高校化学の一問一答(4分野×各100問・計400問)と、共通テストの情報Ⅰ(50問)をまとめました。すべてタップするだけで答えが確認できる形です。

化学は分野ごとに性質がまったく違う科目です。理論は計算、無機と高分子は暗記、有機はその複合。この違いを知らずに教科書の順に進めると、遠回りになります。この記事では、どの順番でやるべきかから説明します。
科目別の一問一答一覧と、いまどの科目に時間を使うべきかは次の記事にまとめています。

まず結論:取り組む順番
| 分野 | 性質 | 取り組む順番 |
|---|---|---|
| 理論化学 | 計算が中心。他の分野の基礎になる | 最初にやる。ここが崩れていると無機も有機も解けない |
| 無機化学 | 暗記が中心。理論とほぼ独立している | いつでもよい。暗記なので直前でも間に合う |
| 有機化学 | 構造決定=理論の計算+暗記の複合 | 理論のあと。不飽和度が使えないと構造決定で詰まる |
| 高分子化学 | 暗記中心。入試では後半に配置されがち | 直前でも間に合う。手つかずの受験生が多く、狙い目 |
- ①理論化学…molと計算の基礎。ここが崩れていると他が全部解けません
- ②有機化学…構造決定は理論(不飽和度)が使えて初めて解けます
- ③無機化学…純粋な暗記。理論とは独立しているので、いつ始めてもOK
- ④高分子化学…暗記中心で直前でも間に合う。手つかずの受験生が多いので、ここを埋めると差がつきます

毎年もったいないと感じるのが、高分子を「間に合わない」と最初から捨ててしまう受験生です。高分子は暗記の比重が大きく、2週間あれば十分仕上がります。理論をもう一周するより、高分子を埋めるほうが確実に点が伸びます。
この4分野は、学習指導要領の「化学」の構成とほぼ対応しています。
文部科学省の高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 理科編では、「化学」は(1)物質の状態と平衡、(2)物質の変化と平衡、(3)無機物質の性質、(4)有機化合物の性質、(5)化学が果たす役割で構成され、高分子化合物は(4)の中で扱われます。
理論=(1)(2)、無機=(3)、有機・高分子=(4)と考えてください。
高校化学 一問一答(4分野×各100問)

各分野100問で、前半50問と後半50問は内容が重複していません。通しで解けば、その分野の頻出範囲をほぼ網羅できます。
理論化学

無機化学

有機化学

高分子化学

情報Ⅰ(2025年1月の共通テストから出題)

新しい科目のため、対策を後回しにしている受験生が非常に多い科目です。暗記中心なので短期間で点になります。

共通テスト化学を4分野に分けると、どこで点を落としているか|令和7・8年度の設問別得点率で計算
この記事では「理論→有機→無機→高分子」の順を勧め、高分子は「手つかずの受験生が多く、狙い目」と書きました。これが共通テストの数字でも言えるかを確かめました。大学入試センターの問題冊子と正解表で、化学の解答番号を理論・無機・有機・高分子に分け、設問別の平均点を足しています。
分け方は当サイトの判断です。物質量・平衡・エンタルピー・酸化数の計算は、どの大問にあっても理論に入れました。糖・アミノ酸・タンパク質と合成高分子は高分子です。令和7年度は旧課程の人が選べた第6問を除き、第1〜5問で数えています。
| 分野 | 令和8年度 配点 | 令和8年度 得点率(計算) | 令和7年度 配点 | 令和7年度 得点率(計算) |
|---|---|---|---|---|
| 理論 | 54点 | 56.6% | 58点 | 42.7% |
| 無機 | 16点 | 51.3% | 12点 | 54.2% |
| 有機 | 13点 | 57.2% | 16点 | 49.6% |
| 高分子 | 17点 | 62.5% | 14点 | 43.1% |
| 化学 全体 | 100点 | 56.9% | 100点 | 45.2% |

