周りのみんなとテストの点数などを比べてしまい、焦っている。そんな経験ないでしょうか。焦る気持ちも分かりますが、まだ挽回できるチャンスはあります。しかし、ただ頑張ると決めただけではなかなか続かないので、具体的に作戦を立てていきましょう。

今日から試せることばかりですので、
先に答えます:いつからなら間に合うのか
この記事に来る人がいちばん知りたいのはここだと思うので、先に書きます。間に合うかどうかは「残り何か月か」ではなく、「残り月数で、何を捨てられるか」で決まります。
| 残り期間 | やれること | 判断 |
|---|---|---|
| 1年以上 | 数学・英語を基礎から組み直せます | 志望校を下げる判断はまだ不要です |
| 6〜12か月 | 英語か数学のどちらか一方+暗記科目 | 全科目の底上げは無理です。使う科目を絞ってください |
| 3〜6か月 | 暗記科目と、基礎の穴つぶし | 数学を1から立て直すのは間に合いません。出願先の組み立てを変える段階です |
| 3か月未満 | 暗記科目と、過去問での取りこぼし回収 | いま解ける問題を確実に取ることに全振りします |

正直に書くと、「何をやっても間に合う」時期と、「やることを絞れば間に合う」時期があります。残り3か月で数学をゼロから立て直した生徒は、私は見たことがありません。逆に、残り3か月で暗記科目を詰めて合格した生徒は何人もいます。間に合わないのは時間ではなく、時期に合わない選択をしたときです。
志望校を下げるかどうかの考え方
「下げるべきか」と聞かれたら、私はいつも「下げる前に、受け方を変えられないか」を先に考えます。
- 科目数の少ない方式はないか…同じ大学でも、使う科目が減る入試方式があります
- 配点が自分の得意科目に寄った学部・方式はないか…同じ学力でも合否が変わります
- いま足りないのは何点か…感覚ではなく、本番形式で解いた点数と目標点の差で見てください
そのうえで残り3か月を切っていて、差が100点以上あるなら、出願先を組み直す話になります。これは負けではなく、確実に受かる形を作る作業です。
共通テストまで80日、個別テストまで96日|公式の日程から残り時間を計算し、勉強時間別の正答率も見る
「間に合うか」は、残りの日数を数えないと決められません。2026年10月28日に、大学入試センターの実施要項と、文部科学省の令和9年度大学入学者選抜実施要項を開き、日程を取り出しました。あわせて、勉強時間の長さと正答率の関係を、国立教育政策研究所の令和8年度全国学力・学習状況調査(中学3年生)のクロス集計表で見ます。
| 日程(令和9年度入試) | 日付 | 2026年10月28日から |
|---|---|---|
| 大学入学共通テスト 本試験 | 2027年1月16日(土)・17日(日) | 80日 |
| 同 追試験 | 2027年1月23日(土)・24日(日) | 87日 |
| 個別テスト(学力検査)の試験期日の始まり | 2027年2月1日 | 96日 |
| 個別テストの試験期日の終わり | 2027年3月25日 | 148日 |
| 合格者の決定発表の期限 | 2027年3月31日まで | 154日 |
| 平日の学校の授業時間以外の勉強時間(中3) | 割合 | 国語の平均正答率 | 数学の平均正答率 |
|---|---|---|---|
| 3時間以上 | 9.0% | 67.3% | 64.0% |
| 2時間以上3時間未満 | 21.3% | 67.7% | 63.1% |
| 1時間以上2時間未満 | 31.5% | 65.8% | 59.8% |
| 30分以上1時間未満 | 19.5% | 63.7% | 55.7% |
| 30分未満 | 11.5% | 60.2% | 50.5% |
| 全くしない | 6.8% | 53.3% | 41.7% |

