高校受験では、塾の費用とは別に「受験と入学にかかるお金」が発生します。とくに私立を併願する場合、入学しなくても支払う費用があるため、先に把握しておくことが大切です。

面談で毎年出るのが「私立の入学金を払うことになるとは思わなかった」という話です。公立が第一志望でも、私立の合格発表と入学手続きの締切が、公立の発表より前に来ることが多いためです。ここは仕組みを知っておかないと避けられません。
高校受験でかかる費用の内訳
※ 金額は目安です。自治体・学校によって大きく変わるので、必ず各高校の募集要項と、お住まいの教育委員会の情報で確認してください。
| 項目 | 金額の目安 | 補足 |
|---|---|---|
| 公立高校の受験料 | 2,200円程度 | 自治体によって異なります |
| 私立高校の受験料 | 1校あたり1.5〜2万円程度 | 併願する数だけかかります |
| 私立の入学金 | 10〜30万円程度 | 公立に受かっても戻らないことが多い |
| 制服・体操服・カバン | 公私とも5〜15万円程度 | 入学が決まってすぐ必要になります |
| 教科書・教材・タブレット | 2〜10万円程度 | 学校によりタブレット購入が必須の場合も |
| 入学後の学費(年間) | 公立は就学支援金で軽減/私立は学校差が大きい | 2026年度から授業料の所得制限は撤廃。下で詳しく説明します |
私立の入学金は「捨てるお金」になりうる
公立が第一志望でも、ほとんどの家庭が私立を併願します。そして私立に合格すると、入学手続きの締切までに入学金を納める必要があります。
- ①1月〜2月上旬:私立の合格発表
- ②入学手続きの締切が来る…ここで入学金を納める
- ③2月下旬〜3月:公立の合格発表
- ④公立に合格 → 私立を辞退…納めた入学金は原則戻りません
- 延納制度があるか確認する…公立の発表後まで納入を待ってくれる私立があります。これがあるかどうかで数十万円変わります
- 併願優遇・専願の制度を調べる…地域によって仕組みが違うので、中学の先生に確認してください
- 併願校の数を絞る…「念のため」で増やすと受験料も入学金リスクも増えます

「延納制度の有無」は、私立を選ぶ段階で必ず確認してください。学校説明会で質問すれば答えてもらえます。制度がある学校とない学校で、家計への影響はまったく違います。
入学時にまとまった出費がある
合格後、入学までの短い期間に制服・教材などの支払いが集中します。公立でも十万円単位になることがあります。
- 制服・体操服・指定カバン・靴…学校指定のものは既製品より高くなります
- 教科書・副教材…学校を通じて購入します
- タブレットやノートPC…購入必須の学校が増えています。事前に確認を
- 自転車・定期代…通学手段によって変わります

この出費は合格発表から入学まで1か月ほどの間に一気に来ます。受験料や入学金だけを見ていると足りなくなるので、準備費用も含めて見積もっておいてください。
入学後の学費と支援制度【2026年度から大きく変わりました】
2026年8月4日に、文部科学省と各自治体の公式資料で確認しました。ここに書いているのは令和8年度(2026年度)の制度です。この分野は毎年変わるので、実際に手続きをする前に、必ず在学校またはお住まいの自治体の最新の案内を確認してください。
ここは2026年度から仕組みが変わったところです。以前の記事や、少し前の情報を見て「うちは収入が多いから対象外」と判断している方がいますが、その前提はもう変わっています。
授業料の支援に、所得制限がなくなりました
| 区分 | 就学支援金の支給上限(年額) |
|---|---|
| 私立高校(全日制) | 457,200円 |
| 私立の通信制(定額の授業料) | 337,200円 |
| 私立の通信制(単位ごとの授業料) | 1単位あたり13,668円 |
| 公立高校(全日制) | 授業料に相当する額(兵庫県立の全日制は年118,800円) |
支給されるのは実際の授業料が上限です。授業料が45万円の私立なら45万円まで、という形になります。

