通信制高校への転校(転入)|単位・時期・学費と、後悔しないための確認点

通信制高校への転校(転入)|単位・時期・学費と、後悔しないための確認点

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全日制の高校から通信制高校への転校は、今の高校に在学(休学中を含む)したまま移るなら「転入学」、やめた後に入るなら「編入学」です。単位はゼロからではありません。学校教育法施行規則で、全日制・定時制・通信制の間の転学は「修得した単位に応じて、相当学年に転入することができる」と定められています。

この記事では、法令とN高グループの公式ページをもとに、転校の手続きの流れ、動き出す時期、単位の引き継ぎ、学費で注意すること(就学支援金の扱い)を整理します(2026年9月29日確認)。

この記事の結論
出願の目安(N高)入学したい月の約1か月前まで1か月前
就学支援金の在学期間定時制・通信制の通算の上限48月
  • 在学中・休学中なら転入学、中途退学した後なら編入学
  • 修得した単位に応じて相当学年に転入できる(施行規則第92条第2項)
  • N高の転入・編入は就学支援金の先引きの対象外
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  • 転入と編入…在学中・休学中なら転入学、中途退学した後なら編入学
  • 単位…修得した単位に応じて相当学年に転入できる(学校教育法施行規則 第92条第2項)
  • 時期…N高のネットコースは転入・編入が随時。ほかのコースは4月・7月・10月・1月
  • 手続き…N高では、Web出願と書類の提出を入学したい月の約1か月前までに
  • 学費…N高では、転入・編入は就学支援金の「先引き」の対象外。いったん先引きなしの金額を納める
この記事の目次

転入学と編入学の違い

N高グループのよくある質問では、入学できる人を次のように分けています。

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区分対象在籍の状態
新入学中学校3年生、または中学校を卒業して高校に入っていない人—
転入学高等学校に在学中、または休学中で転校を希望する人今の高校に在籍したまま移る
編入学高等学校を中途退学した人いったん高校を離れてから入る

今の高校をやめる前なら、転入学を選べます。やめてから考えると編入学になるので、迷っている段階なら、退学の手続きをする前に転校先の学校へ相談してください。

「とりあえず退学してから考える」は、選べる道を減らすことがあります。先に転校先を決めてから、今の学校と話を進めるのが順番です。

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単位はどうなる?法令での決まり

転校の手続きは、学校教育法施行規則の第92条に定められています。

  • 第92条第1項…他の高等学校に転学を志望する生徒があるとき、校長は、その事由を書いて、生徒の在学証明書その他必要な書類を転学先の校長に送る。
  • 転学先の校長は、教育上支障がない場合には、転学を許可することができる
  • 第92条第2項…全日制の課程、定時制の課程及び通信制の課程相互の間の転学又は転籍については、修得した単位に応じて、相当学年に転入することができる

全日制で取った単位の扱い

つまり、全日制で取った単位は、転校先の通信制高校で学年を決める材料として扱われます。どの単位がどう認められるかは転校先の学校が判断するので、成績証明書などを用意して個別に確認してください。

N高は公式のよくある質問で、編入学・転入学の人は「前籍校の学習が加味される場合があります(在籍期間・修得単位)」としています。

転校の流れと動き出す時期

N高グループの場合、転校までの流れは次のとおりです。

  • ①資料請求・個別相談…今の学校の在籍状況(在学中か休学中か、何年生で何単位取っているか)を伝え、入学できる時期とコースを確認する
  • ②今の学校に転校の意思を伝える…在学証明書や成績(単位修得)の証明書を出してもらう
  • ③Web出願・書類の提出…入学を希望する月の約1か月前が目安(間に合わない場合は相談窓口に連絡)
  • ④入学…ネットコースは随時、週5・週3・週1+ コースは4月・7月・10月・1月

