自由研究で一番時間がかかるのは、実験そのものより「何を調べるか」を決めるところです。大手の教育サイトのテーマ一覧は便利ですが、同じページを見た同級生と題材がかぶりやすいという弱点もあります。
そこでこの記事では、中学校の理科の元教員や研究者、化学の専門学校が無料で公開している実験・観察のアイデアに絞って、自由研究に使える理科実験のアイデアを公開している個人・小規模のサイトを6つ紹介します。2026年10月13日に6つとも実際に開いて、「誰が書いているか・何年生向けか・材料や手順が載っているか・いつ更新されたか」を確認しました。
教科書の単元に合わせたい→①科学の広場(中1〜中3の単元別)/テーマ選びとレポートの例が欲しい→②自由研究Lab./時間が決まっている→③なるほど★ザ★化学実験室(所要時間で検索)/学年に合うテーマを1つ選びたい→④中学生の勉強方法/まとめ方の例文が欲しい→⑤のんびり暮らそう/長く続ける観察の手本を見たい→⑥せみ日記。
先に結論:6サイトの比較表
| サイト | 書いている人 | 中心の内容 | 中学生向けか |
|---|---|---|---|
| ①科学の広場 | 中学校の理科の元教員(水村孝さん) | 身近な道具でできる実験を中1〜中3の単元別に | ◎ 単元ごとに並ぶ |
| ②自由研究Lab. | 理科の教員免許を持つ元研究者(ぽんすけさん) | テーマ選び・実際にやった結果とレポート案 | ○ 中学生向けの記事も多い |
| ③なるほど★ザ★化学実験室 | 日本分析化学専門学校 | 100種類以上の化学実験のレシピ | ○ 中高生でも使える |
| ④中学生の勉強方法「理科の自由研究」 | 中学生の勉強法サイト(編集:道山ケイさん) | 学年別のおすすめと、1日で終わるテーマ | ◎ 中学生専用 |
| ⑤のんびり暮らそう | 個人ブロガー(綾乃さん) | 実験テーマ集とレポートの書き方の例文 | ○ 中学生向けの記事あり |
| ⑥せみ日記 | 京都の個人(みんみんぜみさん) | 裏庭でせみの抜け殻を毎夏数え続けた記録 | △ 観察の手本として |
6つとも、2026年10月13日の時点で会員登録なしで読めました。③は会員登録の機能がありますが、実験のページはログインせずに全文を読めます(登録はお気に入りの保存や実験の投稿に使うものです)。

自由研究は「面白い実験」を探すより、「予想と結果がずれそうなもの」を探すほうがうまくいきます。ずれた理由を考える部分が、そのまま考察になるからです。
やりたいこと別:どのサイトから開くか
自由研究の困りごとは、だいたい次の4つに分かれます。今の自分に近いものを選んで、最初に開くサイトを決めてください。
| 困りごと | よくある状態 | 最初に開くサイト |
|---|---|---|
| テーマが決まらない | 何を調べればいいか、見当もつかない | ④で学年に合うテーマを確認→①で授業の単元の実験を探す |
| 時間が無い | 部活があり、使えるのは1日か2日 | ③の所要時間で絞る→④の1日で終わるテーマ |
| まとめ方が分からない | 実験はしたが、レポートに何を書くか分からない | ⑤のレポートの書き方→②のレポート案 |
| 人とかぶらない研究にしたい | 定番の10円玉や紫キャベツは避けたい | ①の自作の道具の実験→⑥で「続ける観察」の形を知る |
テーマを30個の一覧から選びたい人は、当サイトのテーマ集もあわせて見てください。

①科学の広場|中学理科の元教員が単元別に並べた手づくり実験
科学の広場は、水村孝さんが個人で運営する実験のサイトです。プロフィールには「私は中学校の理科の教員を30年以上しました」とあり、JICAのシニアボランティアとしてエチオピアで理科教育に関わったこと、帰国後は文京区の教育センターで子どもの実験教室を手伝っていたことが書かれています。
トップページの実験は、中学校1年生用・2年生用・3年生用に分かれ、さらに生物・化学・物理・地学の単元ごとに並んでいます。たとえば中1の物理にはピンホールカメラから光ファイバー・万華鏡までの「光の実験」、生物にはガラス玉顕微鏡などの「いろいろな顕微鏡を作ろう」があります。中3の内容では、ニンニクで細胞分裂を見る染色体の実験も公開されています。
サイトのテーマは「身近なもので大実験」で、設備が十分でなくても工夫して実験する、という方針で書かれています。1つのページに「3連発」「5連発」のように複数の実験がまとまっているものが多く、1ページから自由研究の候補を何個も拾えます。
授業で習った単元に合わせて自由研究をしたい人。市販のキットではなく、自分で道具を作るところから研究にしたい人。
