高校の推薦入試とは?都立の倍率2.19倍・選考の中身と落ちたときの動き方

高校の推薦入試とは?都立の倍率2.19倍・選考の中身と落ちたときの動き方

「推薦で決めたいけれど、どうすれば推薦がもらえるのか」「推薦は落ちることがあるのか」。中3の秋、三者面談の前後によく出てくる疑問です。

高校の推薦入試は、都道府県や私立・公立で仕組みが違います。この記事では、受験者の多い都立高校について、令和9年度 都立高等学校入学者選抜実施要綱と、東京都教育委員会の令和8年度 推薦に基づく選抜の応募状況の原文で確かめます。「計算」と書いた数字は、公表された人数から出したものです。

【結論】高校の推薦入試とは

推薦入試は、中学校長の推薦を受け、第1志望の高校を学力検査なしで受ける入試です。都立高校では、調査書(内申点)・個人面接・小論文や作文などを合わせた総合成績で選びます。令和8年度の全日制の応募倍率は2.19倍で、応募者の半分以上は推薦では合格していません(計算)。推薦で落ちても、一般入試(第一次募集)で同じ高校を受け直せます。

この記事の目次

都立の推薦は3種類:一般推薦・特別推薦・特別推薦(理数)

都立高校の「推薦に基づく選抜」には3つの種類があります。多くの人が受けるのは一般推薦です。

種類評価するもの(要綱の目的)主な検査
一般推薦基礎的な学力を前提に、思考力・表現力・コミュニケーション能力個人面接+小論文・作文等
特別推薦部活動・文化活動などの卓越した能力面接+実技検査
特別推薦(理数)理数分野の素養と探究の力口頭試問・個人面接・小論文

特別推薦は、実施する高校と種目(部活動など)が決まっていて、同じ高校の一般推薦にも同時に出願できます。特別推薦(理数)に出願した人は、ほかの推薦には出願できません。

3種類の違い
  • 多くの人は一般推薦
  • 特別推薦は種目が決まっている
  • 特別推薦と一般推薦は併願可
  • 理数はほかの推薦と併願不可

推薦を受けられる人:第1志望・中学校長の推薦・都内在住

高校生のグループのイラスト

要綱の応募資格は、志願する都立高校を第1志望とすることが前提です。そのうえで、次のすべてに当てはまる必要があります。

条件中身
在籍都内の中学校を令和9年3月に卒業する見込み
推薦在学している中学校の校長の推薦を受けた
住所保護者と都内に住み、入学後も都内から通学する
出願先1校1コース又は1科に限る。志願変更はできない

「推薦をもらうには内申点がいくつ必要か」は、要綱には書かれていません。中学校が校長の推薦を出すかどうかは、各中学校が判断します。自分の中学校で推薦の基準があるかどうかは、担任や進路の先生に確認してください。

推薦は「第1志望で、合格したら入学する」ことが前提です。行きたい高校が決まっていない段階で推薦を使うのは向きません。

受けられる人
  • 第1志望であること
  • 中学校長の推薦
  • 都内在住・都内から通学
  • 1校だけ・志願変更なし

令和9年度(2027年春)の推薦の日程

都立の推薦は、一般入試(第一次募集)より約1か月早く行われます。令和9年度の日程は次のとおりです。

事項日程(令和9年度)
出願サイトの入力令和8年12月18日〜令和9年1月18日 午後5時
書類の提出(必着)1月8日〜1月18日
検査1月26日・27日
合格発表2月2日
入学手続2月2日・3日

入学考査料は全日制で2,200円です。推薦の合格発表(2月2日)は、一般入試の書類提出期間(1月29日〜2月4日)の途中にあります。推薦に落ちた場合は、その日のうちから一般入試の出願に切り替えられる日程になっています。

日程のポイント
  • 検査は1月26日・27日
  • 発表は2月2日
  • 一般の出願は2月4日まで
  • 考査料は2,200円

選考の中身:調査書・個人面接・小論文や作文

試験を受ける人のイラスト

一般推薦には学力検査(5教科のテスト)がありません。要綱では、各高校があらかじめ決めた方法で、次のものを合わせた総合成績で選びます。

選考に使うもの要綱の決まり
調査書観点別評価(全27観点)か評定(9教科)を点数化
個人面接一般推薦の志願者全員に行う
集団討論必要と判断した高校だけ
小論文・作文・実技など高校が決めた1つ以上
自己PRカード点数化しない(面接の資料)

評定を用いる場合、特定の教科の評定に比重をかけることは行わない。

東京都教育委員会『令和9年度 東京都立高等学校入学者選抜実施要綱』第1-7-1

一般入試の調査書点は実技4教科の評定を2倍にしますが、推薦で評定を使う場合は9教科を同じ重さで扱います。また、中学校長が書く一般推薦書の「推薦理由」欄にも十分配慮すると書かれています。総合成績が同点のときは、自己PRカードなどの資料で順位を決めます。

調査書点・面接・作文の配点は高校ごとに違い、要綱の別表に学校ごとに載っています。志望校の配点は、その高校の募集案内で確認してください。面接で聞かれることは、次の記事にまとめています。

選考の要点
  • 学力検査はない
  • 面接は全員
  • 評定は9教科同じ重さ
  • 配点は高校ごとに違う

推薦の倍率:令和8年度は全日制で2.19倍

東京都教育委員会の令和8年度 推薦に基づく選抜の応募状況では、全日制161校の推薦の募集人員9,376人に対し、応募人員は20,487人でした。

区分(令和8年度)募集人員応募人員応募倍率
普通科(コース・単位制以外)5,523人13,824人2.50倍
普通科 合計6,158人15,306人2.49倍
専門学科 合計2,504人3,599人1.44倍
総合学科714人1,582人2.22倍
全日制 合計9,376人20,487人2.19倍

