高校をやめたいと思ったら|退学の前に転校を考える理由と、退学後の進路

高校をやめたいと思ったら|退学の前に転校を考える理由と、退学後の進路

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高校をやめたいと思ったら、退学の手続きをする前に「転校」を考えてください。今の学校に在学(休学中を含む)したまま移れば「転入学」になり、学校教育法施行規則で、それまでに修得した単位に応じて相当学年に転入できると定められています。やめてから入り直す「編入学」より、空白ができにくい道です。

ひとりで決めきれないときの相談先
  • 24時間子供SOSダイヤル(文部科学省)…0120-0-78310(なやみいおう)。無料・24時間対応
  • チャイルドライン…0120-99-7777。無料・毎日午後4時〜午後9時。18歳までの子ども向け

相談先は厚生労働省の「まもろうよ こころ」で確認できます(2026年9月29日確認)。

この記事の目次

高校をやめる人は年間44,571人:理由の内訳

文部科学省の令和6年度 問題行動・不登校調査では、高校の中途退学者は44,571人(前年度46,238人)、中途退学率は1.4%でした。中途退学者1人につき主な理由を1つ選んだ内訳は次のとおりです。

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理由人数割合
進路変更18,505人41.5%
学校生活・学業不適応15,618人35.0%
学業不振2,814人6.3%
病気けが死亡1,799人4.0%
問題行動等1,506人3.4%
家庭の事情1,306人2.9%
経済的理由549人1.2%
その他2,474人5.6%

いちばん多いのは「進路変更」、次が「学校生活・学業不適応」です。つまり、やめる人の多くは「高校を終えるのをあきらめた」のではなく、別の道に移るため、または今の学校が合わないためにやめています。そうであれば、退学ではなく転校で同じことができる場合があります。

やめる時期と理由の関係|令和6年度の学年別の統計表で計算した

上の理由の内訳は、全学年を合計したものです。同じ調査の統計表(表6-2)には学年別の内訳があります。退学の約3分の1(31.9%)は1年生で、理由の中身も学年で少しずつ違います。

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学年在籍者数退学者数退学率全体に占める割合
1年生849,015人14,231人1.7%31.9%
2年生832,703人9,794人1.2%22.0%
3年生816,406人3,298人0.4%7.4%
単位制698,112人17,171人2.5%38.5%
計(4年生を含む)3,200,153人44,571人1.4%100%

「別の高校に入りたい」が理由の退学は、1年生と2年生に集中している

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学年学校生活・学業不適応進路変更(計)うち別の高校への入学を希望
1年生5,555人(39.0%)6,181人(43.4%)4,315人(30.3%)
2年生3,525人(36.0%)4,606人(47.0%)3,157人(32.2%)
3年生1,134人(34.4%)1,447人(43.9%)814人(24.7%)
単位制5,391人(31.4%)6,240人(36.3%)2,331人(13.6%)
全体15,618人(35.0%)18,505人(41.5%)10,621人(23.8%)

括弧内は、その学年の退学者に占める割合です(計算)。1年生の退学者の30.3%、2年生の32.2%は、主な理由を「別の高校への入学を希望」として退学しています。全体では10,621人です。退学してから別の高校に入る道を選ぶ人が、これだけいるということです。

ここで注意したいのは、この統計の「退学」は、退学した時点で数えられるということです。のちに別の高校に入り直した人も、退学者に含まれます。ただ、今の学校に在籍しているうちに転入学の手続きを進めれば、退学という形を取らずに移れる可能性があります(学校教育法施行規則第92条)。10,621人のうち何人が転入学で済んだのかは、統計から分かりません。

計算
  • 14,231 ÷ 44,571 = 31.9%、14,231 ÷ 849,015 = 1.7%(1年生の退学率)
  • 4,315 ÷ 14,231 = 30.3%、3,157 ÷ 9,794 = 32.2%、814 ÷ 3,298 = 24.7%
  • 学年別の退学者数は、調査表では「4年生」77人も別にありますが、割合が小さいため表からは省いています

出典:令和6年度 問題行動・不登校調査 表6-2(e-Stat)/文部科学省 調査のページ(2026年10月15日確認)

やめる前に転校を考える理由

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転入学(在学中に移る)編入学(やめた後に入る)
今の学校の在籍在籍したまま手続きするいったん高校を離れる
手続き今の学校の校長が在学証明書などを転学先へ送る(施行規則 第92条)転校先の学校の案内に従って出願する
単位修得した単位に応じて相当学年に転入できる(第92条第2項)転入学と同様に、前の学校の学習が考慮される場合がある
空白の期間できにくいやめてから入学までの間があく

全日制・定時制・通信制の間の転学は、学校教育法施行規則第92条第2項で「修得した単位に応じて、相当学年に転入することができる」とされています。今までの単位が無駄になるわけではありません。

どの単位がどう扱われるかは転校先が判断するので、今の学校で成績(単位修得)の証明書をもらい、転校先に確認してください。

「やめる」と「高校卒業をあきらめる」は別のことです。先に転校先を見つけてから、今の学校に話をするのが順番です。

理由別:やめる前に考えたいこと

学校や人間関係が合わない

今の学校の環境が合わないなら、転校で環境を変えることができます。通学日の少ない通信制高校や、少人数の学校も選択肢です。いじめを受けているなら、無理に通い続ける必要はありません。家族や、担任以外の先生、上の相談窓口に伝えてください。

