大学進学率の推移と県別|58.6%・61.4%・62.6%の違い

大学進学率の推移と県別|58.6%・61.4%・62.6%の違い
大学(学部)進学率58.6%
大学・短大の現役進学率61.4%
高等教育機関への進学率85.4%

大学進学率は、令和7年度(2025年度)の文部科学省「学校基本調査」で大学(学部)が58.6%、大学・短大の現役進学率が61.4%です。

検索すると57%台から62%台までバラバラの数字が出ますが、これは「どこを分母にするか」が違うためで、どれかが間違いというわけではありません。

この記事では、数字が食い違う理由を定義ごとに並べ、昭和30年度からの推移、男女差、47都道府県の順位を、e-Stat の統計表(xlsx)で確認した値で整理します(2026年10月27日確認)。

この記事の目次

結論:大学進学率は3種類ある。どれを見るかで数字が変わる

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呼び方令和7年度何を何で割った率か
大学(学部)進学率(過年度卒を含む)58.6%大学(学部)の入学者 ÷ 3年前の中学校等の卒業者。浪人や留学生も分子に入る
大学・短大の現役進学率61.4%(うち大学学部のみ58.3%)その年の3月に高校等を卒業した人のうち、大学・短大へ進んだ人の割合
都道府県別の大学等進学率62.6%(全国)全日制・定時制の高校の卒業者のうち、大学・短大・通信教育部・別科・専攻科へ進んだ人の割合
ニュースの数字を見るときの確認

まず「大学だけか、短大を含むか」を見ます。次に「3年前の中学卒業者で割った率か、高校卒業者で割った率か」を見ます。この2点が合わないものは、並べて比べてはいけません。この記事の表は、すべて文科省の公表値か、公表値から計算した値(計算と書いたもの)です。

令和7年度の全国の数字(文科省の確定値)

項目数字
大学(学部)進学率(過年度卒を含む)58.6%(前年度とほぼ横ばい)
大学(学部)・短大(本科)進学率(過年度卒を含む)61.4%(前年度より0.3ポイント低下)
高等教育機関への進学率(大学・短大・高専4年・専門課程を含む)85.4%(前年度86.5%より1.1ポイント低下)
内訳:短期大学(本科)2.7%
内訳:専修学校(専門課程)23.1%
大学(学部)の入学者数645,513人(3年前の中学校等卒業者は1,100,851人)
現役:高校等の卒業者955,335人のうち大学・短大へ進んだ人586,639人=61.4%(過去最高)
現役:そのうち大学(学部)へ進んだ人557,170人=58.3%

高校を卒業した約95.5万人のうち、大学・短大へ進んだのは約58.7万人、専門学校へ進んだのは約13.8万人(14.4%)、就職したのは約13.2万人(13.8%)です。

大学以外の道も合わせると、高等教育機関への進学率は85.4%まで上がります。

「みんな大学に行く」は言い過ぎで、学部だけなら10人中およそ6人です。残りは全員が進学しないのではなく、専門学校(14.4%)や短大(2.6%)へ進む人もいます。

大学進学率の推移:昭和30年度の7.9%から58.6%へ

大学(学部)進学率は、統計のある昭和29年度(1954年度)の7.9%から上がり続け、平成22年度(2010年度)に50.6%と初めて50%を超えました(その前年度は49.9%)。

昭和30年度の7.9%と比べると、令和7年度の58.6%は約7.4倍です。

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年度大学(学部)計男女大学・短大の現役進学率
昭和30年度(1955)7.9%13.1%2.4%—
昭和40年度(1965)12.8%20.6%4.6%—
昭和50年度(1975)27.1%40.9%12.7%—
平成2年度(1990)24.4%33.3%15.1%30.4%
平成7年度(1995)31.9%40.5%22.9%37.4%
平成12年度(2000)39.5%47.2%31.4%44.8%
平成17年度(2005)44.0%51.0%36.7%46.8%
平成22年度(2010)50.6%55.9%45.0%53.6%
平成27年度(2015)51.1%54.8%47.1%53.6%
令和2年度(2020)53.9%57.1%50.6%54.7%
令和5年度(2023)57.1%60.0%54.1%59.6%
令和6年度(2024)58.6%61.2%55.8%60.7%
令和7年度(2025)58.6%60.7%56.5%61.4%

