【高校数学】公式・定理の総復習100問|条件の忘れやすい所を重点確認

高校数学 総復習50問ノック

大学受験に向けた高校数学の公式・定理100問です。数学I・A・II・B・Cの範囲(ベクトルは今の課程では数学C)から、入試で必ず使うものを集めました。問題をタップすると答えが開きます。

この記事の使い方
  • 公式が言えるかの確認用です…計算力は問題を解いて付けてください
  • まず答えを見ずに1周…出てこなかった公式に印をつけます
  • ★は間違えやすい・条件を忘れやすい問題…相加相乗の「正であること」など
  • 覚えていない公式が3つ以上ある分野は要注意…その分野は演習量が足りていません

数学の失点は「公式を知らない」より「条件を忘れている」ほうが多いです。相加相乗の「a, b が正」、階差数列の「n = 1 は別に確認」、極値の「符号が変わること」。この100問では、そうした条件つきの公式を意識的に集めました。

科目別の一問一答一覧と、いまどの科目に時間を使うべきかは次の記事にまとめています。

この記事の目次

問1〜10|二次関数・三角比・三角関数

1. 二次関数 y = ax² + bx + c を平方完成した形と、頂点の座標を答えなさい。

y = a{x + b/(2a)}² − (b² − 4ac)/(4a) となり、頂点は ( −b/(2a) , −(b²−4ac)/(4a) ) です。

2. 二次方程式の判別式 D と、解の個数の関係を答えなさい。

D = b² − 4ac で、D > 0 なら異なる2つの実数解、D = 0 なら重解、D < 0 なら実数解なしです。

3. 解と係数の関係を答えなさい。★

ax² + bx + c = 0 の2解を α, β とすると α + β = −b/a、αβ = c/a です。

4. 正弦定理を書きなさい。

a/sinA = b/sinB = c/sinC = 2R(R は外接円の半径)です。

5. 余弦定理を書きなさい。

a² = b² + c² − 2bc・cosA です。3辺から角を求めるときは cosA = (b²+c²−a²)/2bc と変形します。

6. 三角形の面積を、2辺とその間の角で表しなさい。

S = (1/2)bc・sinA です。

7. sin²θ + cos²θ の値を答えなさい。またそこから導かれる関係式を1つ書きなさい。

1 です。両辺を cos²θ で割ると 1 + tan²θ = 1/cos²θ が導かれます。

8. 加法定理 sin(α+β) と cos(α+β) を書きなさい。★

sin(α+β) = sinαcosβ + cosαsinβ、cos(α+β) = cosαcosβ − sinαsinβ です。cos は符号が逆になる点に注意してください。

9. 2倍角の公式 sin2θ と cos2θ を書きなさい。

sin2θ = 2sinθcosθ、cos2θ = cos²θ − sin²θ = 1 − 2sin²θ = 2cos²θ − 1 です。

10. 三角関数の合成 a・sinθ + b・cosθ を1つの式にまとめなさい。★

√(a²+b²)・sin(θ + α) と表せます(α は cosα = a/√(a²+b²), sinα = b/√(a²+b²) を満たす角)。

三角関数は加法定理さえ覚えれば、2倍角も合成もそこから導けます。全部を丸暗記しようとすると必ず崩れます。

三角関数の学び方
  • 加法定理を覚えれば2倍角も合成も導ける
  • 丸暗記に頼ると崩れやすい

出題範囲は、文部科学省の高等学校学習指導要領解説 数学編にある「数学I」「数学A」「数学II」「数学B」「数学C」の内容から、大学入試で使う公式・定理を選んでいます。

