共通テスト情報Ⅰの対策|平均点が12.7点下がった年の大問別の勉強法

共通テスト情報Ⅰの対策|平均点が12.7点下がった年の大問別の勉強法

共通テストの「情報Ⅰ」は60分・100点・大問4題(全問必答)で、令和7年度(2025年)に新しく加わった教科です。対策で最初にやるべきことは参考書を選ぶことではなく、過去2年分の本試験を公式サイトで解いて、自分がどの大問で落ちるかを知ることです。

この記事では、大学入試センターが公表した令和7年度・8年度の実施結果と評価報告書をもとに、平均点の動き、大問ごとの出題と勉強法、プログラミングが苦手な人の考え方を整理します。

この記事の目次

結論:過去2年分を解いて、落ちた大問から潰す

順番やること理由
1令和7年度・8年度の本試験を60分で解く試験問題は大学入試センターのサイトで公開されている
2大問ごとに失点を数える第1問20点・第2問30点・第3問25点・第4問25点で、失点の偏りが分かる
3落ちた大問に当たる単元を学習指導要領の4つの内容で確認出題範囲は学習指導要領の範囲内と評価されている
4もう一度、同じ形式で解き直す初見のプログラム表記に慣れるのが目的

参考書のルートを調べる前に、実物の問題を1回解くことをおすすめします。情報Ⅰは「何が出るか」が分かると勉強量が急に減る科目です。解いてみて第1問と第4問で取れていれば、プログラミングだけに時間を回せます。

令和7年度と8年度の結果:平均点は69.26点から56.59点へ

答案を見る2人の生徒のイラスト

大学入試センターが公表している本試験の科目別成績です。

年度受験者数平均点標準偏差
令和7年度(2025年)情報Ⅰ279,718人69.26点16.09
令和8年度(2026年)情報Ⅰ305,202人56.59点15.72

平均点は前年から約12.7点下がりました。令和8年度の問題評価・分析委員会(高校教科担当教員)の報告書は、この平均点を「他科目の平均点と比べても同程度」と評価し、難易度設定を適切としています。

一方、令和7年度の69.26点は、令和7年度の報告書が「他の科目の平均点と比べてやや高め」と評価した水準です。2年で平均点が13点近く動いたのは事実なので、前年の平均点を当てにしないのが安全です(これは筆者の見方です)。

この数字の読み方

前年の平均点で目標を決めないこと。令和7年度の69.26点を基準に勉強すると、令和8年度のような年に「予定より取れない」と感じます。目標は平均点ではなく、志望大学が情報Ⅰにつける配点と、他科目との合計から逆算してください(配点は大学ごとに違うので、募集要項で確認します)。

なお、令和8年度は総マーク数が60で、令和7年度の51より9か所増えています。60分で60マークなので、1マークあたり平均1分です(筆者の計算)。

大問ごとの出題と配点(令和7・8年度)

大問配点令和8年度の題材令和7年度の題材
第1問20小問集合(記憶装置・情報セキュリティ・2進法16進法・情報デザイン・電子メール)小問集合(デジタル署名とIPv6・符号長・チェックディジット・フィッツの法則)
第2問30(A・Bの2題)A:住民証明の情報システム/B:画像合成とビット演算A:レシートの分析/B:おつり用千円札のシミュレーション
第3問25プログラミング(文化祭のゲーム展示の待ち時間)プログラミング(工芸品の担当部員の割当て)
第4問25データの活用(桜の開花日の分析)データの活用(旅行・観光消費動向調査)

令和8年度の評価報告書は、令和7年度に見られた「コンピュータとプログラミング」への偏りが解消され、全分野のバランスに配慮した構成になったと述べています。プログラミングだけを練習していればよい試験ではなくなった、ということです。

大問ごとの勉強法

机で一緒に勉強する生徒のイラスト

第1問(20点):小問集合は用語と基本計算を全部取る

記憶装置・セキュリティ・2進法と16進法・情報デザイン・通信の仕組みなど、幅広い範囲から1問ずつ出ます。問いの数は令和8年度が10、令和7年度が8です。範囲が広いので、用語と基数変換の計算を一通り固めるところから始めるのがおすすめです(筆者の提案)。

第2問(30点):AとBで題材が違うので分けて練習する

令和8年度のAは、住民証明の請求と発行を題材に、情報システムを比べる問題でした。Bは、背景の画像にキャラクターを重ねる場面で、ヒストグラムの階調の範囲を判断したり、ビット演算を考えたりする問題です。

令和8年度の報告書は、Bについて「ビット演算に時間を要した受験者も多かった」と述べています。場面の説明を読み取る力と、ビット演算などの知識の両方が要る大問です。

令和7年度は、Aがレシートの分析、Bがおつり用千円札のシミュレーションでした。

第3問(25点):プログラムは「初見の表記」を読む練習

第3問はプログラミングの大問で、令和8年度は文化祭のゲーム展示の待ち時間を求めるプログラムを作成し、評価・改善する内容でした。大学入試センターの問題作成方針は、受験者が初見でも理解できる大学入試センター独自のプログラム表記を用いるとしています。