計算
- 令和8年度 高分子(解答番号23〜27・30・31):配点 4 + 3 + 1 + 1 + 1 + 3 + 4 = 17点。平均点 2.333 + 1.752 + 0.681 + 0.705 + 0.673 + 2.193 + 2.28 = 10.617点。10.617 ÷ 17 = 62.5%
- 令和8年度 有機(19〜22・32):3 + 4 + 2 + 1 + 3 = 13点。平均点の合計 7.437 ÷ 13 = 57.2%
- 令和8年度 無機(14・16・18・28・29):16点。8.211 ÷ 16 = 51.3%。理論(残りの16設問):30.591 ÷ 54 = 56.6%
- 令和8年度 4分野の合計:30.591 + 8.211 + 7.437 + 10.617 = 56.856点 → 公表の平均点56.86点と一致
- 令和7年度 高分子(23・25〜28・30):3 + 1 + 1 + 1 + 4 + 4 = 14点。平均点の合計 6.031 ÷ 14 = 43.1%
- 令和7年度 理論 24.75 ÷ 58 = 42.7%、無機 6.502 ÷ 12 = 54.2%、有機 7.941 ÷ 16 = 49.6%。合計 45.224点
- 令和7年度の合計は公表の45.34点と 45.34 − 45.224 = 0.116点ずれる。第5問の欄は、第5問を選んだ受験者だけの平均のため(第6問を選んだ旧課程の受験者が別にいる)
高分子の得点率は、令和8年度は4分野でいちばん高い62.5%でした。一方、令和7年度は43.1%で、理論の42.7%とほぼ同じ低さです。「高分子は手つかずの受験生が多い」は、令和8年度の平均点からは読み取れません。ただし、配点は14〜17点あり、無機(12〜16点)や有機(13〜16点)と同じくらいです。捨てると大問1つ分に近い点を失うことは、2年とも同じでした。
令和7年度で高分子の得点率を下げたのは、ポリビニルアルコールをアセタール化した割合を求める計算(解答番号28)です。得点率は 1.154 ÷ 4 = 28.9%(計算)でした。高分子は暗記が中心でも、繰り返し単位の式量を使う計算は別に練習が要ります。
また、無機は令和7年度は4分野で最も高く、令和8年度は最も低い分野でした。4分野の順位は1年で入れ替わります。どの分野を後回しにするかを、1年分の過去問で決めないでください。
- 高分子を暗記だけで済ませる予定の人。令和7年度の高分子14点のうち4点は、繰り返し単位の式量から割合を出す計算だった(得点率28.9%)
- 無機を「いつでもよい」として秋以降まで手をつけない人。令和8年度の無機は4分野で最も低い51.3%。金属イオンの分離など、操作と性質を結びつける設問がある
- 令和8年度の過去問だけで「高分子は取れる」と判断する人。同じ分野が前年は43.1%で、理論と同じくらい低かった
なお、大学入試センターは分野別の配点や得点率を公表していません(公式に記載なし)。上の表は、問題冊子・正解表・設問別得点率表から当サイトが分類して計算したものです。
出典:大学入試センター「設問別得点率及び正答率表(令和8年度本試験)」(CSV)/「同(令和7年度本試験)」(CSV)/「令和8年度 本試験の問題 化学」(PDF)/「同 正解」(PDF)/「令和7年度 本試験の問題 化学」(PDF)/「同 正解」(PDF)(2026年10月14日確認)
分野別・つまずいたときの対処
理論化学で計算が合わない
多くの場合、知識ではなく単位の扱いが原因です。価数の掛け忘れ、時間を秒に直し忘れ、電離後の粒子数。この3つを確認してください。
無機の暗記が終わらない
全部を均等に覚えようとしているのが原因です。差がつくのは沈殿の色・気体の捕集法・錯イオンの形の3つに集中しています。まずここだけ固めてください。
有機の構造決定が解けない
知識ではなく手順がないだけです。①分子式から不飽和度を出す→②官能基の検出結果を見る→③つなげる、の順で必ず進めてください。


化学が伸びない受験生の共通点は、教科書を最初から読み直そうとすることです。それより一問一答を3周して、落ちているところだけ教科書で確認するほうが圧倒的に早く点になります。
化学の勉強の進め方


無機化学で覚えることの一覧と、暗記を減らす覚える順番は、こちらにまとめています。

よくある質問
- 100問を一度に解く時間がありません。どこから始めればいいですか?
-
見出しが10問ずつに分かれているので、自分が弱い単元の10問から始めてください。時間があれば前から通しで解くのが一番です。
- 何周すればいいですか?
-
3周が目安です。1周目で全体を把握、2周目で印をつけ、3周目は印の付いた問題だけ。3周目が最も短時間で終わります。
- 高3の秋からでも間に合いますか?
-
無機と高分子は間に合います。理論の計算だけは演習量が必要なので、そこは早めに始めてください。
- 共通テストだけで化学を使います。全部やるべきですか?
-
全分野必要ですが、深追いは不要です。この一問一答レベルの知識を確実にして、あとは過去問演習に時間を使ってください。
- 情報Ⅰはいつから始めればいいですか?
-
他教科の目処が立つ高3の秋からでも十分間に合います。ただし2進数の計算だけは慣れが必要なので、早めに触れておいてください。
英語(文法)の総復習100問も用意しています。

数学(公式・定理)の総復習100問も用意しています。

国語の総復習100問も用意しています。

続けて読む:モル計算の公式一覧/化学の一問一答はいらない?正しい使い方
この記事の更新・訂正
- 「2025年から共通テスト必須」は、共通テストの受験者全員に必須と読める書き方でした。情報Ⅰは2025年1月の共通テストから出題が始まった教科で、国立大学は一般選抜で原則として課す(国立大学協会の基本方針)という言い方に直しました
全記事の履歴は「訂正・更新の履歴」、調べ方と書き方は「記事の作り方」にまとめています。

