チョコは勉強に逆効果?!食べる量・おすすめのチョコは?

この記事を読んでほしい方

・学生の方で集中して勉強したい方
・チョコレートの効果について知りたい方
・お子様にプレゼントしたい保護者の方

・集中して勉強がしたい!
・長時間勉強をしたい!

という方の中で、チョコレートを食べながら勉強をしている方はいませんか?実はこの方法はもちろん良いこともあるのですが、気をつけないと逆効果になる可能性があるんです。

この記事では「勉強中にチョコレートを食べるときの注意点と、おすすめのチョコレート」についてご紹介します。

この記事の目次

チョコレートの良い効果とは?

チョコレートのイラスト

まずチョコレートが勉強に与える良い影響からご紹介します。

糖分摂取によって、エネルギーを補給できる

チョコレートに含まれるいわゆる「糖類」は、体内で「ブドウ糖」という糖に分解されます。このブドウ糖はエネルギー源として活用されるため、集中をするためにはブドウ糖が枯渇しないようにしなければいけません。

ブドウ糖に関する記事はこちらでもご紹介していますので是非ご覧ください。👇

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特に数学など、思考力が必要な問題では、エネルギーが足りていないとなかなかパフォーマンスも発揮できませんよね!

テオブロミンにリラックス効果がある

テオブロミンにリラックス効果がある

チョコレートの原料は「カカオ」ですが、このカカオに含まれる「テオブロミン」という化合物にはリラックス効果があることが報告されています。

このテオブロミンは、脳を刺激して集中力、記憶力などを高める効果があります。さらに脳内物質の「セロトニン」を増加させる効果を持っています。セロトニンには交感神経と副交感神経のバランスを調整する働きがあります。

これにより、リラックス効果や疲労回復効果が期待できます。

セロトニンは別名「幸せホルモン」とも呼ばれています!

カカオポリフェノールで学習効果UP!

チョコレートに含まれる、「カカオポリフェノール」という成分をご存知でしょうか。
このカカオポリフェノールは、BDNF(脳由来神経栄養因子)と呼ばれる脳内物質を活性化させることが報告されています。BDNFは記憶に関わる物質であり、活性化できれば学習効果の向上が期待できます。

BDNFの研究についてはこれまで多くの報告がされており、株式会社明治などによる2014年の共同研究では、カカオポリフェノールの含有量が多いチョコレートを4週間摂取することで、脳血流量の増加、認知テストの成績向上などが認められたようです。

実験の一部引用はこちら(画像は引用先からご覧ください)

BDNFが高濃度で存在するといわれる海馬は、脳の中でも記憶形成を司る場所として知られています。そこで、BDNFは一体どのような働きをしているのでしょうか。それを解明する手がかりとなる実験が2つあります。

1つは、ノックアウトマウスの脳内でBDNFの発現を約半分に減らした実験で、これにより学習能力が低下することが示されました。もう1つは、脳内のBDNFに関するシグナル伝達系を制限する実験で、そこからは記憶や学習障害を引き起こすことがわかってきました。

これらの結果から、BDNFが記憶や学習などの認知機能と密接な関連があることを導き出すことができます。つまり、BDNFは記憶や学習などの認知機能を促進させる可能性が示唆されました。

※3 Linnarsson S, Björklund A, Ernfors P (1997): Learning deficit in BDNF mutant mice. Eur J Neurosci, 9:2581-2587.
※4 Mu JS, Li WP, Yao ZB, Zhou XF (1999): Deprivation of endogenous brain-derived neurotrophic factor results in impairment of spatial learning and memory in adult rats. Brain Res, 835:259-265.
※5 野藤悠 , 諏訪雅貴 , 佐々木悠 , 熊谷秋三 ; 脳由来神経栄養因子( BDNF)の役割と運動の影響 . 健康科 Vol.31, 2009年 3月

明治ホームページより引用

チョコレートのデメリットとは?