計算
- 共通テストまでの日数:10月は29日から31日までの3日、11月30日、12月31日、1月16日まで16日で、3 + 30 + 31 + 16 = 80(日)です。週にすると 80 ÷ 7 = 11.4(週)です
- 共通テスト初日から個別テストの始まりまで:96 − 80 = 16(日)。個別テストの期間は、2月1日から3月25日までで 148 − 96 = 52(日)の差があり、大学ごとに日付が違います
- 毎日の勉強時間を残りの日数にかけた合計(共通テストまで):1時間なら 1 × 80 = 80(時間)、2時間なら 2 × 80 = 160(時間)、3時間なら 3 × 80 = 240(時間)です
- 勉強時間別の数学の差:「3時間以上」と「全くしない」は 64.0 − 41.7 = 22.3(ポイント)。「1時間以上2時間未満」と「全くしない」は 59.8 − 41.7 = 18.1(ポイント)です
- 2時間を超えると差は小さくなります:「3時間以上」と「2時間以上3時間未満」は 64.0 − 63.1 = 0.9(ポイント)、「2時間以上3時間未満」と「1時間以上2時間未満」は 63.1 − 59.8 = 3.3(ポイント)です
- 検算:6つの回答の数学の平均を、回答した生徒数で重みづけすると 49,780,904.2 ÷ 861,710 = 57.8。クロス集計表の全体の数学の平均57.8%と一致。1時間未満の生徒の割合は 11.5 + 6.8 = 18.3(%)です
読み方は3つです。1つ目は、共通テストまでは80日、個別テストの始まりまでは96日だということです。1日1時間なら80時間、3時間なら240時間になります。残り日数に1日の時間をかけると、「何時間使えるか」が見えます。2つ目は、勉強時間が長いほど正答率は高いが、2時間を超えると差は小さいことです。「全くしない」41.7%と「1時間以上2時間未満」59.8%の差は18.1ポイントなのに、2時間以上3時間未満から3時間以上までの差は0.9ポイントです。0から1時間への最初の一歩が大きく、時間を増やすだけでは同じようには伸びません。3つ目は、追試験や個別テストの日付は、受ける大学で違うことです。個別テストは2月1日から3月25日までのうちで各大学が決めるため、志望校の募集要項で日付を確かめてください。
勉強時間の表は、中学3年生の4月の結果で、受験生の高校3年生の数字ではありません。回答は生徒本人の自己評価で、成績が良い生徒ほど勉強時間が長い、という逆向きの関係も含まれ、因果は示せません。日数は、2026年10月28日を起点に、日付の差を数えたものです。入試日程は予定のため、変更があるときは大学入試センターと志望校の発表を確かめてください。
- 「80日しかないから無理」と決める場合。日数は、使える時間の上限を示すだけです。何点足りないか、どの科目で取るかを決めてから、残りの日数で割ってください
- 「3時間以上の方が正答率が高いから、毎日3時間にする」と決める場合。表は中学3年生の4月の平均で、個人が時間を増やした結果ではありません。平日に守れる量から始める方が続きます
- 志望校が共通テストを使わない入試(総合型選抜・学校推薦型選抜など)の場合。出願の受付や試験日は、この表と別です。実施要項は、総合型選抜の入学願書の受付を9月1日以降、その判定結果の発表を11月1日以降、学校推薦型選抜の入学願書の受付を11月1日以降としています。志望校の募集要項を先に確かめてください
- 勉強しても点が上がらない、眠れない、気持ちが落ち込んで続かない場合。時間の問題ではなく、休養や相談が先のことがあります。家族・先生・学校の相談窓口に話してください
出典:大学入試センター「令和9年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト実施要項」(PDF・11 試験実施期日等)/文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」(令和8年5月27日付・PDF・第1 基本方針ほか。個別テストの試験期日・合格者の決定発表)/国立教育政策研究所「令和8年度全国学力・学習状況調査 クロス集計表[生徒質問-教科]」質問(23)のシート(Excel)(2026年10月28日確認)
効率的な学習計画を立てよう!
1日の勉強時間を決めよう

遅れている場合、勉強時間を増やすこと自体は避けられません。ただし、よく言われる「学年+○時間」という目安は、受験学年に当てはめると成立しません。高3で平日5時間、休日8時間は、学校のある日には物理的に無理です。
実態も見ておきます。全国学力・学習状況調査(令和7年度・中学3年生)では、平日の勉強時間(塾や家庭教師の時間を含む)は「1時間以上2時間未満」が30.8%で最も多く、1時間以上の合計は61.7%でした(回答結果集計表)。
上の目安はこれより多めです。いきなり届かなくても、まずは平日1時間を毎日続けるところからで十分です。
目安として使うなら、この形をすすめています。
| 平日 | 休日 | |
|---|---|---|
| 受験学年(中3・高3) | 3〜4時間 | 8〜10時間 |
| それ以外の学年 | 2〜3時間 | 5〜6時間 |
| 部活・通学が長い人 | 平日は1時間で構いません | そのぶん休日に寄せます |

