【計算ツール】共通テスト後、二次試験で何点必要か逆算する

共通テストから二次試験の必要点を逆算するツール

共通テストが思ったより取れませんでした。二次試験で何点取れば逆転できるのか分かりません。もう志望校を下げたほうがいいんでしょうか。

下げる前に、まず「二次で何点必要か」を数字にしてください。感覚で判断すると、届くのに諦めたり、届かないのに突っ込んだりします。共通テストの失点が二次の何点分にあたるかは、大学の配点で決まります。

国公立大の合否は「共通テストの得点 + 二次試験の得点」の合計で決まります。そして共通テストの点は、大学ごとの配点に圧縮されて加算されます。

この圧縮の度合いによって、同じ失点でも重みがまったく変わります。

【結論】二次で何点必要かの出し方
共テで足りない点共テ900点を450点に圧縮する大学なら50点
二次に直すと大問1問分のことが多い25点分
  • 合否は共通テストと二次の合計。共テの点は大学の配点に圧縮される
  • 配点と合格最低点を募集要項・入試結果で調べて、下のツールに入れる
  • 自己採点の翌日には決めない。一晩おいて計算してから決める

🎯 共通テスト → 二次試験 逆算ツール

① 共通テストの結果

② 志望校の配点(募集要項に載っています)

※配点・傾斜・合格最低点は大学・学部・年度によって異なります。必ず志望校が公表している募集要項および入試結果でご確認ください。本ツールは試算であり、合否を保証するものではありません。

結果の下に出る「共通テスト1点の重み」を見てください。共通テスト900点が450点に圧縮される大学なら、共テで2点落としても総合点では1点分です。「共通テストで50点足りない」と落ち込んでいる生徒の多くは、実際には二次の25点分(大問1問分)だったりします。

この記事の目次

共通テストと二次の比率で、戦い方は変わる

同じ「国公立大」でも、共通テストと二次の配点比はまったく違います。この比率を知らずに出願先を決めるのは、ルールを知らずに試合に出るようなものです。

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タイプ比率の目安この配点で有利な人
共通テスト重視型共テ 7 : 二次 3 など幅広く安定して取れる人。二次の記述が苦手でも戦える
均衡型共テ 5 : 二次 5どちらも平均以上に仕上げられる人
二次重視型共テ 3 : 二次 7 など共テで失敗しても逆転しやすい。記述で稼げる人

共通テストで失敗した人が最初にやるべきことは、比率を見て出願先を組み直すことです。同じ学力帯でも、二次重視型の大学なら十分に勝負になります。

合格最低点はどこで調べるか

ルールの大もとは、文部科学省の「令和9年度大学入学者選抜実施要項」です。

学力検査は、各大学が実施する「教科・科目に係る個別テスト」(いわゆる二次試験)または大学入学共通テストを指し、大学はこれらを組み合わせて判定します。

二次試験の期日は令和9年2月1日から3月25日まで、合格発表は3月31日までと定められています(令和9年度大学入学者選抜実施要項)。

どちらを何点ずつ使うかは大学ごとに違うので、配点は必ず募集要項で確かめてください。

志望校合格を目指す生徒のイラスト
調べる手順
  • ①「(大学名) 入試結果」または「入学者選抜実施状況」で検索…多くの国公立大が公表しています
  • ②学部・学科・方式(前期/後期)を合わせる…同じ大学でも学科で大きく違います
  • ③2〜3年分を見る…最低点は年度で動くので、1年分だけで判断しない
  • ④配点は募集要項で確認…入試結果のページには配点が書かれていないことがあります

非公開の大学もあります。その場合は模試の判定ラインや予備校が公表しているボーダーを代わりに入れて試算してください。数字が1つ入るだけで、判断の質が変わります。

共通テスト7割・8割・9割なら二次は何割必要か|神戸大学の令和8年度の合格最低点で計算した

上のツールの使い方を、実際の大学の数字で試しました。

神戸大学は「令和8年度 入学試験(合格者)成績結果」で、学部ごとに共通テストの配点・配点合計・合格者の最低点と、合格者の共通テストの平均点を公表しています。

二次の配点は「配点合計 − 共通テストの配点」で出しました。

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学部・日程共通テストの配点二次の配点(計算)共通テストの比率(計算)合格者の最低点合格者の共通テスト平均の得点率(計算)
文学部 前期450点350点56.3%549.200点82.9%
法学部 前期475点375点55.9%584.050点81.6%
医学部医学科 前期380点480点44.2%656.173点87.7%
工学部市民工学科 前期350点650点35.0%567.583点75.0%
システム情報学部 前期300点700点30.0%599.533点77.8%
法学部 後期500点250点66.7%597.300点85.0%
工学部市民工学科 後期700点300点70.0%739.750点83.1%