なぜ勧めるか:中学校で理科を30年以上教えた元教員が、学年別・単元別に、身近な材料でできる実験を手順つきで公開していて、習った単元から自由研究の題材を探せるからです。
②自由研究Lab.|元研究者が実際にやった結果とレポート案
自由研究Lab.は、ぽんすけさんが運営する自由研究専門のブログです。プロフィールの資格の欄には「国立科学博物館認定サイエンスコミュニケータ」「中学校教諭専修免許状(理科)」などが並び、専門は生態学と書かれています。
中学生向けには、「お金のかからないテーマは?」、「今年から始める研究で最優秀賞を取るには?」という中学生からの質問に答えた記事があります。どの調味料を使えば花が長持ちするかやリンゴの変色防止の比較のように、実際にやってみた結果を載せた記事が多く、花の記事のようにレポート案まで付いたものもあるので、仕上がりの形を先に見られます。
なお、このブログは2026年10月のお知らせで更新を休むことを告知しています。2026年10月13日の時点で、これまでの記事は読めます。
テーマ選びから仕上がりまでの流れを、実際の例で確かめたい人。コンクールに出す研究を考えている人。
なぜ勧めるか:理科の教員免許を持つ元研究者が、中学生からの質問への回答から、実際にやってみた結果とレポート案まで公開していて、自由研究の仕上がりを先に見られるからです。
③なるほど★ザ★化学実験室|所要時間で探せる100種類以上の化学実験
なるほど★ザ★化学実験室は、大阪の日本分析化学専門学校が公開している化学実験のサイトです。トップページには「実験情報が100種類以上!」「自由研究にもぴったり!」と書かれています。
実験は「ロマンチックな実験」「美味しい食べ物実験」などのカテゴリで探せるほか、所要時間(10分〜120分)で検索できます。各実験のページには材料・手順・解説がそろっていて、たとえば学校が書いた酵母のアルコール発酵やタマネギで染色のほか、利用者の投稿実験として濾紙と金属板で作るマグネシウム空気電池などがあります。
「実験に関する注意事項」のページもあるので、火や薬品を使う実験をする前に、家族と一緒に読んでおくと安心です。
使える時間が決まっている人。電池や発酵など、中学理科の化学の単元とつながる実験を探している人。
なぜ勧めるか:化学の専門学校が100種類以上の実験を材料・手順・解説つきで公開していて、所要時間で絞り込めるので、部活で忙しい中学生でも時間に合う実験を選べるからです。
④中学生の勉強方法「理科の自由研究」|学年に合うテーマが分かる
中学生の勉強方法「理科の自由研究」は、中学生の勉強法を扱うサイトの中の、自由研究のページです。運営者情報には、編集者として道山ケイさんの名前があります。
このページの特徴は、学年によっておすすめを変えていることです。中学1年生は酸とアルカリ(紫キャベツ・10円玉)など1日で終わる身近な実験、中学2年生は授業で習った内容を一歩深掘りするもの、中学3年生は受験を意識して考察までしっかり書くもの、という分け方です。
テーマのページには、紫キャベツや紅茶の色が変わる理由、10円玉をピカピカにする実験などがあり、レポートに必ず書く項目(テーマ・選んだ理由・道具・方法と手順・予想・結果と考察など)もまとめられています。
自分の学年に合うテーマを1つ早く決めたい人。定番のテーマで、確実に仕上げたい人。
なぜ勧めるか:中学生専用の勉強法サイトが、中1・中2・中3それぞれに向くテーマの選び方と、レポートに書く項目をまとめていて、学年に合わせてすぐにテーマを決められるからです。
⑤のんびり暮らそう|テーマ集とレポートの書き方の例文
のんびり暮らそうは、管理人の綾乃さんが運営する個人ブログです。手作りや折り紙の記事が中心ですが、勉強のカテゴリに中学生の自由研究の記事がまとまっています。
中学生の理科の簡単な自由研究まとめ(実験・工作テーマ46本)と、中学生の自由研究レポートの書き方(まとめ方の例文つき)の2本が中心で、ほかに地震による液状化現象をミニチュアで再現のような実験の記事もあります。
記事の多くは2016〜2018年に書かれ、2018年ごろを最後に更新が止まっています。実験のやり方やレポートの型は今も使えますが、道具の値段や売っている店などの情報は古い可能性があるので、そこは自分で確かめてください。
実験は終わったのに、レポートの書き方で手が止まっている人。例文を見て書き方の形をつかみたい人。
なぜ勧めるか:中学生の理科の自由研究テーマを1日でできるものに絞って紹介し、レポートの書き方も例文つきで説明していて、実験からまとめまでを1つのブログで確認できるからです。
⑥せみ日記|裏庭で毎夏続く「せみの抜け殻」調査
