「共通テストの数学、時間が足りなくて最後まで解けない」「IAとIIBCのどちらから手をつければいいか分からない」。秋になって過去問を解き始めた高3から、よく出る悩みです。
この記事では、大学入試センターが公表している平均点の推移と、令和8年度の正解・配点表、令和9年度の出題方法を使って、共通テスト数学の対策を数字で組み立てます。「計算」と書いた数字は、公表された配点や時間から出したものです。
結論:1点あたり0.7分。配点どおりに時間を割り振る
| 科目 | 時間・配点 | 大問の構成(令和8年度) |
|---|---|---|
| 数学Ⅰ,数学A | 70分・100点 | 第1問30・第2問30・第3問20・第4問20 |
| 数学Ⅱ,数学B,数学C | 70分・100点 | 第1〜3問 必答(15・15・22)+第4〜7問から3問(各16) |
どちらの科目も70分で100点なので、1点あたりにかけられる時間は0.7分です(計算)。30点の大問なら21分、20点なら14分、16点なら約11分が目安になります(計算)。
平均点は、令和8年度で数学IAが47.20点、数学IIBCが54.52点でした。数学IAは前年度の53.51点から6点ほど下がっています(大学入試センター「受験者数・平均点の推移」)。
- 1点あたり0.7分(計算)
- 30点の大問は21分
- IIBCは4問から3問を選ぶ
- 令和8年度IAの平均は47.20点

時間が足りない原因は、計算の遅さより「1問に時間をかけすぎて後ろが残る」ことが多いです。大問ごとに打ち切る時刻を先に決めておくと、取れる問題を落とさずに済みます。
数学IAの時間配分:大問4つ・全問必答

数学IAは、数学Ⅰと数学A(図形の性質、場合の数と確率)から出題され、選択問題はなく全てを解答します(令和9年度 出題方法等)。令和8年度の配点から、70分の割り振りを計算しました。
| 大問 | 配点 | 時間の目安(計算) |
|---|---|---|
| 第1問 | 30点 | 21分 |
| 第2問 | 30点 | 21分 |
| 第3問 | 20点 | 14分 |
| 第4問 | 20点 | 14分 |
合計は70分ちょうどなので、見直しの時間は大問ごとの目安から少しずつ削って作ることになります。たとえば各大問を目安より2分早く切り上げると、最後に8分残ります(計算)。
第1問・第2問の30点の大問は、前半の小問ほど基本的な計算です。ここで時間を使い切らず、後半の考察問題に手をつけてから戻るほうが、合計点は安定します。
- 大問ごとの打ち切り時刻
- 解く順番(得意な大問から)
- 見直しの時間を何分残すか
- 迷った小問は印をつけて次へ
数学IIBCの時間配分と選択問題の選び方
数学IIBCは、第1問〜第3問が必答で、第4問〜第7問のうち3問を選んで解きます(令和8年度 正解・配点)。選択の4問は、数列(数学B)・統計的な推測(数学B)・ベクトル(数学C)・平面上の曲線と複素数平面(数学C)の4項目に対応しています(出題方法等)。
| 大問 | 配点 | 時間の目安(計算) |
|---|---|---|
| 第1問(必答) | 15点 | 約11分 |
| 第2問(必答) | 15点 | 約11分 |
| 第3問(必答) | 22点 | 約15分 |
| 選択3問 | 各16点 | 各約11分 |
必答の3問で52点、選択の3問で48点です(計算)。選ぶ3項目は、本番の前に決めて、その3つだけを仕上げるのが基本です。当日に問題を見てから選ぶと、4問を読み比べる時間がそのまま失われます。
数学Bの「統計的な推測」は、学校によって授業で扱う時期が違います。学校の授業の進み方を確認して、間に合わない項目を外して3つを決めてください。
- 3項目は本番前に決める
- 決めた3つだけを仕上げる
- 統計は授業の進み方を確認
- 当日に読み比べない
平均点の推移:数学IAは年によって6点以上動く

