「内申点が30だけど、これって高いの?低いの?」「オール4なら高いって聞くけど本当?」。通知表を見た中学生や保護者から、よく出る疑問です。
検索すると「オール4以上が目安」という答えがたくさん出てきますが、根拠の数字が書かれていないものがほとんどです。この記事では、東京都教育委員会が毎年公表している「評定状況の調査結果」を使い、都内の公立中学3年生に実際についた評定の割合から、平均と「高い」の位置を計算します。「計算」と書いた数字は、公表された割合から出したものです。
結論:9教科の平均は約29。4以上がつくのは評定の約35%
| 9教科の合計 | 位置(都内中3・計算) |
|---|---|
| 45(オール5) | 5は評定全体の12.3% |
| 36(オール4) | 平均約29より7点ほど上 |
| 29前後 | 平均(計算) |
| 27(オール3) | 平均より少し下 |
令和8年度選抜(2026年春の入試)の調査では、都内公立中3の9教科の評定のうち、5が12.3%、4が23.1%、3が47.3%、2が13.7%、1が3.7%でした(都教委「評定状況についての比較」)。
この割合から評定1つあたりの平均を出すと約3.27で、9教科の合計に直すと約29.4です(計算)。4以上がつくのは評定全体の35.4%(計算)なので、「4がつけば、その教科でおよそ上位3分の1に入っている」と読めます。
- 9教科の平均は約29(計算)
- 4以上は評定の35.4%(計算)
- オール4の36は平均より上
- 5は評定の12.3%

「高いかどうか」は、平均と比べた位置と、志望校の基準の2つで決まります。まず平均を知り、そのあと志望校を見る順番で考えると迷いません。
都内公立中3の評定分布(令和8年度選抜)

東京都教育委員会は、都内公立中学校3年生(令和7年12月31日現在)の評定がどの割合でついているかを、教科ごとに公表しています。これは都立高校の入試に使う調査書の評定です。
| 教科 | 5の割合 | 4の割合 | 3の割合 |
|---|---|---|---|
| 国語 | 12.1% | 23.1% | 47.3% |
| 社会 | 13.3% | 23.2% | 44.1% |
| 数学 | 13.0% | 20.7% | 42.8% |
| 理科 | 12.5% | 22.3% | 45.5% |
| 英語 | 14.0% | 20.2% | 43.0% |
| 音楽 | 12.3% | 24.4% | 50.0% |
| 美術 | 12.7% | 24.3% | 50.5% |
| 保健体育 | 9.5% | 25.1% | 52.4% |
| 技術・家庭 | 10.9% | 24.3% | 50.0% |
残りが2と1です。2と1の割合が最も多いのは数学(2が17.6%、1が5.8%)と英語(2が18.5%、1が4.3%)で、主要教科ほど評定の差が開きやすいことが分かります。5の割合が最も少ないのは保健体育の9.5%でした。
- どの教科も3が4〜5割
- 5は1割前後
- 数学・英語は2以下も多い
- 保健体育は5が少ない
教科別の平均と「4以上」の割合(計算)
上の分布から、教科ごとの評定の平均と、4以上がつく割合を計算しました。
| 教科 | 平均(計算) | 4以上(計算) |
|---|---|---|
| 国語 | 3.26 | 35.2% |
| 社会 | 3.26 | 36.5% |
| 数学 | 3.18 | 33.7% |
| 理科 | 3.24 | 34.8% |
| 英語 | 3.21 | 34.2% |
| 音楽 | 3.33 | 36.7% |
| 美術 | 3.35 | 37.0% |
| 保健体育 | 3.28 | 34.6% |
| 技術・家庭 | 3.29 | 35.2% |
平均が一番低いのは数学の3.18、一番高いのは美術の3.35です(計算)。どの教科も平均は3を少し上回り、4以上がつくのは3人に1人強です。
つまり、4がついている教科は、その教科で平均より上です。オール4は、9教科すべてで上位約35%に入っている状態なので、「高い」と言ってよい位置です。ただし、教科ごとの順位と9教科合計の順位は同じではありません。合計の順位を示す公的な資料は無いので、ここでは教科ごとの位置で考えています。
- 平均は3を少し上回る
- 4がつけば平均より上
- オール4は全教科で上位約35%
- 合計の順位は公表されていない
都立高校の換算内申だと平均は約43(計算)

