大学受験には、塾や予備校の費用とは別に、受験そのものにかかるお金があります。この記事では、見落とされやすい項目まで含めて整理します。

保護者面談で毎年出るのが「思ったより受験料がかかった」という話です。1校あたりの金額は把握していても、併願校が増えると総額が跳ね上がることを見落としがちです。先に全体像を知っておくと、出願校を決める段階で調整できます。
受験にかかる費用の内訳
※ 金額は目安です。年度や大学によって変わるので、必ず各大学の募集要項と大学入試センターの発表で確認してください。
| 項目 | 金額の目安 | 補足 |
|---|---|---|
| 共通テスト検定料 | 約1.8万円(3教科以上の場合) | 出願は9月下旬〜10月上旬 |
| 国公立の二次試験 | 1校あたり約1.7万円 | 前期・後期で別々にかかります |
| 私立大の一般選抜 | 1校1学部あたり3〜3.5万円程度 | 医歯薬系はさらに高額 |
| 私立の共通テスト利用 | 1.5〜2万円程度 | 一般より安いことが多い |
| 入学金(入学しない大学) | 私立で20〜30万円程度 | 滑り止めで最も痛い出費 |
| 交通費・宿泊費 | 受験地による | 地方から都市部だと1回5〜10万円 |
最も見落とされるのが「入学しない大学の入学金」
私立を滑り止めで受ける場合、合格したら入学手続きの締切までに入学金を払う必要があります。そして第一志望に合格して進学しなかった場合、この入学金は原則として戻ってきません。
- 手続き締切日を必ず確認する…国公立の合格発表より後に締切がある大学を選べば、支払わずに済むことがあります
- 延納制度の有無を調べる…入学金の納入を遅らせられる大学があります
- 滑り止めの数を絞る…「念のため」で増やすと、この費用が積み上がります



出願校を決める前に、各大学の手続き締切日を一覧にしてください。これをやるだけで、数十万円変わることがあります。受験生本人ではなく、保護者の方が調べたほうが確実です。
交通費・宿泊費も計算に入れる
地方から都市部の大学を受験する場合、この費用が無視できません。
- 同じ地域の大学は日程をまとめる…1回の遠征で複数校受けられると大きく変わります
- 宿は早めに押さえる…受験シーズンは埋まるうえ、直前は価格も上がります
- 地方会場の有無を確認する…私立には地方会場を設ける大学があり、交通費と宿泊費が丸ごと不要になります



地方会場が使えるかどうかは、募集要項に必ず書いてあります。「わざわざ東京まで行くつもりだったが、地元で受けられた」というケースは実際にあります。ここは必ず確認してください。
入学後にかかるお金
受験が終わってからも支出は続きます。進学先を決める前に、ここまで含めて話し合っておくべきです。
- 入学金と初年度の授業料…私立文系と理系、医歯薬系で大きく変わります
- 一人暮らしの場合の生活費…家賃・食費・光熱費で年間100万円前後が目安
- 教科書・PC・実習費…学部によっては初年度に10万円以上
国の高等教育の修学支援新制度や、大学独自の奨学金・授業料減免があります。世帯収入によって対象が変わるので、早めに確認してください。



奨学金は高3の春〜夏に予約採用の申込があるものもあります。受験が始まってから調べると間に合わないことがあるので、高2の終わりごろから情報を集めておくのが安全です。学校の進路指導室が最も確実な窓口です。
塾・予備校の費用は別に考える
ここまでが受験そのものの費用です。塾や予備校の費用は、これとは別に年間で発生します。




費用を抑えたい場合、通塾型よりオンラインのほうが総額を抑えられることが多いです。移動時間もかからないため、時間の面でも負担が小さくなります。
お金の話は、早めに家庭で共有する
受験は本人の努力の話であると同時に、家庭の予算の話でもあります。
- 併願は何校までにするか…受験料の総額に直結します
- 一人暮らしが可能かどうか…進学先の選択肢そのものが変わります
- 奨学金を使う前提か…借りる場合は返済も含めて話し合ってください



この話を受験直前にすると、必ずもめます。「行きたい大学があるのに反対された」という相談の多くは、事前にお金の話ができていなかったことが原因です。高2のうちに一度、数字を出して話しておいてください。




よくある質問
- 併願は何校が平均ですか?
-
家庭の方針によりますが、私立を3〜5校程度受ける人が多い印象です。ただし受験料と体力の両方を消耗するので、「ここなら通ってもいい」と思える大学に絞ってください。
- 入学金は本当に戻らないのですか?
-
入学金は原則として返還されません。授業料などは、定められた期日までに入学辞退を申し出れば返還される場合があります。大学ごとに規定が違うので、募集要項で確認してください。
- 受験料の割引はありますか?
-
同じ大学で複数学部を併願すると2校目以降が割引になる制度や、共通テスト利用と一般を同時出願すると安くなる制度がある大学があります。募集要項の「検定料」の項目を確認してください。
- 奨学金はいつ申し込みますか?
-
高3の春〜夏に予約採用の募集があるものがあります。学校を通じて申し込むので、進路指導室で早めに確認してください。
- 国公立と私立で総額はどれくらい違いますか?
-
授業料だけでも4年間で大きな差が出ます。ただし自宅から通えるかどうかの影響のほうが大きい場合もあるので、通学の可否とセットで比較してください。
高校受験の費用についてはこちらにまとめています。









コメント