WAYSは「120分・宿題なし」=時間を買う塾です。なぜ中高一貫校専門である必要があるのか、料金が非公開な理由と面談で何を聞けばいいかを、塾長が公式情報から読み解きます。

中高一貫校に入ったのに、下から数えたほうが早い成績になってしまいました。WAYSという塾を見つけたのですが、公式サイトに料金が載っていなくて、比較のしようがありません。

料金が非公開なのは事実です。ただ公開されている情報だけでも、この塾がどういう設計なのかはかなり正確に読み取れます。とくに「1コマ120分」と「宿題を課さない」——この2つが、WAYSがどんな子に向くかをほぼ決めています。順に見ていきましょう。
この記事は、個別指導塾の塾長が、公式サイトで公開されている情報をもとに「この塾の設計が何を意味するか」を読み解いたものです。当塾はWAYSとは関係がなく、実際に通った体験談ではありません。そのかわり、塾側の設計意図と、面談で何を聞けばいいかは具体的に書きます。
- 向いている…中高一貫校で成績が落ちた/家で勉強しない/学校の教材が難しくて手が出ない子
- 向いていない…自分で計画を立てて回せる子/公立中学の子(対象外)/集団で競いたい子
- 設計の核は「1コマ120分・宿題なし」…家でやらせる前提を捨て、塾内で完結させる形
- 教材費・年会費は不要(公式明記)…かかるのは入塾金と月謝だけ
- 料金は非公開…ただし資料請求で「通塾回数別の授業料の目安」がもらえると公式に書かれています
- 教室は9都府県に38しかない…オンライン指導はありません。通える教室があるかどうかで、先に対象が決まります
WAYSの基本情報【公式サイトで確認できること】
| 対象 | 中高一貫校に通う中1〜高3(中高一貫校への進学が決まっている場合に限り小6の2月から) |
|---|---|
| 指導形式 | 個別指導(対面) |
| 1回の指導時間 | 120分(1コマ1科目) |
| 通塾回数 | 週1回から可能 |
| 宿題 | 課さない(120分内で完結させる方針) |
| 使う教材 | 学校の教材が中心(不足分は塾教材で補う) |
| 対応科目 | 定期テスト対策=英語・数学・理科(物理・化学)/大学受験対策=5教科全科目 |
| 費用 | 入塾金+月謝のみ。教材費・年会費なし(金額は非公開) |
| 教室 | 東京17・神奈川9・埼玉3・大阪3・千葉2・京都1・兵庫1・愛知1・奈良1の計38教室。この9都府県以外に教室はありません |
| 無料で試せるもの | 学習相談40分(保護者のみ可)/体験指導90分(子どものみ可) |
※出典:個別指導塾WAYS 公式・指導料金ページ(よくある質問・教室一覧を含む)(2026年8月13日確認)。最新の情報は公式サイトおよび資料でご確認ください。
【塾長の読み解き】「120分・宿題なし」が意味すること
ここがこの塾のすべてだと思っています。順に説明します。
個別指導で120分は、かなり長い
一般的な個別指導塾は1コマ60分〜90分です。80分前後が多い。そこに対して120分というのは、業界の感覚ではっきり長い部類です。
そして、120分ずっと講師が1対1で教え続ける形ではありません。それは物理的に無理ですし、そもそも効果がない。実態は「管理された自習の時間に、詰まったところを質問できる」形と考えるのが自然です。公式が「120分の授業時間内で完結する指導方法」と書いているのは、そういう意味です。
だから「宿題を課さない」で筋が通る
普通の塾なら「授業で教えて、宿題で定着させる」が基本です。ところがWAYSは宿題を課しません。これは手抜きではなく、対象としている生徒が「家で勉強できない子」だからです。