問11〜19|指数対数・場合の数・確率

11. 指数法則 a^m × a^n と (a^m)^n を答えなさい。

a^(m+n) と a^(mn) です。

12. a^0 と a^(−n) の値を答えなさい。

a^0 = 1、a^(−n) = 1/a^n です。

13. 対数の定義を答えなさい。

a^p = M のとき p = log_a M です。「a を何乗したら M になるか」を表します。

14. 対数の性質 log_a(MN) と log_a(M/N) を答えなさい。

log_a M + log_a N と log_a M − log_a N です。

15. 底の変換公式を書きなさい。★

log_a b = log_c b / log_c a です。底をそろえたいときに使います。

16. 順列 nPr と組合せ nCr の式を書きなさい。

nPr = n!/(n−r)!、nCr = n!/{r!(n−r)!} です。

17. 順列と組合せの使い分けを答えなさい。★

並べる順番を区別するなら順列、区別しないなら組合せです。「選ぶだけ」なら組合せです。

18. 反復試行の確率の式を書きなさい。★

1回の試行で事象Aが起こる確率を p とすると、n回中r回起こる確率は nCr × p^r × (1−p)^(n−r) です。

19. 条件付き確率 P(B|A) の式を書きなさい。

P(B|A) = P(A∩B) / P(A) です。

確率は順列か組合せかの判断で決まります。「並べるか、選ぶだけか」、これだけです。

問20〜24|数列

20. 等差数列の一般項と、初項から第n項までの和を書きなさい。

一般項は a_n = a + (n−1)d、和は S_n = n(a + a_n)/2 = n{2a + (n−1)d}/2 です。

21. 等比数列の一般項と、和の公式を書きなさい。

一般項は a_n = a・r^(n−1)、和は S_n = a(1 − r^n)/(1 − r)(r ≠ 1)です。

22. Σ[k=1,n] k と Σ[k=1,n] k² の公式を書きなさい。★

n(n+1)/2 と n(n+1)(2n+1)/6 です。

23. 階差数列を使って一般項を求める式を書きなさい。★

数列 {a_n} の階差数列を {b_n} とすると、n ≧ 2 のとき a_n = a_1 + Σ[k=1,n−1] b_k です。n = 1 のときは別に確認する必要があります。