入学の時期と手続きの期日

入学の時期はスクーリングについてのページに、手続きの期日はよくある質問に書かれています。

転入生・編入生は、1年間のスクーリングの日数が標準と変わる可能性があり、3年次に転入・編入した場合は3年次に本校スクーリングに参加します。

転校できる時期とコースを、資料と個別相談で確かめる

転入学・編入学は、今の学校での在籍期間や単位によって入れる学年や時期が変わります。まず資料を取り寄せ、個別相談会で自分の場合を確認してください。
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学費で注意すること:就学支援金の「先引き」は対象外

N高グループは、新入生については国の就学支援金の見込額を授業料から先に差し引いた金額(先引き)で学費を案内しています。

ところが就学支援金のページでは、編入学・転入学の人は先引きの対象外とされています。いったん先引きなしの金額を納め、就学支援金はあとから支給される形です。

就学支援金の上限:通算48月・74単位

就学支援金そのものにも上限があります。

支給の対象になるのは、高等学校等の在学期間が通算48月(定時制・通信制の場合)までで、単位数は通算74単位・年間30単位までです。

年度の途中で転入学した場合は、前の学校での在籍月数や履修単位によって支給額が減額されます。

全日制で長く在籍していた人や、休学期間が長い人は、支援金がどこまで使えるかを先に確認してください。

N高のネットコースの3年間の学費はN高等学校の学費はいくら?無償化後の実質負担と支援制度で計算しています。

転入・編入の時期と単位の扱いを8校の公式で比べる|就学支援金の残り月数の計算つき

転入できる時期と、前の学校の在籍期間・単位の扱いは、学校ごとに書き方が違います。広域通信制の7校と都立の通信制について、公式ページの記載を並べました。書かれていない項目は「記載なし」としています。

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学校転入の受付時期入学日前の学校の在籍期間・単位(公式の書き方)
N高等学校ネットコースは随時。ほかのコースは4月・7月・10月・1月。案内書では1・2年次は1月まで、3年次は12月まで入学する月単位(何日付かは記載なし)単位は「引き継げる場合がございます」。在籍期間・修得単位が「加味される場合があります」
クラーク記念国際受入月はキャンパスごとに違う毎月1日が基本在籍期間と単位を引き継ぎ「合計3年間で高校卒業を目指せます」
鹿島学園転入・編入とも随時毎月1日付単位も在籍期間も「そのまま引き継ぐ」(在籍期間は累積加算)
NHK学園転入は3月〜12月に随時(2026年度は12月10日必着まで)。編入は年2回記載なし単位と就学期間を引き継げる。1年に修得できるのは最大39単位
飛鳥未来年間を通じて受付一般の規定は記載なし(募集の告知は毎月1日付)転入は在籍期間と単位を「そのまま活かす」
ヒューマンキャンパス転入は4月〜12月に随時。1〜3月の出願は次年度4月入学原則各月1日修得単位と在籍期間を引き継げる
明聖(千葉本校)月1回の選考毎月1日(5月1日〜1月1日)転入時の年次は単位数で決まる(10単位未満は1年次、10単位以上は2年次、40単位以上は3年次)
都立の通信制学期ごとの転学・編入学募集募集案内に記載なし出願前に志願先の高校で単位を照合する

「在籍期間を通算する」とはっきり書いているのは、鹿島学園・NHK学園・飛鳥未来・ヒューマンキャンパス・クラークです。N高は「加味される場合があります」という書き方で、通算すると言い切っていません。3年で卒業できるかは、学校ごとに個別相談で確かめてください。

就学支援金は、全日制にいた月数で残りが決まる

文部科学省のQ&Aには、全日制から通信制に移ったときの支給期間の計算式が載っています。全日制は36月、通信制は48月までで、全日制の在籍月数に4/3をかけた分を48月から引きます(端数切り捨て)。Q&Aの例では、全日制に20月いた人は通信制で22月分です。

