共通テストの英語リスニングは100点満点で、解答時間は30分です。対策で最初に知っておきたいのは、音声が2回流れるのは第1問と第2問だけで、第3問から第6問までは1回しか流れないことです。
この記事では、大学入試センターが公開している令和8年度(2026年1月)の問題冊子・正解表・実施結果と、令和9年度(2027年1月)の実施要項だけを使って、大問ごとの配点と解き方、平均点、当日の注意、過去問音声の使い方をまとめます。塾で共通テスト対策を教えてきた立場から、点が伸びる順番も書きます。
結論:100点のうち60点は1回読み。第3問以降の練習で差がつく
| 大問 | 問題の形(令和8年度) | 配点 | 流す回数 |
|---|---|---|---|
| 第1問 | A:短い英文と合う文を選ぶ(問1〜4)/B:合う絵を選ぶ(問5〜8) | 28点 | 2回 |
| 第2問 | 短い対話・場面は日本語で書いてある(問9〜11) | 12点 | 2回 |
| 第3問 | 対話を聞いて答える(問12〜17) | 18点 | 1回 |
| 第4問 | A:図表を埋める(問18〜25)/B:条件に合うものを選ぶ(問26) | 12点 | 1回 |
| 第5問 | 講義を聞いてワークシートを埋める(問27〜33) | 16点 | 1回 |
| 第6問 | A:二人の対話(問34〜35)/B:複数人の会話(問36〜37) | 14点 | 1回 |
配点を足すと、2回読みの第1問・第2問が28+12=40点、1回読みの第3問〜第6問が18+12+16+14=60点です(計算)。2回聞ける問題で満点を取っても4割にしかなりません。「1回で聞き取る練習」をどれだけ積んだかが点数を決めます。
- 第1・2問は2回、第3〜6問は1回だけ流れる
- 配点の6割は1回読みの問題
- 解答は30分、試験時間は60分
- 過去問は音声まで大学入試センターが無料公開

塾長として生徒を見てきて、リスニングで伸び悩む子の多くは「2回聞けば分かる」練習ばかりしています。英文を何度も聞き直すのは聞き取りの練習としては正しいのですが、本番の6割は1回勝負です。練習の最後に必ず「1回だけ聞いて解く」回を入れてください。
平均点は54.65点。リーディングより低く、前年から下がった
大学入試センターの令和8年度 実施結果の概要によると、リスニングの平均点は次のとおりです。
| 年度 | 受験者数 | リスニング平均点 | リーディング平均点 |
|---|---|---|---|
| 令和7年度(2025年1月) | 451,864人 | 61.31点 | 57.69点 |
| 令和8年度(2026年1月) | 453,425人 | 54.65点 | 62.81点 |
令和8年度のリスニングは前年より6.66点(計算)下がり、リーディングより8点以上低くなりました。標準偏差は18.40で、最高点は100点、最低点は0点です。年によって難しさが変わるので、1年分の過去問の点数だけで実力を決めつけないことが大切です。複数年を解いて、平均点との差で見てください。
過去問を解いたら、自分の点数からその年の平均点を引いてください。令和8年度で60点なら平均より約5点上、令和7年度で60点なら平均より少し下です。点数そのものより「平均点との差」が安定しているかを見ると、実力の変化がつかめます。
- 年度と本試験・追試験の別
- 大問ごとの得点
- その年の平均点との差
- 聞き取れなかった原因のメモ
試験時間は60分、解答は30分。1日目の最後に受ける
令和9年度の大学入学共通テスト実施要項では、試験日は2027年1月16日(土)と17日(日)です。リスニングは1日目の最後、17:20〜18:20。英語リーディングが15:20〜16:40なので、あいだは40分です(計算)。
試験時間が60分なのに解答が30分なのは、配られたIC プレーヤーの作動確認と音量調節を受験者本人が行う時間が含まれているからです。実施要項には「音声問題を用い30分間で解答を行う」とあります。
| 時間 | すること | 注意 |
|---|---|---|
| 15:20〜16:40 | 英語リーディング | 終わったら答え合わせをしない |
| 16:40〜17:20 | 休み時間(40分・計算) | 聞き慣れた英語で耳を慣らす |
| 17:20〜18:20 | リスニング(解答30分) | 作動確認・音量調節を含む |
問題冊子の注意事項には、当日の失敗につながることが書かれています。ボタンはランプが光るまで長く押し続けること、音声が止まるなどの不具合があれば黙って手を高く挙げること、試験が終わってからの申し出はできないこと、そして解答は設問ごとにマークし、最後にまとめて転記する時間は用意されていないことです。
問題冊子に記入しておいて,途中や最後にまとめて解答用紙に転記してはいけません(まとめて転記する時間は用意されていません。)。
大学入試センター 令和8年度 英語(リスニング)問題冊子 注意事項
- ボタンはランプが光るまで長押し
- 不具合は黙って手を高く挙げる
- 1問ごとに解答用紙にマーク
- 休み時間に聞き慣れた音声を聞く
休み時間の過ごし方と、2日間の時間割の全体は別の記事にまとめています。