全日制の合計では、応募人員が募集人員を約1.1万人上回っています。応募者のおよそ54%は、推薦では合格できない計算です(20,487人−9,376人=11,111人)。前年度の全日制は2.28倍でした。学科別では芸術科が4.10倍、体育科が2.75倍と高くなっています。

推薦は「内申点が高ければ受かる」入試ではなく、倍率2倍を超える選抜です。推薦だけに頼らず、一般入試の準備を並行する前提で考えてください。

倍率で分かること
  • 全日制は2.19倍
  • 普通科は約2.5倍
  • 専門学科は1.44倍
  • 応募者の半分以上は不合格(計算)

推薦に落ちたら:一般入試で同じ高校を受けられる

合格を目指して勉強する生徒のイラスト

要綱には、「推薦に基づく選抜を不合格となり、同一校を他の選抜で合格した者」という書き方があります。推薦で不合格になっても、一般入試(第一次募集)で同じ高校を受け直せるということです。

一般入試(第一次募集)日程(令和9年度)
書類の提出(必着)1月29日〜2月4日
学力検査2月21日
合格発表3月1日

推薦の発表から一般入試の学力検査まではおよそ3週間です。推薦の面接や作文の準備で5教科の勉強が止まっていると、ここで苦しくなります。一般入試の配点と内申点の関係は、次の記事で確かめています。

落ちたときの動き方
  • 一般入試で同じ高校を受けられる
  • 書類は2月4日まで
  • 学力検査は2月21日
  • 5教科の勉強は止めない

推薦と一般入試、どちらが向いているか

ここまでの要綱の内容から、推薦が向いている人と一般入試で勝負したほうがよい人を整理します。

推薦が向いている人一般入試が向いている人
第1志望がはっきり決まっている志望校を最後まで比べたい
9教科の評定がそろっている実技の評定が低く5教科が得意
面接・作文の準備に時間を使える当日のテストで点を取れる
推薦に落ちても一般で受ける覚悟がある私立との併願を組みたい

推薦入試そのものの考え方や、大学の推薦との違いは次の記事にまとめています。私立高校の推薦・併願優遇は学校ごとの募集要項で決まるので、併願優遇の記事もあわせて確認してください。

ひとりで進めるのが難しいとき:公式に料金を出している2社

自分で進めても同じ単元でつまずき続けるときは、教えてもらえる場所を足すのも1つの方法です。公式サイトに月額が出ている2社を並べます。

通塾なら【森塾】。中学生は11,700円〜(週1回・月3回・80分・首都圏)で、1科目+20点の成績保証と無料体験があります。

オンラインなら【そら塾】。中1・中2は7,800円(80分・1対2)で、最大1ヶ月の無料体験があります。

選ぶときの1点

どちらも「〜円から」は下限で、学年・地域・回数で上がります。年間の総額を聞いてから比べてください。

よくある質問

高校の推薦入試に学力テストはありますか?

都立高校の一般推薦には5教科の学力検査がありません。調査書、全員に行う個人面接、高校が決めた小論文や作文などを合わせた総合成績で選びます。

都立の推薦の倍率はどれくらいですか?

令和8年度の全日制は、募集人員9,376人に対して応募人員20,487人で、応募倍率は2.19倍でした。普通科(コース・単位制以外)は2.50倍です。

推薦で落ちたら同じ高校は受けられませんか?

受けられます。都立の要綱には、推薦で不合格となり同じ高校を他の選抜で合格した人についての記載があります。令和9年度の一般入試(第一次募集)の書類提出は2月4日までです。

推薦は何校まで受けられますか?

都立の一般推薦は1校1コース又は1科に限り、志願変更はできません。特別推薦は同じ高校の一般推薦と同時に出願できます。

自己PRカードは点数になりますか?

点数化しません。個人面接の資料として使われ、総合成績が同点のときに順位を決める資料にもなります。

この記事で確認した資料

・東京都教育委員会「令和9年度 東京都立高等学校入学者選抜実施要綱・同細目」(推薦の種類・応募資格・日程・入学考査料・検査・選考・第一次募集の日程)
・東京都教育委員会「令和8年度都立高等学校の推薦に基づく選抜の入学者選抜応募状況」(募集人員・応募人員・応募倍率)
いずれも2026年9月30日に確認しました。

PR|公式サイトへ移動するリンクを含みます

受験勉強を進める高校生へ

東進の資料請求(無料・1分)→

1日体験・個別相談も無料。予備校を決める前の比較材料に。

中学生・保護者の方へ

森塾の無料体験を見る →

先生1人に生徒2人の個別指導。1科目+20点の成績保証つき。

塾・予備校を探している方へ

  • 個別・集団・予備校・家庭教師の月謝は塾の料金一覧で比べられます。
  • 中学生なら森塾(1科目+20点の成績保証・無料体験)、大学受験なら東進(資料請求・1日体験が無料)。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

兵庫県のとある学習塾の塾長。私大理系卒。塾バイト・家庭教師を経て、長年の経験を基に幅広く受験をサポートします。生徒だけでなく、それを支える保護者や先生の力にもなりたいという思いで立ち上げました。

コメント

コメントする

CAPTCHA


この記事の目次