24. 数学的帰納法の証明の手順を答えなさい。

①n = 1 のとき成り立つことを示す ②n = k のとき成り立つと仮定して、n = k+1 のときも成り立つことを示す。この2段階です。

数列は階差数列で n = 1 を別に確認するのを忘れる人が非常に多いです。ここは必ずセットで覚えてください。

数列のミス防止
  • 階差数列はn=1を別に確認する
  • 見落として間違える人が多い

問25〜32|微分・積分

25. 微分係数の定義を式で書きなさい。

f'(a) = lim[h→0] {f(a+h) − f(a)} / h です。

26. 導関数 f'(x) が表す図形的な意味を答えなさい。

その点における接線の傾きです。

27. x^n を微分するとどうなるか。

nx^(n−1) です。

28. 関数の増減と f'(x) の符号の関係を答えなさい。

f'(x) > 0 なら増加、f'(x) < 0 なら減少です。符号が変わる点が極値の候補になります。

29. 極値をとる条件について、注意すべき点を答えなさい。★

f'(x) = 0 は極値の必要条件にすぎません。f'(x) の符号が変化して初めて極値になります(y = x³ の x = 0 が反例)。

30. 不定積分 ∫x^n dx を書きなさい。

x^(n+1)/(n+1) + C(n ≠ −1、C は積分定数)です。

31. 定積分と面積の関係を答えなさい。

区間 [a, b] で f(x) ≧ 0 のとき、∫[a,b] f(x)dx が x軸との間の面積を表します。

32. 2曲線 y = f(x), y = g(x) に挟まれた面積の求め方を答えなさい。★

∫[a,b] {(上の関数) − (下の関数)} dx です。どちらが上かを必ず確認してください。

微分で最も多いミスが「f'(x) = 0 なら極値」と思い込むことです。符号が変わって初めて極値になります。

問33〜40|ベクトル・図形と方程式

33. ベクトルの内積の2つの表し方を書きなさい。★

a⃗・b⃗ = |a⃗||b⃗|cosθ と、成分では a⃗・b⃗ = a₁b₁ + a₂b₂ です。

34. 2つのベクトルが垂直である条件を答えなさい。

内積が0になることです(どちらも零ベクトルでない場合)。

35. 点Pが直線AB上にある条件を、ベクトルで表しなさい。★

OP⃗ = sOA⃗ + tOB⃗ かつ s + t = 1 です。

36. 平面上の点の内分点の公式を、ベクトルで書きなさい。

線分ABを m : n に内分する点Pは OP⃗ = (nOA⃗ + mOB⃗)/(m+n) です。

37. 円の方程式を書きなさい。

中心 (a, b)、半径 r の円は (x−a)² + (y−b)² = r² です。

38. 点と直線の距離の公式を書きなさい。★

点 (x₁, y₁) と直線 ax + by + c = 0 の距離は |ax₁ + by₁ + c| / √(a²+b²) です。

39. 2直線が垂直である条件を、傾きで答えなさい。

傾きの積が −1 になることです。ただし一方が y軸に平行で傾きが定義できないときは、この式は使えません(相手が x軸に平行なら垂直です)。

40. 軌跡の問題を解く手順を答えなさい。★

①求める点を(x, y)とおく ②条件を式にする ③文字を消去してx, yの関係式にする。この順です。

ベクトルは内積の2つの表し方を行き来できるかが勝負です。角度を出すなら定義式、成分が分かるなら成分計算です。

ベクトルの考え方
  • 内積は定義式と成分の2通りで表せる
  • 角度を出すなら定義式、成分がわかれば成分計算

問41〜50|論理・整数・仕上げ

41. 必要条件と十分条件の見分け方を答えなさい。★

p ⇒ q が成り立つとき、p は q であるための十分条件、q は p であるための必要条件です。「矢印の先が必要条件」と覚えます。

42. 対偶を使った証明が有効なのはどんなときか。

元の命題が直接示しにくいときです。「p ⇒ q」と「not q ⇒ not p」は真偽が一致します。

43. 背理法の手順を答えなさい。

結論を否定して仮定し、矛盾を導くという手順です。

44. 絶対値 |x| を場合分けなしで扱う方法を1つ答えなさい。★

両辺を2乗する方法があります(|x|² = x²)。ただし2乗できるのは両辺が0以上のときに限ります。

45. 相加平均・相乗平均の関係を書きなさい。また使える条件も答えなさい。★

a > 0, b > 0 のとき (a+b)/2 ≧ √(ab)(等号は a = b のとき)です。正であることが条件で、これを確認せずに使うと減点されます。

46. 複素数 i の定義と、i² の値を答えなさい。

i は i² = −1 を満たす数で、虚数単位といいます。

47. 共役複素数とは何か。またその積はどうなるか。

a + bi に対する a − bi のことです。積は a² + b²(実数)になります。

48. 整数問題で、余りに注目する解法を何というか。

合同式(mod)を使う方法です。3で割った余りで分類するなど、余りごとに場合分けします。

49. 公式を忘れてしまったとき、まずやるべきことを答えなさい。

簡単な具体例で確かめることです。たとえば加法定理なら α = β = 0 を代入すれば、符号の正誤がすぐ分かります。

50. 見直しで計算ミスを見つけやすくする方法を答えなさい。