共通テストの数学の平均点は、年によって大きく動きます。令和7年度から新しい教育課程の試験(数学IIBC)になりました。
| 年度 | 数学IA | 数学IIB/IIBC |
|---|---|---|
| 令和5年度 | 55.65点 | 61.48点(IIB) |
| 令和6年度 | 51.38点 | 57.74点(IIB) |
| 令和7年度 | 53.51点 | 51.56点(IIBC) |
| 令和8年度 | 47.20点 | 54.52点(IIBC) |
令和8年度の受験者は、数学IAが343,000人、数学IIBCが317,586人でした。数学IAの平均点は令和5年度の55.65点と令和8年度の47.20点で8点以上の差があり(計算)、過去問の点数は年度ごとの平均点と並べて見ると、自分の位置が分かります。
たとえば令和8年度の数学IAで60点なら、平均より約13点上です(計算)。同じ60点でも、令和5年度の問題なら平均との差は約4点です(計算)。
- 年度ごとの平均点と並べる
- 平均との差で位置を見る
- IIBは旧課程(令和6年度まで)
- 新課程は令和7年度から
問題作成方針から分かる「共通テストらしい」出題
大学入試センターの令和9年度 問題作成方針は、数学について「問題発見・解決の過程を重視する」としています。題材の例として、日常生活や社会の事象を数理的に捉えるもの、教科書等では扱われていない数学の定理等を既習の知識を使って導くもの、を挙げています。
つまり、公式を覚えて当てはめるだけでは解けない問題が出ます。会話文や設定の説明が長く、問題文を読む時間がかかるのも共通テストの特徴です。
対策としては、過去問を解いたあとに「どこで何を求められていたか」を問題文に書き込んで振り返ると、読む速さが上がります。答えが合っていても、時間がかかった大問は解き直しの対象に入れてください。
- 問題文を読む時間を見込む
- 設定の説明から式を作る練習
- 既習の知識で新しい定理を導く
- 時間がかかった大問も解き直す
時期別の進め方:10月から本番まで

令和9年度の共通テストは令和9年1月16日〜17日です(筑波大学の令和9年度募集要項にも記載)。10月からの残りの期間を、次の順番で使うと無理がありません。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 10月 | 教科書レベルの穴を埋める(数学Ⅰ・A・Ⅱの基本) |
| 11月 | 選択3項目を決めて、大問別の演習 |
| 12月 | 過去問・予想問題を70分通しで解く |
| 1月 | 時間配分の確認と、間違えた問題の解き直し |
残りの勉強時間は、部活の引退時期や平日の時間から計算できます。数学に何時間を割けるかを先に出しておくと、演習の量を決めやすくなります。

本番形式の練習には、共通テストと同じ形式の模試も使えます。模試の種類と日程は次の記事にまとめています。

英語のリスニングなど、ほかの科目の対策は次の記事で配点から整理しています。

共通テストのあとに二次試験で何点必要かは、計算ツールで逆算できます。

ひとりで進めるのが難しいとき:公式に単価を出している東進
独学に授業を足したいなら、大学受験で公式が単価を公表している【東進ハイスクール・東進衛星予備校】があります。入学金33,000円+受講料85,800円/講座(2026年度)の積み上げ式で、高3で4講座なら担任指導費・模試費を含めて年482,900円(計算)が目安。資料請求・個別相談・1日体験は、公式サイトに申し込みの入口があります。
講座を取りすぎると総額が大きくなります。足りない科目だけ取る前提で見積もってください。

よくある質問
- 共通テストの数学の試験時間は何分ですか?
-
数学IA・数学IIBCともに70分・100点です。1点あたりにかけられる時間は0.7分です(計算)。
- 数学IIBCの選択問題はいくつ解きますか?
-
第1問〜第3問が必答で、第4問〜第7問のうち3問を選んで解きます。選択の4問は、数列・統計的な推測・ベクトル・平面上の曲線と複素数平面の4項目に対応しています。
- 共通テスト数学の平均点はどれくらいですか?
-
令和8年度は数学IAが47.20点、数学IIBCが54.52点でした。令和7年度は数学IAが53.51点、数学IIBCが51.56点です。
- 数学IAの大問ごとの配点は?
-
令和8年度は第1問30点・第2問30点・第3問20点・第4問20点で、選択問題はなく全問必答でした。
- 時間が足りないときはどうすればいいですか?
-
配点に合わせて大問ごとの打ち切り時刻を決めます。30点の大問は21分、20点の大問は14分が目安です(計算)。解けない小問に印をつけて次へ進み、最後に戻ります。
この記事で確認した資料
・大学入試センター「受験者数・平均点の推移(本試験)」
・大学入試センター「令和8年度 本試験の正解(数学Ⅰ,数学A)」・同(数学Ⅱ,数学B,数学C)
・大学入試センター「令和9年度 出題教科・科目の出題方法等」
・大学入試センター「令和9年度 問題作成方針」
いずれも2026年10月1日に確認しました。


コメント