この表に「共通テストの得点率」を当てはめると、合格最低点に届くために二次で何割要るかが出ます。式は二次で必要な点 = 合格最低点 − 共通テストの配点 × 共通テストの得点率です。

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学部・日程共テ9割のとき二次で必要(計算)共テ8割のとき(計算)共テ7割のとき(計算)共テ1割の失点は二次の何%分か(計算)
文学部 前期41.2%54.1%66.9%12.9%
法学部 前期41.7%54.4%67.1%12.7%
医学部医学科 前期65.5%73.4%81.3%7.9%
工学部市民工学科 前期38.9%44.2%49.6%5.4%
システム情報学部 前期47.1%51.4%55.6%4.3%
法学部 後期58.9%78.9%98.9%20.0%
工学部市民工学科 後期36.6%59.9%83.3%23.3%
共通テスト8割のとき二次で必要な得点率のグラフ。文学部前期54.1%、医学科前期73.4%、市民工学科前期44.2%、システム情報学部前期51.4%、法学部後期78.9%、市民工学科後期59.9%(神戸大学 令和8年度の成績結果から計算)
計算
  • 二次の配点:工学部市民工学科 前期 1000 − 350 = 650点。文学部 前期 800 − 450 = 350点。法学部 後期 750 − 500 = 250点
  • 工学部市民工学科 前期・共テ8割:567.583 − 350 × 0.8 = 287.583点。287.583 ÷ 650 = 44.2%
  • 文学部 前期・共テ8割:549.200 − 450 × 0.8 = 189.2点。189.2 ÷ 350 = 54.1%
  • 法学部 後期・共テ7割:597.300 − 500 × 0.7 = 247.3点。247.3 ÷ 250 = 98.9%
  • 共テ1割の失点の重さ:文学部 前期 450 × 0.1 = 45点。45 ÷ 350 = 12.9%。工学部市民工学科 前期 35 ÷ 650 = 5.4%。同 後期 70 ÷ 300 = 23.3%
  • 合格者の共通テスト平均の得点率:文学部 前期 373.114 ÷ 450 = 82.9%。工学部市民工学科 前期 262.547 ÷ 350 = 75.0%
  • 参考(東京大学):共通テスト1000点を110点に換算し、二次440点と合わせて550点満点(令和9年度の選抜要項)。共テ1割は 110 × 0.1 = 11点で、11 ÷ 440 = 2.5%

読み方は2つです。1つ目は、同じ「共テ1割の失点」でも重さが4〜5倍ちがうこと。工学部市民工学科の前期なら二次の5.4%分ですが、後期では23.3%分になります。

二次重視の学部では、共テで1割落としても二次で5%前後取り返せば並びます。

2つ目は、後期は共テの点がそのまま効くことです。法学部の後期は共テ7割だと、二次で98.9%が必要という計算になりました。

この記事のよくある質問にある「後期は共通テストの比率が高い大学が多い」は、神戸大学の数字でも確かめられます。

合格最低点は1年で大きく動く

同じ神戸大学の令和7年度の成績結果と比べました。工学部市民工学科の前期は、合格者の最低点が648.783点から567.583点へ、81.2点下がっています(差の計算)。

共テ8割のときに二次で必要な得点率は、令和7年度の最低点なら56.7%、令和8年度なら44.2%です。

1年分の最低点だけで「届く・届かない」を決めると、10ポイント以上ずれることがあります。

この計算をそのまま使わない方がよい場合
  • 教科ごとに傾斜をかける学部。共テの合計の得点率を、配点にそのまま掛けられない。
  • 先に傾斜後の点で得点率を出す(神戸大学の成績結果も、教科ごとの配点は募集要項で確認するよう注記している)
  • 合格者が10人以下の学部・日程。神戸大学は「*」で最低点を公表しておらず、後期の多くはこの計算ができない
  • 経営学部のように「共通テスト優先」「個別優先」など、方式ごとに別の基準で選ぶ学部。合計点の最低点だけでは逆算できない
  • 最低点ちょうどを目標にする場合。最低点は合格者のうち合計点が最も低い1人の点で、その人の共テと二次の内訳は公表されていない。2〜3年分の最低点の幅で見る