途中式を消さずに残しておくことです。答えだけ書き直すと、どこで間違えたか分からず同じミスを繰り返します。

問51〜60|数と式・2次関数

51. (x+2)(x−5) を展開しなさい。

x²−3x−10。

52. x²−5x+6 を因数分解しなさい。

(x−2)(x−3)。

53. 6x²−x−2 を因数分解しなさい。★

(2x+1)(3x−2)。
たすき掛け。x²の係数が1でないときは、積が −12 で和が −1 になる組を探すと速いです。

54. x²−4x+1=0 を解きなさい。★

x=2±√3。
解の公式より (4±√12)/2 = 2±√3。√12=2√3 に直してから約分します。

55. y=x²−4x+5 の頂点の座標を求めなさい。

(2, 1)。
平方完成して y=(x−2)²+1。

56. y=x²−4x+5 の最小値を求めなさい。

1(x=2 のとき)。
下に凸なので頂点が最小です。

57. y=−2x²+4x+1 の最大値を求めなさい。★

3(x=1 のとき)。
x²の係数が負なら上に凸=頂点が最大。ここを取り違えると符号ごと外します。

58. 不等式 x²−3x+2>0 を解きなさい。★

x<1、2<x。
(x−1)(x−2)>0。「>0 なら外側、<0 なら内側」と覚えると速いです。

59. 2次方程式 x²+kx+9=0 が重解をもつときの k を求めなさい。★

k=±6。
判別式 k²−36=0。±を落とすミスが多い問題です。

60. √(x²) を絶対値を使わずに表すと誤りになる理由を説明しなさい。★

√(x²)=|x| であり、x が負のときは −x になるから。
√(x²)=x としてよいのは x≧0 のときだけです。

問61〜70|三角比

61. sin30°、cos30°、tan30° の値を答えなさい。

1/2、√3/2、1/√3(=√3/3)。

62. sin²θ+cos²θ の値は。

1。
ここから 1+tan²θ=1/cos²θ も導けます。

63. 正弦定理を書きなさい。★

a/sinA = b/sinB = c/sinC = 2R(R は外接円の半径)。
2R がつくのを忘れがちです。

64. 余弦定理を書きなさい。

a² = b²+c²−2bc・cosA。

65. 三角形の面積を2辺とその間の角で表しなさい。★

S = (1/2)bc・sinA。
「間の角」でないと使えません。

66. a=3、b=4、その間の角が60°の三角形の面積を求めなさい。

3√3。
(1/2)×3×4×(√3/2)。

67. b=2、c=3、A=60° のとき a を求めなさい。★

a=√7。
a²=4+9−2×2×3×(1/2)=7。余弦定理の −2bc・cosA の符号に注意。

68. 0°≦θ≦180° で sinθ=1/2 となる θ をすべて求めなさい。★

θ=30°、150°。
sin は2つあるのが要注意(cos は1つ)。

69. tan(90°−θ) を tanθ で表しなさい。

1/tanθ。

70. a=6、A=30° の三角形の外接円の半径 R を求めなさい。★

R=6。
正弦定理より 2R=6÷(1/2)=12。

問71〜78|指数・対数

71. a⁰ と a^(−n) をそれぞれ簡単にしなさい。

a⁰=1、a^(−n)=1/aⁿ(a≠0)。

72. 8^(2/3) を計算しなさい。★

4。
8=2³ なので 2^(3×2/3)=2²。分数の指数は「先に根、次に累乗」で処理します。

73. log₂8 を求めなさい。

3。
2の何乗が8か、と読みます。

74. log₁₀2+log₁₀5 を求めなさい。★

1。
log₁₀(2×5)=log₁₀10。足し算は中身のかけ算です。

75. log₂(1/4) を求めなさい。★

−2。
1/4=2^(−2)。1より小さい数の対数は負になります。

76. 2^x=32 を解きなさい。

x=5。

77. log₃x=2 を解きなさい。

x=9。
真数条件(x>0)も確認します。

78. 底の変換公式を書きなさい。★

log_a b = log_c b ÷ log_c a。
底をそろえるときに使います。

問79〜86|場合の数と確率

79. 5人から3人を選ぶ選び方は何通りか。

10通り(₅C₃)。

80. 5人を1列に並べる並べ方は何通りか。

120通り(5!)。

81. 5人から3人を選んで1列に並べる方法は何通りか。★

60通り(₅P₃)。
並べるならP、選ぶだけならC。ここの区別がすべてです。

82. さいころを2個投げて出た目の和が7になる確率を求めなさい。

1/6。
36通り中6通り。

83. 反復試行の確率の公式を書きなさい。★

ₙC_r・p^r・(1−p)^(n−r)。

84. コインを5回投げて表がちょうど3回出る確率を求めなさい。★

5/16。
₅C₃×(1/2)⁵=10/32。

85. 条件付き確率 P(B|A) を式で表しなさい。★

P(A∩B) ÷ P(A)。
分母が「全体」ではなく「A が起きた場合」になるのがポイントです。

86. 期待値の求め方を説明しなさい。

(値 × その値をとる確率)をすべて足す。

問87〜93|数列

87. 等差数列の一般項を書きなさい。★

aₙ = a₁ + (n−1)d。
(n−1) であって n ではありません。

88. 等差数列の和を、初項と末項で表しなさい。

Sₙ = n(a₁+aₙ) ÷ 2。

89. 初項2、公差3の等差数列の第10項を求めなさい。★

29。