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全日制に在籍した月数通信制で支給される残り月数(計算)計算式
6月(1年生の9月まで)40月48 − 6 × 4/3 = 48 − 8
12月(1年生の終わり)32月48 − 12 × 4/3 = 48 − 16
18月(2年生の9月まで)24月48 − 18 × 4/3 = 48 − 24
24月(2年生の終わり)16月48 − 24 × 4/3 = 48 − 32
36月(3年間)0月48 − 36 × 4/3 = 48 − 48
法令で検算する
  • 就学支援金法は在学期間が「通算して三十六月」を超える人には支給しない。施行令で、通信制の1か月は「一月の四分の三」と数える
  • 12月の例:36 − 12 = 24月分が残り、通信制の1か月は0.75月なので 24 ÷ 0.75 = 32月。Q&Aの式の32月と一致
  • 20月の例:20 × 4/3 = 26.67 → 切り捨てて26、48 − 26 = 22月(Q&Aと一致)。法令の割り算 16 ÷ 0.75 = 21.33 とは1月の差があり、Q&Aは端数を切り捨てる側で計算している
  • 単位の上限:施行規則で年30単位・通算74単位。前の学校で履修を始めた科目も通算に入る

全日制で2年生を終えてから移ると、残りは16月です。通信制の卒業には在籍3年以上が要るので、在籍期間が通算されれば残り1年で卒業できる計算で、16月の中に収まります。留年や休学で卒業が延びると、支給期間が先に終わることがあります。

支給期間が足りないときの制度
  • 休学中に支給停止を申し出ると、その間は支給期間の計算が止まる(Q&A)。申し出ないと、0円で支給したものとして期間が減る
  • 高校を中退してから再入学した人には、都道府県の「学び直し支援」がある。通信制は支給期間のあとも卒業まで最長24月、新制度の対象者は年337,200円が上限
  • 学び直し支援は在学したまま転校する「転入」ではなく、中退後の再入学(編入)が対象。どちらに当たるかは都道府県か学校に聞く

出典:N高グループ スクーリングについて(転入学の時期)/N高グループ 2027年度 生徒募集要項(PDF)/クラーク記念国際 転入学/鹿島学園 入学の流れ/鹿島学園 よくある質問/NHK学園 転入学・編入学/飛鳥未来 転入・編入/ヒューマンキャンパス 転入学・編入学/明聖 転入学の募集要項/東京都教育委員会 転学・編入学募集/文部科学省 高校生等への修学支援に関するQ&A/文部科学省「高校等で学び直す者に対する修学支援」(PDF)(2026年10月14日確認)

高1・高2・高3、何年生で転入するかで変わること

転入先で何年生になるかは、今の学校で修得した単位に応じて転校先が決めます(学校教育法施行規則第92条第2項)。

N高の場合、卒業には在籍3年以上・74単位以上などが必要で、転入・編入の人は前の学校の在籍期間と修得単位が加味される場合があります(N高 よくある質問)。

何年生で動くかによって、確かめることが変わります。

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転入する時期気をつけること個別相談で聞くこと
高1の途中前の学校で修得した単位がまだ少なく、74単位の多くを転入先で取ることになる。前の学校の在籍期間は、N高では「加味される場合がある」という書き方(鹿島学園・NHK学園などは引き継ぐと明記)。休学していた期間は含まれない1年次の途中までの学習がどう扱われるか
高21年次に修得した単位が認められれば、相当学年に転入できる。N高では本校スクーリングは原則2年次認められる単位数と、本校スクーリングに参加する時期
高3N高では3年次に転入・編入した人は3年次に本校スクーリングに参加する。年度の途中の転入では就学支援金が減額される予定どおりの時期に卒業できるか(在籍期間と単位に不足がないか)

どの学年でも、転入先で何年生になり、いつ卒業できるかは、今の学校の単位修得の証明書を見て転校先が判断します。学年が上がるほど、卒業の時期に関わる確認が増えます。

高3で動くなら、出願(入学したい月の約1か月前)より前に、卒業の見込みを個別相談で確かめてください。

学年別に確かめること
  • 高1…前の学校での学習がどこまで加味されるか
  • 高2…認められる単位数と、本校スクーリングの時期
  • 高3…予定どおりに卒業できるかと、就学支援金の減額

