塾の体験授業で見るべき3つのポイント|塾長が教える当日のチェック法

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塾の体験授業に行くことになりました。でも、当日どこを見ればいいのか分かりません。子どもに聞いても「普通だった」しか返ってこなくて…。

「普通だった」しか返ってこないのは、何を見ればいいか伝えずに送り出しているからです。逆に言えば、見るポイントを3つだけ決めて送り出せば、はっきりした答えが返ってきます。

塾の体験授業は、たいていの塾で無料または低額で受けられます。ただしほとんどの家庭が「なんとなく良さそう」で判断してしまうのがもったいないところです。

この記事では、体験当日に見るべき3つのポイントと、体験では絶対に分からないこと、そして子どもへの聞き方を整理します。塾側の視点から、正直に書きます。

この記事の目次

【結論】見るのは「授業の分かりやすさ」ではありません

体験で見るべき3つ
  • ①分からないと言えたか…これが最重要。言えない環境では、何ヶ月通っても伸びません
  • ②その日、何ができるようになったか…帰り道に本人が言えるかどうか。言えないなら「聞いただけ」の授業です
  • ③次に何をやるかが決まったか…宿題の内容と量が具体的に示されたか。ここが曖昧な塾は、通っても管理されません

「授業が分かりやすかったか」は、実はあまり参考になりません。体験授業は、どの塾でもいちばん上手い講師が担当することが多いからです。入塾後に同じ講師が担当するとは限りません。

ポイント①:「分からない」と言えたか

成績が伸びるかどうかは、この一点でほぼ決まります。分からないことを分からないと言えない子は、どんな良い授業を受けても伸びません。

体験の日に一度も質問しなかった場合、理由は2つあります。「本当に全部分かった」か、「聞ける雰囲気ではなかった」かです。前者なら問題ありませんが、後者なら入塾後も同じことが続きます。

子どもへの聞き方:「質問した?」ではなく「聞きたいことあった?」と聞いてください。「あったけど聞けなかった」という答えが出てきたら、その塾は合っていません。ここは講師の技術ではなく、場の空気の問題です。

ポイント②:その日、何ができるようになったか

帰り道に「今日は何ができるようになった?」と聞いてみてください。具体的に答えられるかどうかが、その授業の質を示します。

「一次関数のグラフの書き方が分かった」と言えるなら良い授業です。「説明を聞いた」「問題を解いた」しか出てこないなら、受け身のまま終わっている可能性があります。

塾側の視点で言うと、体験授業は「分かった気にさせる」ことができてしまいます。丁寧に説明されれば、その場では理解した気になる。ですが自分で解けるようになったかは別です。体験の中で本人に解かせる時間があったかどうかも、あわせて確認してください。

ポイント③:次に何をやるかが決まったか

体験の終わりに、宿題や次回の内容が具体的に示されたかを確認してください。「じゃあ次回までにここをやっておいてね」と範囲が明示されるかどうかです。

ここが曖昧な塾は、入塾後も同じです。塾に通う時間だけでは足りず、成績は家でやる量で決まります。その家での量を管理してくれるかどうかが、塾ごとにいちばん差が出るところです。

「宿題は出しません」を売りにしている塾もあります。これは悪いことではなく、指導時間内で完結させる設計という意味です。ただしその場合は「授業時間内でどこまでやるか」が明示されているかを確認してください。

体験では分からないこと

正直に書きます。体験授業で分かることには限界があります。以下は体験だけでは判断できないので、面談や問い合わせで直接聞くしかありません。

分からないこと確認方法
入塾後の担当講師「体験の先生が担当になりますか」と直接聞く。変わる場合は誰になるかまで確認
普段の教室の雰囲気体験日は静かなことが多い。通常授業の時間帯に見学できるか聞く
講師が替わる頻度大学生講師中心の塾は、卒業のタイミングで交代が起こります
実際にかかる総額月謝以外に教材費・季節講習・管理費が乗ります。年間総額で聞く

とくに最後の費用は、体験の場では話が出ないことがあります。年間でいくらになるかは、必ず入塾前に確認してください。

体験は何校受けるべきか

2校が現実的です。1校だけだと比べる基準がなく、「こんなものか」で決めてしまいます。かといって3校以上になると、子どもが疲れて判断が雑になります。

おすすめはタイプの違う2校を受けることです。集団と個別、あるいは対面とオンライン。同じタイプで2校比べても違いが分かりにくく、判断材料になりません。

候補を絞る段階なら、料金と特徴を一覧で比較できる記事も用意しています。体験を申し込む前に、タイプの当たりをつけておくと効率的です。

よくある質問

体験に行くと、断りにくくなりませんか?

塾側としては、合わない子に入ってもらうほうが困ります。1年通って「意味がなかった」と言われるのが、いちばん避けたい結末だからです。「他も見てから決めます」で構いません。それで態度が変わる塾なら、その時点で候補から外せます。

親も同席したほうがいいですか?

授業自体は本人だけのほうが自然な様子が見えます。親は前後の面談に入るのが現実的です。同席すると、子どもが親を意識して質問しなくなることがあります。ポイント①(分からないと言えるか)を見るなら、いないほうが正確に分かります。

子どもが「楽しかった」と言えば合っているということですか?

半分は当たっています。抵抗感が下がっているのは良い状態です。ただし「楽しい」は先生と話すのが楽しいという意味であることが少なくありません。成績が目的なら、あわせて「何ができるようになった?」を聞いてください。両方に答えられるなら、かなり良い体験です。

オンライン塾でも体験は受けられますか?

ほとんどのオンライン塾で受けられます。オンラインの場合は上の3点に加えて、通信の安定性と、画面越しで質問できるかを確認してください。対面より質問のハードルが上がるので、ポイント①がより重要になります。

まとめ

体験授業で見るべきなのは、授業の上手さではありません。①分からないと言えたか ②何ができるようになったか ③次に何をやるかが決まったか——この3つです。

そして体験では分からないことがあります。担当講師・普段の雰囲気・年間の総額。この3つは、その場で直接聞いてください。聞きにくいことを聞いても態度が変わらない塾なら、通ってからも安心です。

タイプの違う2校を比べれば、判断はかなり正確になります。1校で決めないでください。

春期講習を体験代わりに使う方法もあります。時期の逆算はこちらです。

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この記事を書いた人

兵庫県のとある学習塾の塾長。私大理系卒。塾バイト・家庭教師を経て、長年の経験を基に幅広く受験をサポートします。生徒だけでなく、それを支える保護者や先生の力にもなりたいという思いで立ち上げました。

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