第4問(25点):散布図・相関係数・箱ひげ図を読む

令和8年度は桜の開花日の分析で、散布図・相関係数・箱ひげ図・回帰直線が題材でした。実データをグラフや数値から読み取る大問で、数学のデータの分析に慣れている人は入りやすいと思います(筆者の見方)。

プログラミングが苦手なら、第3問に時間を使いすぎて第4問まで届かない展開が心配です。第3問25点は全体の4分の1です。残りの大問で75点があるので、先に第1・2・4問を解き切る順番も試してください(筆者の提案)。

プログラミングが苦手な人の点の取り方

大問プログラムを書く・読む問題か苦手な人の方針
第1問(20点)小問集合全問取りに行く
第2問(30点)情報システム・画像・ビット演算など条件整理の練習で取りに行く
第3問(25点)プログラミング過去問で表記に慣れ、前半の小問から取る
第4問(25点)データの活用データの活用の大問。数学のデータ分析と重なる部分は取りに行く(筆者の見方)

第3問を捨てると最大25点を失うので、捨てる前に過去問を2年分解いて、取れる小問があるかを確かめることをおすすめします。小問ごとの配点は問題冊子に載っていないので、大問単位の配点(20/30/25/25)で失点を数えてください。

10月から本番までの進め方(筆者の提案)

合格を祈る受験生のイラスト

以下は公式の数字ではなく、塾長の提案です。他教科の勉強と並行して進めるため、1回の勉強時間を短く、回数を多くする組み方がおすすめです。

時期やること
10〜11月令和7年度・8年度の本試験を解く。失点した大問の単元を教科書で確認
12月失点の多い大問を中心に解き直し。60分で通して解く練習を始める
年末年始過去問・試作問題を時間を計って解く。プログラム表記の確認
直前期解いた問題の見直し。新しい参考書は増やさない
いつから始めるか

公式の数字で「何月から」とは言えませんが、過去問を解くだけなら今日から始められます。教科書を読んでから問題を解く順番だと、時間がなくなります。解いてから読む順番にしてください。

志望大学での情報Ⅰの使われ方は募集要項で確認する

情報Ⅰを入試に課すかどうか、何点の配点にするかは大学・学部ごとに違い、この記事では大学名ごとの一覧を示していません。

大学入試センターの問題評価・分析委員会(高校教科担当教員)の報告書には、受験者の多くが国立大学を志願していると推測される、という趣旨の記述があります(推測と明記されています)。自分の志望校の募集要項で、情報Ⅰが必須か選択か、配点はいくつかを先に確認してください。

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選ぶときの1点

講座を取りすぎると総額が大きくなります。足りない科目だけ取る前提で見積もってください。

よくある質問

情報Ⅰの試験時間と配点は?

60分・100点です。大問は4題で全問必答、配点は第1問20点・第2問30点・第3問25点・第4問25点でした(令和7年度・8年度)。

平均点はどのくらいですか?

本試験の情報Ⅰは、令和7年度が69.26点、令和8年度が56.59点です(大学入試センター公表)。年によって大きく動くので、目標は平均点より志望大学の配点から決めてください。

プログラミングを知らなくても解けますか?

問題作成方針は、受験者が初見でも理解できる大学入試センター独自のプログラム表記を用いるとしています。初見でも読めるよう配慮された表記ですが、報告書は多様な言語で学習した受験者を想定しており、令和7年度の報告書は繰り返し・条件分岐・配列などの基本の知識を前提にしています。

令和8年度の報告書は、プログラムをトレースした経験がない受験者にはやや難しかったと推測しています。過去問で表記に慣れ、手でトレースする練習をしてください。

文系でも情報Ⅰは必要ですか?

大学によって違います。課す大学・学部と配点は募集要項で確認してください。大学入試センターの資料には「文系・理系問わず幅広い学部・学科で課すことに意味がある」という委員の意見が載っています。

過去問はどこで手に入りますか?

令和7年度・8年度の本試験問題は、大学入試センターのサイトで公開されています(下の出典を参照)。まず本物を解くのが一番です。

この記事で確認した公式資料

数字はすべて大学入試センターの公表資料から確認しました(2026年10月3日確認)。

大学入試センター「令和8年度 試験情報データ」

大学入試センター「令和7年度 試験情報データ」

大学入試センター「令和8年度 本試験の問題」

大学入試センター「令和7年度 本試験の問題」

大学入試センター 令和8年度 問題評価・分析委員会報告書『情報Ⅰ』

大学入試センター 令和7年度 問題評価・分析委員会報告書『情報Ⅰ』

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この記事を書いた人

兵庫県のとある学習塾の塾長。私大理系卒。塾バイト・家庭教師を経て、長年の経験を基に幅広く受験をサポートします。生徒だけでなく、それを支える保護者や先生の力にもなりたいという思いで立ち上げました。

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