転入で後悔しないために、決める前に確かめること

転入してから「思っていたのと違った」とならないように、決める前に次の7つを確かめてください。どれも、入学前の個別相談で聞けることです。

  • 通信制で続けられるか…時間割のないコースは、学習を自分で進める力が要ります。デメリットは通信制高校のメリットとデメリットにまとめています
  • 卒業の時期…前の学校の在籍期間の扱いは学校で書き方が違います。N高は「加味される場合があります」、鹿島学園・NHK学園・飛鳥未来・ヒューマンキャンパス・クラークは引き継ぐ・通算すると公式に書いています。休学期間は在籍期間に含まれません。卒業がいつになるかを確認
  • 前の学校の単位がどこまで認められるか…修得した単位に応じて相当学年に転入できますが、どの単位が認められるかは転校先が決めます
  • スクーリングの日数と場所…転入・編入の人は年間の日数が変わる場合があります。
  • N高では、3年次に転入・編入した人は3年次に本校(沖縄)のスクーリングに参加します(N高の本校スクーリング)

お金と卒業後の進路で確かめること

  • 入学時に必要なお金…N高では転入・編入は就学支援金の先引きの対象外で、いったん先引きなしの金額を納めます。年度の途中の転入では支援金が減額されます
  • 転校先の比較…通信制高校の学費は学校とコースで大きく違います(通信制高校10校の学費比較)
  • 卒業後の進路の支え…通信制高校の卒業者の26.1%は、進学も就職もしていません(通信制高校は人生終わり?)。進路の相談ができるかを確認

転校で後悔しやすいのは、「今の学校から離れること」だけで決めてしまったときです。転校先で何をするか(どう学ぶか、卒業後にどうしたいか)を一緒に決めておくと、転校はやり直しのきっかけになります。

通信制高校への転校でよくある質問

高2の途中でも通信制高校に転入できますか?

できます。修得した単位に応じて相当学年に転入でき(学校教育法施行規則第92条第2項)、どの単位が認められるかは転校先が判断します。

N高グループでは、ネットコースは随時、週5・週3・週1+ コースは4月・7月・10月・1月の入学で、手続きは入学希望月の約1か月前が目安です。本校スクーリングは原則2年次です。

全日制から通信制に転校すると、単位はゼロからですか?

ゼロからではありません。学校教育法施行規則第92条第2項で、全日制・定時制・通信制の間の転学は「修得した単位に応じて、相当学年に転入することができる」と定められています。どの単位が認められるかは転校先の学校に確認してください。

転入学と編入学はどちらが良いですか?

今の高校に在学(休学中を含む)しているなら転入学、中途退学した後なら編入学になります。やめる前に転校先を決めれば、転入学を選べます。

いつから転校できますか?

N高グループのネットコースは転入学・編入学を随時受け付けています。週5・週3・週1+ コースは4月・7月・10月・1月の入学です。手続きは入学希望月の約1か月前が目安です。

転校すると学費はどうなりますか?

N高グループでは、転入学・編入学の人は就学支援金の先引きの対象外なので、いったん先引きなしの金額を納め、支援金はあとから支給されます。年度途中の転入学では、前の学校の在籍月数などにより支援金が減額されます。

今の学校には何を頼めばいいですか?

転学の手続きでは、今の学校の校長が在学証明書その他必要な書類を転学先に送ることになっています(学校教育法施行規則第92条)。担任の先生に転校の意思を伝えて、手続きを相談してください。

この記事の更新・訂正

  • 転入時の在籍期間について「通算される」と言い切っていましたが、N高の公式は「加味される場合があります」という書き方です。N高はその書き方のまま、鹿島学園・NHK学園などは公式に引き継ぐ・通算すると明記していることに書き分けました

全記事の履歴は「訂正・更新の履歴」、調べ方と書き方は「記事の作り方」にまとめています。

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この記事を書いた人

兵庫県の学習塾で塾長を経験。私大理系卒。塾バイト・家庭教師を経て、長年の経験を基に幅広く受験をサポートします。生徒だけでなく、それを支える保護者や先生の力にもなりたいという思いで立ち上げました。

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