大問別の解き方:2回読みと1回読みで聞き方を変える
第1問と第2問は2回流れるので、1回目で答えの候補を絞り、2回目で確かめる聞き方ができます。第1問Bは絵を選ぶ問題で、音声が流れる前に4枚の絵の違い(人数・位置・持っている物など)を見ておくと、聞くべき語が決まります。第2問は対話の場面が日本語で書かれているので、場面を先に読んでおきます。
第3問からは1回だけです。第3問と第6問Aは問いの英文が問題冊子に書かれているので、音声の前に問いを読み、何を聞けば答えられるかを決めておくのが基本です。第4問・第5問・第6問は「問題文と図表を読む時間」「状況と問いを読む時間」が与えられた後に音声が流れます。この時間に図表や選択肢を読み切れるかどうかで点が変わります。
| 大問 | 音声の前にすること | 聞くときのコツ |
|---|---|---|
| 第1問 | 選択肢や絵の違いを見る | 1回目で絞り、2回目で確認 |
| 第2問 | 日本語の場面を読む | 問いも音声で読まれるので聞き逃さない |
| 第3問 | 問いの英文を読む | 聞くべき情報を1つに決める |
| 第4問 | 図表の空欄と条件を読む | Bは条件ごとに表に○×をメモ |
| 第5問 | ワークシートの空欄を読む | 講義の話の順に空欄を埋める |
| 第6問 | 状況と問いを読む | 誰が賛成・反対かをメモ |
第4問Bと第6問Bは、問題冊子に「後の表にメモを取ってもかまいません」と書かれています。令和8年度の第4問Bは、3つの条件(会話や議論ができる・充電できる・利用時間の制限がない)に合う自習場所を4つから選ぶ問題でした。条件ごとに○×を書き込むと、話を全部覚えなくても解けます。
- 音声の前に問いと図表を読み切る
- 聞き逃した問題は捨てて次へ
- メモは○×や数字だけにする
- 第5問は講義の流れで空欄を追う
聞き取れない原因は3つ。原因ごとに練習を変える
リスニングが伸びないとき、原因はだいたい3つに分かれます。過去問を解いたあとにスクリプト(読まれた英文)を見て、自分がどれに当たるかを確かめてから練習を選んでください。
| スクリプトを見たときの状態 | 原因 | 練習 |
|---|---|---|
| 知らない単語が多い | 語彙が足りない | 単語帳を音声つきで回す |
| 読めば分かるのに聞き取れない | 音のつながり・弱く読まれる語 | 音声に合わせて音読・シャドーイング |
| 聞き取れたのに答えを間違えた | 先読み不足・メモの取り方 | 時間を計って過去問を解く |
いちばん多いのは2つ目の「読めば分かるのに聞き取れない」です。単語どうしがつながって音が変わったり、前置詞や冠詞が弱く読まれたりすると、知っている語でも聞き取れません。スクリプトを見ながら音声と同じ速さで読む(オーバーラッピング)、スクリプトを見ずに少し遅れて追いかけて言う(シャドーイング)の順で練習すると、音と文字が結びつきます。
1つ目の語彙が原因なら、リスニングの練習より先に単語です。音声のついた単語帳で、発音を聞きながら覚えると聞き取りにもつながります。