グラフの形は一直線ではありません。昭和50年度(27.1%)から平成2年度(24.4%)まではおおむね下がっており、平成の中ごろ以降に上がっています。

平成22年度の50.6%から令和7年度までの15年間でさらに8.0ポイント上がりました。

昭和50年度の次に下がった理由は、この統計だけでは分からない

統計表は「何%か」を示すもので、「なぜ下がったか」は書いていません。理由を断定する記事は多いのですが、この記事では数字が確認できた事実だけを書きます。

男女で比べる:学部は男性が4.2ポイント上、大学・短大の現役では女性が上

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指標(令和7年度)男女差
大学(学部)進学率60.7%56.5%男が4.2ポイント高い
大学(学部)・短大(本科)進学率61.5%61.2%ほぼ同じ
大学・短大の現役進学率59.7%63.2%女が3.5ポイント高い

学部だけで見ると男性が高く、短大を含めると差はほぼなくなり、現役では女性が上回ります。

大学(学部)で女性が再び短大を上回ったのは平成8年度(1996年度)で、その年は女性の大学が24.5%、短大が23.6%でした(前年度は大学22.9%、短大24.6%)。

都道府県別:1位の東京都と最下位の鹿児島県で26.1ポイント差

次の表は、令和7年3月にその県の高校(全日制・定時制)を卒業した人の進学率です。県内の高校を出た人の率で、「その県の大学に進んだ人」の率ではありません。

全国の値は62.6%で、全国の現役進学率61.4%と一致しないのは、この表が全日制・定時制だけを対象にしているためです。

表の読み方(2つの率の違い)

「大学等進学率」は文科省の公表値で、短大・通信教育部・別科・専攻科も含みます。「大学(学部)の現役進学率」は、公表された大学(学部)進学者数を卒業者数で割ったこの記事での計算値で、公式の率ではありません(全国は552,780人÷929,157人=59.5%)。

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順位都道府県大学等進学率(公表値)大学(学部)のみ(計算)
1東京都74.8%73.7%
2京都府74.5%71.8%
3神奈川県70.5%68.5%
4大阪府69.8%66.4%
5兵庫県68.1%65.8%
6広島県67.6%65.4%
7埼玉県66.9%64.4%
8千葉県65.2%63.2%
9愛知県65.1%62.7%
10奈良県64.8%61.2%
11石川県63.9%59.5%
12山梨県62.3%58.7%
13福井県62.2%58.1%
14岐阜県62.0%58.1%
15滋賀県61.8%58.4%
16香川県59.8%55.0%
17富山県59.4%53.5%
18徳島県59.2%55.2%
19福岡県59.2%54.6%
20群馬県58.6%55.1%
21愛媛県58.4%55.0%
22静岡県58.3%55.7%
23和歌山県58.1%54.9%
24岡山県57.8%54.1%
25茨城県57.7%55.6%
26高知県57.6%52.2%
27栃木県57.0%54.1%
28宮城県56.9%53.3%
29三重県56.1%52.0%
30長野県55.9%50.8%
31新潟県55.2%51.1%
32青森県54.8%49.7%
33北海道53.9%51.0%
34大分県53.3%45.6%
35福島県52.6%47.7%
36島根県52.5%48.5%
37鳥取県52.3%46.6%
38熊本県51.2%48.0%
39佐賀県50.9%46.9%
40山形県50.5%46.3%
41長崎県50.2%45.8%
42岩手県49.9%45.3%
43山口県49.6%45.2%
44秋田県49.0%43.9%
45宮崎県49.0%43.5%
46沖縄県48.8%46.0%
47鹿児島県48.7%39.4%

上位は東京都74.8%、京都府74.5%、神奈川県70.5%、大阪府69.8%、兵庫県68.1%。

下位は鹿児島県48.7%、沖縄県48.8%、秋田県と宮崎県が49.0%です。1位と47位の公表値の差は26.1ポイントです。

「大学等」と「学部のみ」の差が大きい県

2つの率の差が最も大きいのは鹿児島県の9.3ポイント、最も小さいのは東京都の1.1ポイントです。

鹿児島県は大学等が48.7%でも、学部だけにすると39.4%まで下がります。差の分は短大や通信教育部などへの進学者です。

県ごとの進路の傾向を見るときは、どちらの率かを必ず確認してください。

この表から分からないこと

県の進学率が低い理由(大学の数、所得、通学圏など)は、この統計表には書かれていません。順位は「その県の高校の卒業生がどう進んだか」の結果であり、原因ではありません。原因を断定した数字は、この記事では使いません。また、過年度卒を含む県別の率は、公式の表が見つからなかったため載せていません。