2+9×3。9回足すのであって10回ではありません。

90. 等比数列の一般項を書きなさい。

aₙ = a₁・r^(n−1)。

91. 初項3、公比2の等比数列の第5項を求めなさい。

48。
3×2⁴。

92. 1からnまでの自然数の和を式で表しなさい。

n(n+1) ÷ 2。

93. 1²から n² までの和を式で表しなさい。★

n(n+1)(2n+1) ÷ 6。

問94〜100|微分・積分

94. x³ を微分しなさい。

3x²。

95. y=x²−4x の x=3 における接線の傾きを求めなさい。★

2。
y′=2x−4 に x=3 を代入。微分=傾きを出す道具と押さえます。

96. y=x³−3x の極大値と極小値を求めなさい。★

極大値2(x=−1)、極小値−2(x=1)。
y′=3x²−3=0 より x=±1。増減表を書いてから代入してください。

97. ∫x²dx を求めなさい。★

x³/3 + C。
積分定数 C を忘れない。

98. ∫₀¹ x² dx を求めなさい。

1/3。

99. ∫₀² 2x dx を求めなさい。

4。
[x²]₀² = 4−0。

100. y=x² と x軸、x=0 から x=1 で囲まれた部分の面積を求めなさい。★

1/3。
定積分と面積が一致するのはグラフが x軸より上にあるときだけです。下にある部分は符号が変わります。

ここまでお疲れさまでした。残りは論理と整数、そして実戦の話です。最後の2問は点を落とさないための現実的な話なので必ず読んでください。

公式を「言える」と「使える」は別の力|令和8年度共通テスト数学の設問別正答率で確かめた

この100問は「公式が言えるか」を確かめるためのものです。では、本番の試験で公式はどこまで点につながるのでしょうか。大学入試センターは、令和8年度(2026年1月)の共通テスト本試験について、設問ごとの正答率をCSVで公表しています(2026年10月15日確認)。数学I・Aは343,000人、数学II・B・Cは317,586人が受けた結果です。

大問ごとに、最初の設問と最後の設問の正答率を並べました。分野名は、センターの「問題評価・分析委員会報告書」の自己評価の記述を短くしたものです。

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大問(配点)出題の中身平均点・得点率最初の設問の正答率最後の設問の正答率
第1問(30点)集合と命題/三角比(円に接する3本の直線)16.25点・54.2%94.5%2.7%
第2問(30点)2次関数の最大・最小/データの分析17.09点・57.0%94.5%23.3%
第3問(20点)図形の性質(三角錐の線分の比と体積)6.48点・32.4%76.2%6.3%
第4問(20点)場合の数と確率(リーグ戦の優勝確率)7.38点・36.9%85.2%3.1%

数学I・A(受験者343,000人・平均点47.20点)。大学入試センター「設問別得点率及び正答率表」の値。正答率は、その設問を完全に正解した人の割合。

どの大問も、最初の設問は7〜9割台の人が正解しています。ところが最後の設問は、4つの大問のうち3つで1割を切りました。公式や定義をそのまま使う入口の設問はほとんどの人が取れていて、差がつくのは、その公式を状況に合わせて使う後半です。

同じ大問の中で、公式を「導く」と「使う」で正答率がどう変わるか

数学II・B・Cでは、センターの自己評価が設問を名指しして正答率を書いています。CSVの値と一致することを確かめたうえで、この100問に出てくる公式に関係する設問を並べました。

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大問設問の中身(自己評価の記述)正答率
第2問 三角関数ア:加法定理から三角関数の和の公式を導く95.3%
第2問 三角関数イ・ウ:同じく公式を導く途中79.7%
第2問 三角関数エ・オ:導いた公式を適用する59.1%
第3問 微分ア〜キ:極大値・極小値とグラフの概形(一定の手順の処理)85.7〜95.4%
第4問 数列(選択)ア〜カ:階差数列の一般項など基本の知識85.1〜90.9%
第4問 数列(選択)キ〜ケ:階差数列を基にした和61.1%
第1問 領域(図形と方程式)ス:二つの円の共有点を通る直線の式変形の意味43.8%
第6問 ベクトル(選択)サ・シ:ベクトル方程式から点Pの存在範囲44.2%・33.9%

数学II・B・C(受験者317,586人・平均点54.52点)。第4問〜第7問は4問から3問を選ぶ選択問題で、正答率はその問題を選んだ人の中での値。

令和8年度共通テスト数学II・B・C第2問(三角関数)の設問別正答率の棒グラフ。加法定理から公式を導くアは95.3%、イ・ウは79.7%、導いた公式を適用するエ・オは59.1%、最後のセは17.6%(大学入試センター「設問別得点率及び正答率表」から作成)
計算
  • 数学I・Aの大問の平均点の合計:16.252 + 17.086 + 6.483 + 7.377 = 47.198(公表の平均点47.20と一致)
  • 第1問の得点率:16.252 ÷ 30 = 0.542(54.2%)
  • 加法定理で「導く」と「使う」の差:95.3 − 59.1 = 36.2(ポイント)
  • 階差数列の基本と和の差:90.9 − 61.1 = 29.8(ポイント)
  • 数学I・Aの39設問のうち、正答率80%以上は8問、20%未満も8問:8 ÷ 39 = 0.205(約2割ずつ)