勉強についていけない

授業についていけないことが理由なら、学校を変えても同じ問題が残ることがあります。分からなくなった単元まで戻って学び直すか、自分のペースで進められる通信制を選ぶかを比べてください。

やりたいことがある(進路変更)

働きたい、別の分野に進みたいという理由なら、高校卒業資格を取りながらやりたいことに時間を使える通信制高校が合うことがあります。高校卒業資格があるかどうかで、その後の進学や就職の選択肢が変わります。

体調やこころの不調

病気やこころの不調が理由なら、退学より先に休学を学校に相談してください。休学中でも転入学はできます。まずは体を休めることを優先してください。

通信制高校への転校:時期と学費の注意

通信制高校は、学校ごとに転入学できる時期が決まっています。N高グループの場合、ネットコースは転入学・編入学を随時受け付けていて、週5・週3・週1+ コースは4月・7月・10月・1月に入学できます。手続きは入学希望月の約1か月前が目安です。

学費では、N高グループの場合、転入学・編入学の人は就学支援金の「先引き」の対象外で、いったん先引きなしの金額を納めます。年度の途中で転入学すると、前の学校での在籍月数などで就学支援金が減額されます。詳しくは通信制高校への転校|単位は引き継げる?時期・手続き・学費の注意にまとめています。

転校先の候補として、通信制高校の資料を取り寄せる

N高等学校はネットコースなら随時転入でき、書類選考のみで入学試験はありません。今の学校をやめるかどうかを決める前に、資料と個別相談会で「何年生に、いつから入れるか」を確認しておくと、落ち着いて判断できます。
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高校を退学したその後の進路:3つの道

すでに高校をやめた人、やめると決めた人の進路は、大きく分けて別の高校に編入学する、高卒認定試験を受ける、働くの3つです。どれを選ぶかで、最終学歴と、その後に選べる道が変わります。

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進路最終学歴大学・専門学校の受験注意点
通信制高校などに編入学高校卒業(卒業すれば)できる前の高校での学習が考慮されることがある。入学できる時期は学校ごとに違う
高卒認定試験に合格中学校卒業のままできる合格しても最終学歴は高校卒業にならない。18歳未満の合格者は、18歳の誕生日から合格の効力が生じる
高校に戻らず働く中学校卒業—高卒以上を条件にしている求人には応募できない

高卒認定試験を受ける人の中心は、高校をやめた人です。文部科学省の高卒認定試験の結果では、令和6年度の合格者7,748人のうち、高校中退の人は3,888人(50.2%)でした。

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年度合格者うち高校中退割合
令和2年度7,681人4,253人55.4%
令和3年度8,097人4,266人52.7%
令和4年度7,961人4,026人50.6%
令和5年度7,932人3,986人50.3%
令和6年度7,748人3,888人50.2%

ただし、文部科学省の高卒認定試験のよくある質問にあるとおり、高卒認定に合格しても、高校を卒業しなければ最終学歴は高校卒業になりません。

大学や専門学校に進むなら高卒認定でも足りますが、「高卒」の学歴がほしいなら、通信制高校などへの編入学が近道です。2つの違いは高卒認定の難易度と、通信制高校との違いにまとめています。

やめた後でも、道は閉じていません。高卒の学歴が必要か、大学受験の資格があれば足りるかを先に決めると、編入学と高卒認定のどちらが合うかが見えてきます。

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高校をやめたいときのよくある質問

高校をやめたら、それまでの単位はなくなりますか?

なくなるとは限りません。転入学・編入学で別の高校に入る場合、前の学校の学習が考慮されることがあります。全日制・定時制・通信制の間の転学は、修得した単位に応じて相当学年に転入できると法令で決まっています。

高校をやめる人はどのくらいいますか?

文部科学省の令和6年度の調査では、高校の中途退学者は44,571人、中途退学率は1.4%でした。理由は進路変更(41.5%)と学校生活・学業不適応(35.0%)が多くなっています。

退学と転校、どちらを先に決めればいいですか?

転校先を先に決めてください。在学中に手続きすれば転入学になり、今の学校の校長が在学証明書などを転学先に送る形で進みます。

親に高校をやめたいと言えません。

先に保健室の先生やスクールカウンセラー、24時間子供SOSダイヤル(0120-0-78310)などに相談して、自分の気持ちを整理してから話すのも一つの方法です。

通信制高校に転校すると卒業は遅れますか?

在籍期間と修得単位が引き継がれれば、遅れずに卒業できる場合があります。ただし休学期間は在籍期間に含まれないなど条件があるので、転校先で卒業の時期を確認してください。

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この記事を書いた人

兵庫県の学習塾で塾長を経験。私大理系卒。塾バイト・家庭教師を経て、長年の経験を基に幅広く受験をサポートします。生徒だけでなく、それを支える保護者や先生の力にもなりたいという思いで立ち上げました。

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