令和7年12月に変わった:古い記事の「59.1%」との食い違い

検索で見つかる「令和6年度は59.1%」という数字と、上の「58.6%」が合わない理由は、文科省が令和7年12月に算出式の分母を修正したためです。

それまでの分母は「3年前の中学校・義務教育学校の卒業者など」で、特別支援学校(中学部)の卒業者が含まれていませんでした。

文科省は、含まれていなかったことは不適切だったとしてお詫びを公表し、昭和29年度まで遡って再計算しました。

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年度修正前修正後(現在の公表値)
令和6年度(2024)59.1%58.6%
令和5年度(2023)57.7%57.1%
令和4年度(2022)56.6%56.1%
令和3年度(2021)54.9%54.4%
令和2年度(2020)54.4%53.9%
令和元年度(2019)53.7%53.3%

下方修正の幅が最も大きいのは令和6年度の約0.5ポイントです。古い記事の値は、修正前の旧基準だと考えてください。

なお、分子(大学の入学者)に過年度の高校卒業者や留学生が含まれる点は従来どおりで、文科省は「概算値としての大学進学率」という位置づけを続けています。

令和8年度の値はいつ出るか

令和8年度(2026年度)の学校基本調査は、2026年8月26日に速報が出ましたが、公表項目は学校数・学級数・在学者数・教職員数などで、進学率は含まれていません。

進学率を含む全項目は、同年12月に確定値として公表される予定です。この記事の最新値は令和7年度のため、12月の公表後に差し替えます。

進学率を進路選びでどう使うか

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場面使う数字注意
「全国でどれくらい進学するか」を知りたい大学(学部)58.6%過年度卒を含む概算値
「今の高3の何割が大学・短大へ進むか」を知りたい現役 61.4%(うち学部58.3%)専門学校へ進む人は含まない
「自分の県の高校の進学の傾向」を知りたい県別の大学等進学率学部だけか短大込みかを確認
「男女の違い」を知りたい学部:男60.7%/女56.5%短大込みでは差がほぼない

進学率は全体の平均で、自分や子どもが大学に行くべきかを決める数字ではありません。進学するなら学費がいくらかかるかも合わせて見る必要があります。受験にかかる費用は、次の記事に実額でまとめています。

大学進学率についてよくある質問

大学進学率は結局何%ですか?

令和7年度(2025年度)で、大学(学部)は58.6%、大学と短大を合わせて61.4%です。ただし61.4%は「その年に高校を卒業した人のうち」の割合で、58.6%は「3年前の中学卒業者のうち」の割合のため、分母が違います(文科省・2026年10月27日確認)。

大学進学率が一番高い都道府県は?

令和7年3月卒の全日制・定時制で、大学等進学率が最も高いのは東京都(74.8%)、次いで京都府(74.5%)、神奈川県(70.5%)です。最下位は鹿児島県(48.7%)です。

大学進学率は男女でどれくらい違いますか?

学部では男性60.7%、女性56.5%で、男性が4.2ポイント高い状態です。短大を含めた現役の進学率では、女性63.2%が男性59.7%を上回ります。

大学進学率が50%を超えたのはいつですか?

大学(学部)への進学率は、平成22年度(2010年度)の50.6%が最初です(前年度は49.9%)。短大を含む進学率は、平成17年度(2005年度)に51.2%でした。

古い記事の数字(59.1%など)と違うのはなぜですか?

令和7年12月に、算出式の分母へ特別支援学校(中学部)の卒業者を含める修正が入り、過去の値も再計算されたためです。最新の公表値は修正後の値で、令和6年度は59.1%から58.6%になりました。

令和8年度の大学進学率はいつ分かりますか?

2026年12月に全項目の確定値が公表される予定です。8月26日の速報には進学率が入っていませんでした。

この記事で確認した資料

数字は、2026年10月27日に文部科学省の公表資料と e-Stat の統計表(xlsx)のセルを直接読んで確認しました。

「計算」と書いた値(県別の大学学部のみの率、男女差、倍率、差の大きい県)は、公表値から計算したこの記事独自の値です。令和8年度の確定値が出たら更新します。

文部科学省「令和7年度学校基本調査(確定値)の公表について」(PDF)
文部科学省「年次統計における特別支援学校の取扱いに関する修正について」(PDF)
e-Stat 学校基本調査 年次統計4「進学率」(xlsx)
e-Stat 学校基本調査 令和7年度「状況別卒業者数」(xlsx)
e-Stat 学校基本調査 令和7年度「都道府県別大学・短期大学等への進学者数」(xlsx)
e-Stat 学校基本調査 年次統計9「高等教育機関への入学状況」(xlsx)

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この記事を書いた人

兵庫県の学習塾で塾長を経験。私大理系卒。塾バイト・家庭教師を経て、長年の経験を基に幅広く受験をサポートします。生徒だけでなく、それを支える保護者や先生の力にもなりたいという思いで立ち上げました。

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