眠くなって集中できなくなる

皆さんは学校で昼食後の5時間目に猛烈に眠くなった経験はないでしょうか?これは、ご飯を食べたことで血中のブドウ糖濃度、つまり血糖値が急上昇したことで、「インスリン」というホルモンが大量に分泌されることが原因です。

インスリンが大量に分泌されてしまうと、眠気を引き起こしたり頭が働かなくなってしまい、勉強に集中ができなくなってしまいます。

この急激な血糖上昇は、血糖値スパイクとも言われています。

特にチョコレートやラムネなどは、この血糖値スパイクを引き起こしやすい食品です。糖分摂取のために食べたのに、インスリン分泌によって低血糖になるという、本末転倒な状況になってしまうので、食べる物、もしくは量を調節しなければいけません。

血糖値スパイクへの対策方法は、後ほど詳しくご紹介します!

ネガティブな気持ちになる

先ほどご紹介したように、血糖値を下げるためにインスリンが働くと、逆に次は低血糖の状態に陥ります。これは体からすれば、いわば危機的な状態な訳です。

この場合には、「アドレナリン」という闘争ホルモンが分泌されます。アドレナリンが分泌されると、肝臓でグリコーゲンからブドウ糖を作ることが促進されます。闘争ホルモンと聞くと、勉強などに良いのでは、と感じるかもしれませんが、過剰にアドレナリンが分泌されてしまうと、怒りや不安感に襲われやすくなります。そのような状態ではなかなか集中できませんよね。ですのでやっぱり食べる物や量を調節しなければいけません。

このように、砂糖の摂取により引き起こされる様々な精神的・肉体的へ悪影響のことを、「シュガーブルース」と呼ぶこともあります。

さらにチョコレートをはじめとした甘いものには、依存性があります。βエンドルフィン、ドーパミンの分泌が促されて、強い快感を感じることで知らない間に依存してしまうのです。
故に甘いものは「マイルドドラッグ」とも言われています。このような状況になっている方は、気をつけたほうがよいかもしれません。

勉強中のおすすめの食べ方・注意点は?

それでは「勉強するときに、どんなことに気をつけたらいいのか」をご紹介します。

カカオ成分多めのチョコレートにする!

先ほどご紹介した血糖値の上昇度合いは、チョコレートに含まれるカカオの含有量によって変化します。皆さんが食べることが多いミルクチョコレートは、血糖値が上がりやすいので、下のようなカカオ成分が多いチョコレート選んでみましょう。筆者のおすすめは72%ですが、もう少し高い86%に挑戦してみてもいいかもしれません。まとめ買いなら安いですし、常備しておきましょう。

食べるペースは控えめにする!

カカオ成分が多いチョコレートでも、食べ過ぎてしまっては効果がありません。チョコレートを食べる頻度を控えめにしましょう。自分の中でルールを作ってみることがおすすめです。では具体的にはどれくらい

適切な摂取量を考えてみた

富山市医師会健康管理センターによると、1時間あたりでブドウ糖を5g消費するとの記載がありました。

脳は 1 時間でブドウ糖 5g を消費し、血中ブドウ糖は5gで使い切ってしまうと、肝臓に蓄積されているグリコーゲンが消費されます。

富山市医師会健康管理センター より引用

勉強などの集中している時はもう少し消費するとは思いますが、普段の食事でも糖分は摂取していることが多いため、1時間あたり3~5gを目安にしてみてはいかがでしょうか。もちろんチョコレートの中が全てブドウ糖というわけではないですが、ミルクチョコレートなどの糖分高めの物はこれくらいを目安にするのが良いのではないでしょうか。

カカオ成分が多めでも食べ過ぎるのは厳禁ですので気をつけてくださいね!

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この記事を書いた人

兵庫県のとある学習塾の塾長。私大理系卒。塾バイト・家庭教師を経て、長年の経験を基に幅広く受験をサポートします。生徒だけでなく、それを支える保護者や先生の力にもなりたいという思いで立ち上げました。

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