。メモするなどして忘れないようにしておきましょう。

聞いて満足せず、必ず1から解き直してください。
模試の復習は「二度と間違えない問題」を決める作業

模試のやり直しで最も重要なことは、自分にとって必要な問題を見極め、それを二度と間違えないようにすることです。
したがって、人によってやり直しするべき問題が違うのが普通で、間違えた問題全てを解き直すべきというわけでもありません。
その日の模試の結果がどうであれ、今の自分が優先的に取り組むべき内容をきちんと理解し、それを着実に実行できる人は、確実に進歩しています。

短い時間で、必要な復習をしましょう!
次の模試ではさらに良い点が取れるよう頑張ってください!応援しております。
「1週間後にもう一度」は何日後がよいか|次の試験までの日数で変わる(間隔の実験で計算)
この記事では、解き直した問題を1週間後にもう一度解くよう勧めています。この「何日あけるか」を、間隔をあけた復習の大規模な実験で確かめました。使ったのは Cepeda ら(2008年、Psychological Science 19巻11号)の論文本文です。
実験では、成人が32個の知識問題を覚え、間隔(0〜105日)をあけてもう一度学び、さらに一定の日数(7・35・70・350日)のあとに最終テストを受けました。論文は、最終テストまでの日数ごとに「最も成績がよかった間隔」を推定しています。
| 最終テストまでの日数 | 最も成績がよかった間隔(論文の推定) | テストまでの日数に対する割合 | 間隔0日と比べた再生の伸び |
|---|---|---|---|
| 7日 | 約3日 | 43% | 10% |
| 35日(約1か月) | 約8日 | 23% | 59% |
| 70日(約2か月) | 約12日 | 17% | 111% |
| 350日(約1年) | 約27日 | 8% | 77% |

計算
- 割合(論文の値を検算):3 ÷ 7 = 43%、8 ÷ 35 = 23%、12 ÷ 70 = 17%、27 ÷ 350 = 8%
- この記事の「1週間後」を35日の条件に当てはめると:7 ÷ 35 = 20%(論文の推定 23% に近い)
- 次の模試まで1週間しかない場合(7日の条件):7日 × 43% = 約3日後が目安
- 令和9年度共通テスト本試験(2027年1月16日)まで、2026年10月13日からは 95日。12月1日からは 46日
- 本試験まで95日は、論文の70日(約12日)と350日(約27日)の間。12月1日に解き直すなら、46日は35日(約8日)と70日(約12日)の間
読み方は1つです。次のテストが近いほど間隔を短く、遠いほど長くします。次の模試まで1か月前後なら「1週間後」はほぼ合っています。一方、模試が毎週続く直前期は3日後に、本試験まで3か月ある秋は1週間後に加えて2週間後にも解き直す、と変えるのが論文の数字に沿ったやり方です。
- 次の模試・定期テストまで1週間しかない時期。論文の7日の条件では最適な間隔は約3日(43%)。1週間待つと本番を過ぎてしまう
- 本試験まで2か月以上ある時期。70日の条件では約12日、350日の条件では約27日が最適で、1週間後の1回だけでは間隔が短い。1週間後に解けた問題も、もう一度2週間後に回す
- この実験は「成人が雑学の答え(1語)を覚える」課題で、模試の記述や計算問題そのものの実験ではない。日数は目安で、解けなかった問題は間隔にかかわらず翌日にもう一度やる
なお、大学入試センターの公式ページに、模試の復習の間隔についての記載はありません(公式に記載なし)。上の日数は論文の値と、そこからの計算です。
出典:Cepeda, Vul, Rohrer, Wixted, Pashler (2008) Spacing Effects in Learning: A Temporal Ridgeline of Optimal Retention. Psychological Science 19(11), 1095–1102. doi:10.1111/j.1467-9280.2008.02209.x(Table 1・本文 p.1099)/大学入試センター「令和9年度試験」実施期日(2026年10月13日確認)
時期別:模試の復習にかけてよい日数(共通テスト本試験から逆算)
大学入試センターの令和9年度大学入学共通テストは、本試験が令和9年1月16日(土)・17日(日)、追・再試験が1月23日(土)・24日(日)です。
高3はここから逆算して、模試の復習にかける日数を決めます。
| 時期 | 模試の位置づけ | 復習にかける日数 | やり直す範囲 |
|---|---|---|---|
| 高1・高2 | 弱点の発見 | 3日まで | 基礎問題で落とした単元は、教科書に戻って類題まで |
| 高3の春〜夏 | 範囲の抜けの確認 | 2〜3日 | 基礎問題+あと少しで解けそうな問題。難問は後回し |
| 高3の秋(10〜11月) | 志望校判定と時間配分 | 1〜2日 | あと少しで解けそうな問題を優先。時間切れの問題は解く順番も見直す |
| 12月〜1月16日の本試験まで | 本番の形式に慣れる | 1日 | 計算ミスと時間切れの問題だけ。新しい単元には手を広げない |
模試の復習でよくある質問
- 模試の復習は何日かけていいですか?
-
出来によって変わりますが、1日〜3日で終わらせます。1週間かかるのは全部の問題を解き直しているからで、基礎問題で落とした問題と、あと少しで解けそうな問題に絞ります。
- 模試の復習に時間がかかるのはなぜですか?
-
原因は3つです。①全部の問題を解き直している ②分からない問題を考えすぎている ③結果を見ずに解き直しから始めている、です。①は問題を絞る、②は少し考えて先生に聞く、③は点数・教科別・単元別・正答率を先に見る、で直ります。
- 模試の復習のやり方を教えてください。
-
4手順です。1. 結果を見る(点数→教科ごと→単元別→正答率)、2. やり直す問題を決める、3. 何も見ずに解く→解答を確認して解き直す→類題を探す、4. コピーしておいて1週間後にもう一度解く、です。
- 間違えた問題は全部解き直すべきですか?
-
いいえ。難しい問題は後回しでよく、大切なのは基礎問題で落とした場所が無いかを確認することです。優先するのは、計算ミスで落とした問題、解き方は分かるが時間がなかった問題、解説を見て完璧に理解できた問題です。
- 河合塾・東進・駿台など模試の種類で復習の仕方は変わりますか?
-
変わりません。どの模試にも共通のやり方です。問題ごとの正答率が載っている模試では、自分が間違えた問題の正答率を見て、正答率が高いのに落とした問題から取り組みます。
模試の結果の読み方は、地元の塾長ブログも参考になります。北辰テストや下野模試を回ごとに分析しているブログを含め、7つを中身まで確かめて紹介しています。

この記事で確認した資料
共通テストの実施期日は、大学入試センターの公式ページで確認しました(2026年9月15日)。
独立行政法人大学入試センター 令和9年度試験(実施期日:本試験 令和9年1月16日・17日、追・再試験 1月23日・24日)
【模試の判定が気になる方へ】E判定でも時期によって意味が違います。判断基準は模試でE判定でも大丈夫?時期別の判断基準で解説しています。