これは業界の中にいるとよく分かります。家でやらない子に宿題を出しても、やってこないだけです。そして「宿題やった?」というやり取りが毎回発生して、塾も家庭も疲弊する。それなら最初から塾の中で全部終わらせる設計にしたほうが、実際に手は動く。合理的な割り切りだと思います。
つまり、買っているのは「授業」ではなく「勉強する時間と場所」
ここを取り違えると評価を誤ります。WAYSに払うお金は、名講師の授業料ではなく「強制的に机に向かう120分」の対価です。
- 刺さる…家に帰るとスマホ。机に向かう習慣がない。やる気はゼロではないが動けない
- 刺さる…学校の教材が難しすぎて、どこから手をつけるか分からない
- 刺さらない…すでに家で勉強できている子。それなら時間単価の安さは意味を持ちません
- 刺さらない…難関大の応用問題を鍛えたい子。ここは設計が別物です
「専門でないと対応できない」は本当か
中高一貫校は、公立中学とは使う教科書からして違います。数学は『体系数学』、英語は『New Treasure』や『PROGRESS』といった、進度の速い専用教材を使う学校が多い。しかも学校ごとに採用教材も進度もバラバラです。
ここまではどの比較サイトにも書いてあります。そこから「だから一貫校専門の塾でなければ対応できない」と続くのが定番なのですが、大手の公式ページを実際に開くと、そうは書かれていません。
| 一貫校専門ではない塾 | 私立・中高一貫について公式に書いていること |
|---|---|
| 東京個別指導学院 | 「進度の速い数学・英語の教材にも対応していますか?」に「プログレス・トレジャー・体系数学など、私立校で採用する特殊なテキストにも対応しております」。私立中学生(中等教育学校含む)2,842名在籍(2024年8月時点) |
| 個太郎塾(市進) | 中高一貫校生コースを中1〜高3で設置。対象科目は英語・数学・国語・理科・社会。「お通いの学校の教科書に対応」を掲げ、在籍生が通う学校名も公開 |
| 個別指導塾WAM | 「私立の学校なので公立校の生徒と授業内容が違うのですが・・」に「各学校の進度に合わせてカリキュラムを作成します……私学に通われているお子様の大半は、学校の副教材の問題集を使用し授業を行っております」 |
各社の公式サイトより(2026年8月13日確認)

つまり面談で「中高一貫校に対応していますか」と聞いても、差は出ません。どこも「対応しています」と答えます。分かれるのは、①どの科目まで見るか ②学校の教材をそのまま使うか ③その学校で教えた蓄積があるか、の3つです。
この3つで見ると、WAYSの位置がはっきりします。②の「学校の教材を使う」は、料金の設計にまで組み込まれています。公式は教材費が無料な理由を「学校で使用する教材が定期テストの点数に直結するからこそ他の教材は必要がありません」と説明しています(不足分はテスト教材・演習プリント等の塾教材も併用)。③についても450校以上の中高一貫校の指導実績と記載があります。
ところが①の科目は、専門塾のほうがむしろ狭いです。WAYSの定期テスト対策は英語・数学・理科(物理・化学)で、国語・社会は教室への問い合わせ扱い。5科目そろえている個太郎塾のような総合型とは、そこが逆になります。
- 数学と英語が崩れている…一貫校専門型。学校の巻数・進度に合わせる設計が効きます
- 国語・社会も含めて評定を戻したい…5科目対応の総合型。専門を名乗るかどうかより、見てもらえる科目の数で選びます
- どちらの場合も聞くのは学校名…「対応できますか」ではなく「うちの学校の教材で教えたことがありますか」と聞くと、蓄積の有無がそのまま出ます

料金が非公開なのはなぜか。そして何を確認すべきか
公式の指導料金ページに金額の記載はありません。よくある質問でも「指導料金はいくらですか?」に対し「学習相談を通じて各生徒さんの状況に最適なプランをご提案しております」と答えるにとどまっています(2026年8月13日確認)。
これ自体は不誠実ではありません。WAYSの料金は「120分×月に何回通うか」で決まる設計なので、回数を決めないと金額が出ない。だから一律の表を出しにくい——という事情は、業界の側から見れば理解できます。

ただし、「金額が分からないまま面談に行く」のはおすすめしません。その場の空気で決めてしまうからです。公式サイトには資料の中に「通塾回数別の授業料の目安」が入っていると明記されています。先に資料だけ取り寄せて、数字を見てから相談に行く——この順番にしてください。それだけで判断の質がまったく変わります。
- ①週1回・週2回・週3回それぞれの月謝…回数で決まる料金なので、この3つを並べて見る
- ②入塾金の額と、免除の条件があるか
- ③夏期・冬期講習は別料金か…ここが年間総額を決めます。教材費が無料でも講習が別なら話は変わります
- ④国語・社会をみてもらえるか…定期テスト対策は英数理が基本と明記されています。5教科を期待しているなら要確認
- ⑤うちの学校の指導実績があるか…「その学校の教材で教えたことがあるか」を具体的に聞く
とくに③と④は、比較サイトにはまず書かれていない確認事項です。年間総額は「月謝×12」では出ません。