加法定理そのものを使って式を導く設問は95.3%が正解しました。ところが、その公式を次の場面で使う設問になると59.1%まで下がります。階差数列も同じで、一般項の基本は9割前後が取れているのに、和を求める段階では61.1%です。この100問で公式が全部言えても、それで取れるのは大問の前半までと考えてください。後半を取る力は、過去問を大問ごと通して解くことでしか付きません。

ただし、これは全受験者の平均です。公式を知らなかったから後半を落とした、という因果までは、このデータからは言えません。また、大学別・志望校別の正答率は公表されていないので、自分の志望校の合格者がどこで点を取っているかは分かりません。

この100問だけで仕上げるのが向かない場合
  • 共通テストまで3か月を切っていて、模試で大問の後半の設問を落としている場合。公式の確認より、過去問を大問ごとに時間を計って解く方が先です
  • 数学II・B・Cを受けるのに、統計的な推測(正規分布・仮説検定)を確認していない場合。この100問には入っていません。令和8年度の第5問(統計的な推測)は得点率45%程度で、選択問題の中で最も低い大問でした
  • 学校の教科書が新しい課程(2022年度以降の高校入学)の場合、ベクトルは数学Bではなく数学Cの内容です。問題集の科目の区分が古いことがあるので、教科書の目次で確かめてください
  • 正答率は全国の受験者の平均で、志望校の合格者の正答率ではありません。難関大の二次試験の対策の目安には使わない方がよいです

出典:大学入試センター「令和8年度 試験情報データ(本試験)」/同「設問別得点率及び正答率表(全教科・科目)」(CSV)/同「問題評価・分析委員会報告書『数学I,数学A』自己評価」(PDF)/同『数学II,数学B,数学C』自己評価(PDF)/文部科学省「高等学校学習指導要領解説 数学編 理数編」(PDF)(2026年10月15日確認)

高校数学の公式・定理100問についてよくある質問

この問題集は何問で、どの範囲が出ますか?

大学受験に向けて、数学I・A・II・B・Cの範囲から入試で必ず使う公式・定理を集めた100問です。二次関数・三角比から、指数対数、場合の数・確率、数列、微分・積分、ベクトルまで分けて並べています。公式が言えるかの確認用で、計算力は問題を解いて付けてください。

どのように使えばよいですか?

まず答えを見ずに1周し、出てこなかった公式に印をつけます。問題をタップすると答えが開きます。覚えていない公式が3つ以上ある分野は要注意で、その分野は演習量が足りていません。

★がついた問題は何ですか?

間違えやすい問題や、条件を忘れやすい問題です。数学の失点は「公式を知らない」より「条件を忘れている」ほうが多く、相加相乗の「a, b が正」、階差数列の「n = 1 は別に確認」、極値の「符号が変わること」のような条件つきの公式を集めています。

公式を確認したあとは何をすればよいですか?

あとは手を動かすだけです。数学は読んで理解した量ではなく、解いた量で決まります。解説を読んで「分かった」で終わらせず、解説を閉じてもう一度自分で最初から解いてください。

100問おつかれさまでした

公式が確認できたら、あとは手を動かすだけです。数学は読んで理解した量ではなく、解いた量で決まります。

数学が苦手な生徒に共通するのは、解説を読んで「分かった」で終わっていることです。解説を閉じて、もう一度自分で最初から解く。これをやるかどうかで半年後がまったく変わります。

ほかの一問一答

並んで勉強する生徒のイラスト

年内入試(総合型・学校推薦)を検討している方はこちらもご覧ください。

公式の確認が終わったら過去問へ進みます。

高1・高2の段階から数学を維持しておくと、高3が楽になります。

国語の総復習100問も用意しています。

続けて読む:円に内接する四角形の性質と半径の求め方

公式の確認が終わったら、次は実際に計算して答えを出す50問です。

この記事の更新・訂正

  • 今の課程ではベクトルは数学Cの内容なので、対象の科目を「数学I・A・II・B・C」に直しました

全記事の履歴は「訂正・更新の履歴」、調べ方と書き方は「記事の作り方」にまとめています。

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この記事を書いた人

兵庫県の学習塾で塾長を経験。私大理系卒。塾バイト・家庭教師を経て、長年の経験を基に幅広く受験をサポートします。生徒だけでなく、それを支える保護者や先生の力にもなりたいという思いで立ち上げました。

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