なお、最低点の合格者が共通テストと二次でそれぞれ何点だったかは、神戸大学の資料に記載がありません(公表されていない)。上の「二次で必要」は、共テの得点率を決めたときの計算上の値です。

出典:神戸大学「令和8年度 入学試験(合格者)成績結果」(PDF)/同「令和7年度」(PDF)/東京大学「令和9(2027)年度 東京大学入学者選抜要項」(PDF)(2026年10月14日確認)

【塾長の現場から】共通テスト後にやってはいけないこと

勉強する女子生徒の写真

①自己採点の翌日に出願先を決める

自己採点の直後は、誰でも実際より低く見積もります。点数のショックが残っている状態で出願先を下げると、後から「あれなら出せた」となることが本当に多い。

最低でも一晩おいて、上の計算をしてから決めてください。

②二次の勉強を止めて出願先探しに何日も使う

共通テストから二次まではおよそ1か月しかありません。出願先の検討に3日使うと、二次の演習が3日分消えます。調べるのは「比率」「合格最低点」「科目」の3つだけで足ります。

そこから先は勉強に戻ってください。

共通テスト後に伸びる生徒は、切り替えが早い生徒です。点を嘆く時間と、二次の過去問を解く時間は同じ時間からしか出てきません。「必要点が分かった=やることが決まった」と受け取ってください。

③二次の過去問を解かずに問題集を続ける

必要点が出たら、その点数を過去問で実際に取れるかを確かめるのが最短です。問題集を続けても、二次で何点取れるかは分かりません。まず1年分を時間を計って解いてください。

共通テストの自己採点を入力する判定システムの名称と使い方を、公式の記載で整理しました。

よくある質問

傾斜配点がある場合はどう入力すればいいですか?

先に傾斜をかけた「換算後の点」と「換算後の満点」を入れてください。たとえば英語を2倍にする大学なら、英語だけ2倍して合計し、満点も同じ計算で出します。傾斜は科目の得意・不得意で有利不利が大きく変わるので、志望校の傾斜は必ず確認してください。

合格最低点が公表されていません。何を入れればいいですか?

予備校が公表しているボーダーラインや、模試のA判定ラインを代わりに入れてください。厳密である必要はありません。目的は「二次で何割が必要か」の桁を知ることです。5割で足りるのか、8割要るのかが分かれば、やるべきことは決まります。

二次で8割必要と出ました。諦めるべきですか?

まず過去問を1年分、時間を計って解いてください。そこで6割なら、1か月で8割は現実的ではありません。7割台なら射程です。数字で判断してください。なお「合格最低点」は年度で動くので、ぎりぎりの場合は2〜3年分の最低点の幅を見て判断するほうが正確です。

私立大学でもこのツールは使えますか?

共通テスト利用方式・共通テスト併用方式なら使えます。共通テストの配点と個別試験の配点を入れてください。共通テスト利用(個別試験なし)の場合は、二次配点を0にせず、共テ配点と合格最低点だけで判断してください(二次配点0だと計算できません)。

後期日程も同じ考え方でいいですか?

考え方は同じですが、後期は共通テストの比率が高い大学が多いという違いがあります。つまり共通テストの結果が前期以上に効きます。また小論文・面接のみという方式もあるので、配点の形が前期とまったく違うことがあります。必ず後期の募集要項で確認してください。

この記事の情報について

配点・傾斜・合格最低点は大学・学部・学科・方式・年度によって異なります。本記事とツールは仕組みの理解と試算のためのもので、合否を保証するものではありません。出願の判断は、必ず志望校が公表する最新の募集要項・入試結果と、学校や塾の進路指導とあわせて行ってください。

数学は、大問ごとの配点から時間配分(1点あたり0.7分)を計算し、平均点の推移と選択問題の選び方を大学入試センターの資料でまとめました。

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必要点が分かったら、まず数学の基礎計算が落ちていないかを確認してください。

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この記事を書いた人

兵庫県の学習塾で塾長を経験。私大理系卒。塾バイト・家庭教師を経て、長年の経験を基に幅広く受験をサポートします。生徒だけでなく、それを支える保護者や先生の力にもなりたいという思いで立ち上げました。

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