塾と通信教育どっちがいい?費用の差と「自分で進められるか」で決める判断基準

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塾は月に3万円ほどかかると聞きました。通信教育なら数千円で済むようですが、それで成績は上がるのでしょうか。安いほうで済むならそうしたいのですが…。

金額だけで選ぶと、たいてい失敗します。判断基準はひとつだけで、「決められた分を、言われなくても自分で進められるか」です。ここが違うだけで、同じ教材でも結果が正反対になります。

塾と通信教育では、費用に大きな差があります。ただし安いほうを選んで結局やらなかった場合、支払った分がまるごと無駄になります。逆に高くても続けば、費用対効果は塾のほうが良くなります。

この記事では、どちらを選ぶかの判断基準と、通信教育で失敗する典型的なパターンを整理します。塾側の立場ですが、通信教育で十分な子には正直にそう書きます。

この記事の目次

【結論】決め手は「自分で進められるか」だけ

判断の目安
  • 通信教育で足りる子…学校の宿題を自分で終わらせている。分からないとき、自分で調べたり聞きに行ったりできる
  • 塾のほうが向く子…宿題を溜める。分からないところを放置する。声をかけないと始めない
  • 判断の材料…学校のワークを、テスト前ではなく普段から進められているか

身も蓋もない言い方をすると、塾に払っているお金の大半は「やらせる仕組み」の代金です。教材の質だけを比べれば、通信教育は十分に良いものが揃っています。差が出るのは中身ではなく、続くかどうかです。

費用の実際の差

月あたりの目安特徴
通信教育数千円〜1万円台教材と映像授業。進めるかどうかは本人次第
集団塾2万円前後〜決まった時間に授業。ペースは塾が作る
個別指導3万円前後〜本人に合わせて調整。そのぶん高い

※塾は月謝以外に教材費・季節講習・管理費が乗るため、年間で見ると月謝の12ヶ月分より大きくなります。比較するときは年間総額で見てください。

通信教育で失敗する典型パターン

相談を受けていて、いちばん多いのがこれです。契約したが、数ヶ月で溜まって触らなくなったというものです。原因はだいたい次の3つに分かれます。

原因
やる時間が決まっていない

「空いた時間にやる」では続きません。塾には曜日と時間があり、それが習慣を作っています。通信教育を使うなら、曜日と時間を先に決めてください。ここを決めずに始めると、ほぼ確実に溜まります。

原因
分からないところで止まる

通信教育には、その場で聞ける相手がいません。1問分からないと、そこで止まったまま次に進めなくなります。「分からない問題は飛ばして先に進む」というルールを最初に決めておくと、止まりにくくなります。

原因
量が多すぎて追いつかない

配信される全部をやろうとすると、たいてい破綻します。やる範囲を最初に絞ってください。苦手な1科目だけ、と決めるほうが結果的に続きます。全教科ついてくることは、必ずしも利点ではありません。

逆に言えば、この3つを家庭で管理できるなら通信教育で十分です。時間を決め、飛ばすルールを作り、範囲を絞る。ここができる家庭は、塾に払う分を他に回せます。

高校生・大学受験の場合

高校生になると事情が変わります。科目数が増え、学校の進度も速くなるため、全部を塾でカバーすると費用が跳ね上がります。

そこで現実的なのが併用です。苦手な科目だけ塾や個別指導で見てもらい、それ以外は映像授業で回す。この形なら費用を抑えつつ、崩れやすいところだけ人の手を入れられます。

映像授業型ではスタディサプリ高校・大学受験講座のように、全科目が定額で見られるものがあります。「わからない単元だけ戻って見る」使い方に向いていて、独学の補助として機能します。ただし、これも自分で進められることが前提です。

迷ったときの決め方

今の状況おすすめ
学校の宿題は自分で終わらせている通信教育で試す。それで回れば費用を抑えられます
宿題を溜めがち/声かけが必要塾。通信教育を足しても同じことが起こります
特定の科目だけ崩れているその科目だけ個別指導。全科目やる必要はありません
過去に通信教育で溜めた経験がある塾。同じ形をもう一度試す理由がありません
費用を抑えつつ全科目カバーしたい(高校生)映像授業+苦手科目だけ個別の併用

よくある質問

通信教育と塾を両方やるのはありですか?

高校生なら有効です。ただし中学生で両方はおすすめしません。学校の課題に加えて2種類の教材が乗ると、どれも中途半端になります。中学生の場合はどちらか一方に絞ってください。

タブレット教材は紙より効果がありますか?

どちらが優れているとは言えません。本人が続けやすいほうを選ぶのが正解です。ただし記述の練習が必要な科目(国語の記述、数学の証明、英作文)は、最終的に手で書く練習が要ります。タブレットだけで完結させないでください。

安いほうから試してもいいですか?

合理的な順番です。ただし「いつまでに判断するか」を先に決めてください。2ヶ月やって溜まっているなら、それが答えです。だらだら続けると、お金も時間も失います。期限を決めずに始めるのがいちばん損をします。

塾に行っているのに成績が上がりません。通信教育に変えるべき?

変える前に、塾の宿題が消化できているかを確認してください。消化できていないなら、通信教育に変えても同じ結果になります。管理が足りていないのか、量が多すぎるのか——原因を特定してから決めてください。

まとめ

塾と通信教育の差は、教材の質ではありません。やらせる仕組みがついてくるかどうかです。だから判断基準は「自分で進められるか」の一点になります。

自分で進められる子なら、通信教育で十分です。塾に払う分を他に回せます。溜めてしまう子なら、通信教育を足しても状況は変わりません。過去に溜めた経験があるなら、同じ形をもう一度試す理由はありません。

安いほうから試すのは合理的ですが、いつまでに判断するかを先に決めてください。期限を決めずに始めるのが、いちばん損をします。

新学年から始めるなら、動く時期で条件が変わります。

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この記事を書いた人

兵庫県のとある学習塾の塾長。私大理系卒。塾バイト・家庭教師を経て、長年の経験を基に幅広く受験をサポートします。生徒だけでなく、それを支える保護者や先生の力にもなりたいという思いで立ち上げました。

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