円に内接する四角形ABCDにおいて、 AB=5 BC=3 CD=5 B=120°である時の値を求めよ。(1)AC (2)AD (3)円の半径R (4)△ACDの内接円の半径r

今回の難易度(定期テスト対策・入試基礎レベル)
総合評価
( 2 )

今回の問題

円に内接する四角形ABCDにおいて、 AB=5 BC=3 CD=5 B=120°である時の値を求めよ。
(1)AC  (2)AD
(3)円の半径R (4)△ACDの内接円の半径r

主に定期テストで問われることが多いタイプの問題です。必ずマスターしましょう!

解答例

まずは図示してみましょう。フリーハンドでなるべく正確に書くとおおよその検討がつくため、練習から丁寧に図を描いてみましょう。

こんな感じでしょうか。

では以降順番に解いていきます。解答に至る発想もご紹介していきます。

(1) ACの大きさ

図示したものが本来あります...
まずは補助線を引いてみます。

ACはこの四角形の対角線ですのでACを結んでみます。すると△ABCにて余弦定理が使えます。

AC2 = 52+32-2×5×3×cos120° = 25+9+15 =49

ここでACは辺の長さなので、必ず正になることに注意すると、AC=7 となります。

cos120°の値がわからないという方は、そこを先に復習した方が良いです!

(2) ADの大きさ

ADを求める前に重要事項を確認しましょう。円に内接する四角形の対角の和は180°になります。とても重要な声質になりますので覚えておきましょう。今回その性質を使うと角ADCは60°になります。(下図)

図示したものが本来あります...

ここで△ACDにて再度余弦定理を使いましょう。

72 = AD2+52-2×AD×5×cos60°
49 = AD2+25-5AD
(AD+3)(AD-8) = 0
ここでAD>0 ですので AD = 8となります。

対角のsinは同じ値に、cosは符号が反対になることを覚えておくと時短に繋がりますよ!

(3) 円の半径R

今回のように、三角形に外接する円のことを「外接円」といいます。外接円の半径を求める問題では「正弦定理」を使いましょう。すると計算は以下のようになります。

2R = 7 / sin60°
=14/√3R
=7/√3
=7√3/3

(4) △ACDの内接円の半径r

△ACDの内接円を図にすると以下のようになります。

図示したものが本来あります...

ここで、内接円の半径 r を求める以下の公式があります。三角形の3辺の長さをa, b, c、三角形の面積をSとすると

S=r/2×(a+b+c)

従って、まずは三角形の面積Sを求めます。三角形の面積公式 S=1/2×a×b×sinCを用いると

S (△ACD)
= (1/2)×5×8×sin60°
= 20×(√3/2)
= 10√3  となります。

次に公式の右辺の計算で面積Sを計算すると

S (△ACD)
= (1/2)×r×(7+8+5)
= 10r  となります。

この2つは当然同じですのでイコールで結んで答えが得られます。

10r
=10√3 r
√3

まとめ

今回の問題は定期テストで頻出の問題です。どれも重要な問題かつ解法ですので、高校生の皆さんは必ずマスターしておきましょう!

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この記事を書いた人

兵庫県のとある学習塾の塾長。私大理系卒。塾バイト・家庭教師を経て、長年の経験を基に幅広く受験をサポートします。生徒だけでなく、それを支える保護者や先生の力にもなりたいという思いで立ち上げました。

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