- まず過去問を1回分解く
- スクリプトで知らない語に印
- 読めた文なのに落とした問題を数える
- 多い原因から練習を選ぶ
過去問の音声は大学入試センターが無料で公開している
大学入試センターの過去問題ページでは、リスニングの問題冊子(PDF)と一緒に、音声問題(mp3)と音量調整用の音声が公開されています。令和6年度・令和7年度・令和8年度の本試験と、令和8年度の追試験にも音声があります。正解と配点の表も同じサイトにあります。
使い方は、①本番と同じく30分通しで1回解く ②正解表で採点し、大問ごとの点数を記録する ③スクリプトを見て原因を分ける ④間違えた問題の音声を何度も聞き、シャドーイングする、の順です。同じ年の音声を最低3回は使うつもりで、1年分を丁寧に回すほうが、何年分も1回ずつ解くより伸びます。
| 時期 | すること | 過去問の使い方 |
|---|---|---|
| 10〜11月 | 語彙と音読・シャドーイング | 1年分を解いて原因を分ける |
| 12月 | 1回読みの問題を毎日 | 大問ごとに時間を計って解く |
| 1月(本番前) | 30分通しで本番の形 | 平均点との差を記録する |
復習ではいくら聞き直してもかまいません。ただし最初の1回は必ず本番どおり(第3問以降は1回だけ)で解きます。最初から止めながら聞くと、本番で1回しか流れないときに焦ります。
リスニングを含めた英語全体の勉強の順番(単語→文法→解釈→長文)と時期別の予定は、こちらにまとめています。

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よくある質問
- 共通テストのリスニングは何回流れますか?
-
第1問と第2問は2回、第3問から第6問は1回です。配点で見ると、2回流れる問題が40点、1回だけの問題が60点です。
- リスニングの平均点は何点ですか?
-
大学入試センターの実施結果によると、令和8年度(2026年1月)は54.65点、令和7年度(2025年1月)は61.31点でした。どちらも100点満点です。
- リスニングの試験時間は何分ですか?
-
解答時間は30分ですが、IC プレーヤーの作動確認と音量調節の時間を含めて試験時間は60分です。令和9年度は1日目の17:20〜18:20です。
- 過去問の音声はどこで聞けますか?
-
大学入試センターの過去問題ページで、問題冊子と一緒に音声問題(mp3)が公開されています。令和6年度から令和8年度の本試験と、令和8年度の追試験に音声があります。
- メモは取ってもいいですか?
-
問題冊子の余白は使えます。第4問Bと第6問Bは「後の表にメモを取ってもかまいません」と書かれています。ただし答えは設問ごとに解答用紙にマークし、最後にまとめて転記する時間はありません。
この記事で確認した資料
・大学入試センター 令和8年度 英語(リスニング)問題冊子 表紙・注意事項(100点・30分・流す回数・IC プレーヤーの注意)
・同 問題冊子(大問ごとの問題の形と配点)
・同 正解と配点
・令和8年度 大学入学共通テスト 実施結果の概要(受験者数・平均点・標準偏差)
・令和9年度 大学入学共通テスト実施要項(試験日・時間割・試験時間60分の内訳)
・大学入試センター 過去問題(令和8年度本試験)(音声問題の公開)
いずれも2026年9月29日に確認しました。



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