※資料には通塾回数別の授業料の目安が含まれると公式サイトに記載されています。
無料の「学習相談」と「体験指導」は、分けて使う
ここは見落とされがちですが、WAYSは2つを別々に用意していて、参加できる人が違います。
| 学習相談 | 体験指導 | |
|---|---|---|
| 時間 | 40分 | 90分 |
| 参加 | 保護者のみでも可 | 子どものみでも可 |
| 向く使い方 | 料金・方針の確認。子ども抜きで数字の話をする | 本人が120分もつか、講師と合うかを見る |

この分け方は、うまく使うとかなり効きます。お金の話は保護者だけでする。塾が合うかは本人に判断させる。子どもの前で費用の話をすると、「高いなら行かなくていい」と本人が引いてしまうことが本当に多いんです。別日でも予約できると公式に書かれているので、遠慮なく分けてください。
もうひとつ、予約フォームまで見ないと分からないことがあります。体験指導で選べる科目は「英語」か「数学」だけで、内容は「現在学校で習っている単元の指導」と案内されています(2026年8月13日確認)。理科でつまずいている場合、体験ではその科目を試せません。理科をみてほしいなら、体験とは別に相談で確認してください。
そして体験で見るべきは、指導内容より「本人が120分座っていられるか」です。ここが持たないなら、どんなに良い塾でも続きません。
よくある質問
公立中学に通っていますが入れますか?
WAYSは中高一貫校生を対象としています。公立中学に通っている場合は、対象が違うため別の塾を検討したほうがよいです。公立中学向けの選び方は下の記事にまとめています。

成績がかなり悪いのですが、断られませんか?
公式のよくある質問に「現在の成績が悪いから入塾をお断りするということはございません」と明記されています(2026年8月13日確認)。そもそも「家で勉強できない・成績が上がらない中高一貫校生」を対象にしている塾なので、そこは心配しなくて大丈夫です。
週1回だけでも意味がありますか?
週1回から受講可能で、部活で週1回のみ通う生徒もいると公式に記載されています。ただし週1回=月8時間です。これで足りるかは現在の学力と目標によります。「まず学習習慣をつける」段階なら週1でも意味はありますが、テストの点を大きく動かしたいなら回数が要る——これは正直に見ておくべきところです。相談のときに「この目標なら週何回が必要ですか」と逆に聞いてみてください。
国語と社会もみてもらえますか?
公式のよくある質問は「定期テスト対策指導は英語・算数(数学)・理科(物理・化学)です。その他の科目は教室までお問合せください」としています(2026年8月13日確認)。大学受験対策は5教科全科目に対応とのことです。5教科すべてを見てほしい場合は、申し込む前に必ず教室に確認してください。
小6ですが、中学入学前から通えますか?
通えます。公式のよくある質問は「新中1(現小6)の入塾は可能ですか?」に「はい、中高一貫校への進学が決まっているお子さまに限り、小学6年生の2月から指導可能です」と答えています(2026年8月13日確認)。合格が決まっていることが条件なので、受験がこれからの子は対象外です。中学入学準備の講座も別に用意されています。
オンラインでは受けられませんか?
指導は教室での対面が基本です(学習相談についてはオンラインでも可能と案内されています)。これは方針の問題でもあり、公式は「勉強法の伝達は対面が最も効果が高い」という考え方を示しています。通える範囲に教室があるかどうかが、そもそもの前提になります。教室は9都府県に38しかありません。この9都府県の外に住んでいる場合、この塾は選択肢に入らないので、オンラインで探すほうが早いです。

まとめ:この塾は「時間を買う」塾です
WAYSの設計は一貫しています。中高一貫校で落ちこぼれかけた、家で勉強しない子を、塾に長時間座らせて、学校の教材で手を動かさせる。それ以上でもそれ以下でもありません。

だから判断はシンプルです。「うちの子は、家では絶対にやらない」——そう思うなら噛み合います。「言えばやる子だ」と思うなら、この塾の長所(長時間・時間単価の安さ)は費用に見合いません。そこだけ正直に見極めてください。
まずは資料で通塾回数別の目安金額を確認して、数字を持ってから相談に行く。この順番をおすすめします。
本記事は2026年8月時点で公式サイトに公開されている情報をもとに、個別指導塾の塾長が設計の意図を読み解いたものです。当サイトの運営者はWAYSの関係者ではなく、実際に受講した体験に基づくものではありません。料金・コース・教室・対応科目は変更されることがあります。申し込み前に必ず公式サイトと教室でご確認ください。
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