面談で一番多い誤解がここです。「共働きだからどうせ対象外でしょう」と最初から調べない方がいます。授業料の部分については、収入で切られなくなりました。私立を選択肢から外す前に、必ず確認してください。
ただし、申請しないと支給されません
ここが一番のつまずきどころです。所得制限がなくなっても、自動では支給されません。自治体によっては「手続きをしない場合は授業料を負担していただくことになります」と明記しています。
- 就学支援金…入学後の4〜6月ごろ。在学校から案内が来ます。マイナンバーが分かる書類が必要です
- 奨学給付金・自治体独自の支援…7〜9月ごろ。就学支援金とは別に申請が必要です
- 自治体によっては毎年度の申請が必要…一度出せば終わりとは限りません
案内は学校からまとめて配られます。入学直後は書類が多くて埋もれやすいので、「就学支援金」と書かれた封筒だけは分けて保管しておいてください。
住んでいる自治体で、上乗せの中身が違います
国の就学支援金に加えて、都道府県が独自の支援を持っている場合があります。中身は自治体ごとにかなり違うので、必ずお住まいの自治体で確認してください。
| 自治体 | 私立高校(全日制)の授業料支援 |
|---|---|
| 兵庫県 | 国の就学支援金に一本化されています。別枠で入学金支援(県内の私立全日制、住民税所得割が0円の世帯などが対象、上限5万円)があります |
| 東京都 | 都が年43,800円を上乗せし、国と合わせて年501,000円まで。所得制限なし。国と都で別々に申請が必要です |
| 大阪府 | 標準授業料年63万円までを支援し、超えた分は学校が負担する仕組み(対象校に限る)。2026年度から全学年が対象 |
授業料以外は、いまも収入で判定されます
変わったのは授業料の部分だけです。教材費・修学旅行費といった授業料以外を支援する「高校生等奨学給付金」には、いまも所得の要件があります。
目安として、兵庫県の私立全日制では、生活保護世帯で年52,600円、住民税非課税世帯で年152,000円、年収270〜380万円程度の世帯で年50,670円、380〜490万円程度で年38,000円が支給されます(いずれも令和8年度)。非課税世帯の額が大きいので、該当する可能性がある方は必ず申請してください。

整理すると、「授業料は収入に関係なく支援される。授業料以外は収入で判定される」です。ここを分けて理解しておくと、案内の書類が読みやすくなります。
塾の費用は別に考える
ここまでが受験と入学の費用です。塾や家庭教師の費用は、これとは別に毎月発生します。


通塾型よりオンラインのほうが総額を抑えられることが多く、送迎の負担もなくなります。
通塾型とオンラインでは、月謝そのものより「季節講習が別料金かどうか」で年間の差が出ます。オンラインの相場を知っておくと、通塾型の見積もりが高いのか妥当なのか判断できます。【オンライン学習塾「ウィズスタディ」】
のようなオンライン塾で一度見積もりを取り、通塾型と並べて比べてみてください。並べた瞬間に、どこにお金がかかっているのかが分かります。
よくある質問
- 私立の併願は何校が普通ですか?
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公立第一志望なら1〜2校が一般的です。受験料と入学金のリスクを考えると、「ここなら通ってもいい」と思える学校に絞るのが現実的です。
- 入学金は本当に戻らないのですか?
-
原則として返還されません。ただし延納制度がある学校なら、そもそも公立の発表後まで納入を待てます。学校ごとに違うので必ず確認してください。
- 公立なら費用はあまりかからないですか?
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授業料は就学支援金で軽減されますが、制服・教材・修学旅行費などは公立でもかかります。入学時にまとまった出費がある点は同じです。
- 就学支援金はどう申請しますか?
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入学後の4〜6月ごろに、学校を通じて申請します。2026年度から授業料への支援に所得制限はなくなりましたが、申請しないと支給されません。マイナンバーが分かる書類が必要になるので、早めに準備しておいてください。授業料以外を支援する奨学給付金は別の申請で、こちらには所得の要件があります。
- 塾代を抑えたいのですが
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集団より個別のほうが高く、通塾よりオンラインのほうが安い傾向があります。ただし安さだけで選ぶと続かないので、お子さんに合う形式を優先してください。


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