都立高校の一般入試では、学力検査を行う5教科の評定はそのまま、行わない実技4教科の評定は2倍にして合計します(令和9年度 都立高等学校入学者選抜実施要綱)。満点は5×5+5×4×2の65です。
| 都立の換算内申(65満点) | 値(計算) |
|---|---|
| オール5 | 65 |
| オール4 | 52 |
| 都内中3の平均 | 約42.6 |
| オール3 | 39 |
教科別の平均から計算すると、都内中3の換算内申の平均は約42.6です(計算)。オール4の52は平均より約9高く、実技4教科の評定が1つ上がるだけで換算内申は2上がります。
換算内申は、志望校の合格の目安と比べて使います。自分の換算内申と、当日のテストで何点必要かは計算ツールで出せます。

- 換算内申は65満点
- 平均は約42.6(計算)
- オール4は52
- 実技の評定は2倍で効く
「高い内申点」は志望校で決まる
平均より上かどうかは分布で分かりますが、入試で足りるかどうかは志望校で決まります。都立高校の一般入試は、学力検査と調査書点の合計で選ぶので、内申点が平均より低くても当日点で取り返せる幅があります。

私立高校の併願優遇や推薦は、学校ごとに「9教科で○以上」のような基準を出しています。基準の実物は次の記事で確認しています。

志望校の目安は、中学校の三者面談でも聞けます。面談の前に、自分の9教科の合計と換算内申を出しておくと話が早く進みます。

- 一般入試の内申と当日点の比率
- 私立の併願優遇の基準
- 推薦の出願基準
- 三者面談で目安を聞く
高校生の内申点(評定平均)はどこから高い?

高校生の場合、大学入試で使う「内申点」は評定平均(調査書の「学習成績の状況」)です。調査書には、評定平均を5段階に分けた「学習成績概評」も書かれます(文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」)。
| 学習成績概評 | 評定平均 |
|---|---|
| A | 4.3以上 |
| B | 3.5〜4.2 |
| C | 2.7〜3.4 |
| D | 1.9〜2.6 |
| E | 1.8以下 |
概評のAが4.3以上なので、高校生では評定平均4.3以上が「高い」の1つの線になります。指定校推薦などの基準は大学ごとに違うので、出し方と合わせて次の記事で確認してください。

中学生のうちに内申点を上げたい場合は、観点別評価のしくみから手順を整理した記事があります。

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よくある質問
- 内申点はどこから高いですか?
-
都内公立中3の評定の分布から計算すると、9教科の合計の平均は約29です。4以上がつくのは評定全体の35.4%(計算)なので、オール4(36)なら平均より上で「高い」と言える位置です。
- 内申点の平均はいくつですか?
-
東京都教育委員会の令和8年度選抜の調査から計算すると、評定1つあたりの平均は約3.27、9教科の合計で約29.4です(計算)。
- 内申点30は高いですか?
-
9教科の合計30は、都内中3の平均(約29・計算)とほぼ同じです。高いか低いかは、志望校の基準と比べて判断してください。
- 5がつく割合はどれくらいですか?
-
令和8年度選抜の調査で、9教科全体の5の割合は12.3%です。教科別では英語が14.0%で最も多く、保健体育が9.5%で最も少ない結果でした。
- 都立の換算内申の平均はいくつですか?
-
5教科の評定はそのまま、実技4教科は2倍にした65満点で、都内中3の平均は約42.6です(計算)。オール4なら52です。
この記事で確認した資料
・東京都教育委員会「都内公立中学校第3学年及び義務教育学校第9学年(令和7年12月31日現在)の評定状況の調査結果について」・参考資料1(教科別の評定の割合)
・東京都教育委員会「令和9年度 東京都立高等学校入学者選抜実施要綱・同細目」(調査書点の算出)
・文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」(学習成績概評)
いずれも2026年10月1日に確認しました。


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