パパの自由研究「せみ日記」は、京都・上賀茂神社の近くに住むみんみんぜみさんの個人ブログです。ブログの説明には、長男の夏休みの自由研究をきっかけに、毎夏せみの抜け殻を集めて、せみの総数や種類、ピークの日などを調べている、と書かれています。
2026年の記事は「プロローグ 32年目の夏」から始まり、オスとメスの数が逆転する日など、毎年同じ方法で数えた記録をもとにした記事が続きます。
中学生がこのまま真似をするのは難しいですが、「同じ場所で・同じ方法で・数を数え続ける」という観察の形は、自由研究にそのまま使えます。たとえば、毎日同じ時刻に気温と庭の草の高さを測る、といった研究です。2年目、3年目と続けると、前の年との比べが研究の中身になります。
実験より観察のほうが好きな人。来年以降も続けられる研究を探している人。
なぜ勧めるか:同じ場所でせみの抜け殻を毎夏数え続けた記録を公開していて、「続ける観察」が研究になることを実際の記録で確かめられるからです。
7日間で自由研究を仕上げる回し方
使える日が1週間ある場合の例です。3日目までに実験を始めることを軸にしています。
| 日 | やること | 使うサイト |
|---|---|---|
| 1日目 | 学年と授業の単元からテーマの候補を3つ出す | ④の学年別 → ①の単元別 |
| 2日目 | 候補を1つに決め、予想を書いて材料をそろえる。安全の注意を読む | ③の所要時間・注意事項 → ②のテーマ選び |
| 3〜4日目 | 実験。条件を1つだけ変えて、同じ実験を3回くり返す | ①・③の手順 |
| 5日目 | 結果を表とグラフにする。予想と違ったところに印をつける | ②のレポート案 |
| 6日目 | 考察を書く。「なぜ予想と違ったか」を1つ以上書く | ⑤のレポートの書き方 |
| 7日目 | 清書。写真と、次に調べたいことを書いて終わる | ⑥で「続ける」形を確認 |
学校の自主学習(自学)で実験ネタを探している人は、ノート1ページで終わる面白いネタを下の記事でまとめています。


実験は1回だけで結論を出さないのがコツです。3回やって結果がそろえば自信を持って書けますし、そろわなければ「なぜそろわないか」がそのまま考察のテーマになります。
自由研究の実験サイトについてよくある質問
- この記事のサイトは無料ですか?登録は要りますか?
-
6つとも、2026年10月13日の時点で登録なしで読めました。③には会員登録の機能がありますが、お気に入りの保存や実験の投稿のためのもので、実験のページを読むのに登録は要りません。
- サイトの実験をそのまま自由研究にしてもいいですか?
-
実験の方法を参考にするのはかまいませんが、条件を1つ自分で変えることをすすめます。たとえば温度や量を変えて比べると、結果が自分だけのものになり、考察も書きやすくなります。学校の決まりがある場合は、それに従ってください。
- 火や薬品を使う実験はしてもいいですか?
-
必ず家族と一緒に行ってください。③には実験に関する注意事項のページがあります。保護めがねや換気など、各ページの注意を読んでから始めてください。
- 自由研究で先生が見ているのはどこですか?
-
評価のしかたは学校ごとに違うので、先生の説明が一番の手がかりです。そのうえで、中学校の学習指導要領の理科では、自然の事物・現象に進んで関わり、理科の見方・考え方を働かせ、見通しをもって観察・実験を行うことなどを通して、自然の事物・現象を科学的に探究するために必要な資質・能力を育てることが目標とされています。この目標から考えると、予想を立ててから実験し、結果から考察するという流れが書けているかを意識すると、まとまりのあるレポートになります。
- 1日しか時間がないときはどうすればいいですか?
-
③の所要時間の検索で短い実験を探すか、④で紹介されている1日で終わるテーマを選んでください。その場合も、予想・結果・考察の3つは必ず書いてください。
この記事で確認した資料
掲載した6サイトは、2026年10月13日にすべて実際に開いて、運営者・登録の要否・扱う内容・更新の状況を確認しました。運営者の情報は各サイトのプロフィール・運営者情報のページの記載、実験の数や検索の方法は各サイトの表示によります。②は2026年10月のお知らせで更新の休止を告知、⑤は2018年ごろの記事が最新です。閉鎖や内容の変更が確認できたサイトは差し替えます。
中学校理科の目標は、文部科学省「平成29・30・31年改訂 学習指導要領」の中学校学習指導要領(理科)によります。
授業の復習や定期テスト対策に使える中学理科の無料サイトは、別の記事でまとめています。



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