守れない目標を立てるのが、いちばん危ないです。初日から未達だと、そこで計画ごと捨ててしまいます。平日1時間でも、毎日続いているほうが挽回には効きます。まず達成できる量から始めてください。
平日は苦手科目の克服をメインに行おう
上記に挙げた勉強時間のうち、少なくとも半分は苦手科目を行うことをおすすめします。得意科目があるのも、もちろん素晴らしいですが、苦手科目がないというのは大きな強みになります。
苦手科目は、応用に手を出す前に基礎の抜けを埋めるのが先です。ここを飛ばして問題集を進めても定着しません。どこまで戻るかの決め方は、数学が苦手な人の克服ロードマップに手順をまとめています。

苦手科目はやりたくないからと後回しになりがちですが、ここを踏ん張って続けられる人が勝ちます!
休日は学校と同じスケジュールで勉強してみよう
休日のおすすめの勉強法は、「学校と同じスケジュールで勉強してみる」です。普段の授業のスケジュールと同様に、家庭学習をしてみましょう。例えば以下のようなタイムスケジュールです。
| 時間 | 予定 |
|---|---|
| 9:00-9:50 | 1時間目:数学 |
| 10:00-10:50 | 2時間目:化学 |
| 11:00-11:50 | 3時間目:古文 |
| 11:50-13:00 | お昼休憩 |
| 13:00-13:50 | 4時間目:英語 |
| 14:00-14:50 | 5時間目:物理 |
| 15:00-15:50 | 6時間目:好きな科目 |
これだけで、5時間の勉強量を確保できます。終わるのは16時ごろですから、その後の時間はまだ有意義に使えますから、自習しても良し、息抜きしても良しです。
もしかしたら最初は疲れてしまって難しいかもしれないですが、この方法に慣れると満遍なく、そして確実に勉強時間を確保できます。
モチベーションを維持しよう

上記の方法をずっと続けるのは、なかなか難しいです。モチベーションの管理はとても重要になってきますよね。勉強のモチベーションを維持するのは難しいですが、目標を常に意識したり、友達と一緒に勉強したりすると乗り切りやすくなりますよ。
モチベーション維持のポイント
- 目標を常に意識する。
- 友達と一緒に勉強する。
- 周囲の人に目標を宣言する
- 勉強の成果を記録する。
- 適度に休憩を取る。
- 自分にご褒美を与える。 など。
ただ、続かない原因の多くは気持ちではなく「量が多すぎること」です。3日続かなかったら、根性ではなく計画のほうを疑ってください。
学習管理をプロに頼ろう
勉強時間を確保したとしても、その方向性がずれていては、満足いく結果には繋がらない可能性があります。1人で実行するのではなく、学習管理を専門の方に頼りましょう。もちろん学校の先生・塾の先生でもいいですが、個人的なおすすめはオンラインの学習管理型の塾です。
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」のオンライン自習室というシステムが非常に良いです。以下から是非詳細をご覧ください。
勉強の遅れの取り戻し方についてよくある質問
- 今から勉強しても間に合いますか?
-
間に合うかどうかは「残り何か月か」ではなく、「残り月数で、何を捨てられるか」で決まります。1年以上あれば数学・英語を基礎から組み直せますが、3〜6か月なら数学を1から立て直すのは間に合わず、暗記科目と基礎の穴つぶしに絞る段階です。
- 遅れているなら志望校を下げるべきですか?
-
下げる前に、受け方を変えられないかを先に考えます。科目数の少ない方式、配点が得意科目に寄った学部・方式がないかを確かめ、本番形式で解いた点数と目標点の差を見てください。残り3か月を切っていて差が100点以上なら、出願先を組み直す段階です。
- 1日に何時間勉強すればいいですか?
-
目安は、受験学年(中3・高3)で平日3〜4時間・休日8〜10時間、それ以外の学年で平日2〜3時間・休日5〜6時間です。ただし守れない目標がいちばん危ないので、届かなくても平日1時間を毎日続けるところから始めてください。
- 遅れを取り戻すには何から手をつければいいですか?
-
優先の1位は数学・英語の基礎、2位は暗記科目(理科・社会)、3位は応用問題・過去問です。数学・英語は積み上げ式で放置すると差が広がり続け、暗記科目は直前期でも間に合います。平日は勉強時間の少なくとも半分を苦手科目に充ててください。
まとめ:正しい方向で勉強を積み重ねれば挽回できる
いま遅れている人も、正しい方向性で勉強を積み重ねることで挽回が可能です。
プロに教わりながら、勉強時間を増やして次のテストではより上位を狙ってみましょう。
【塾に行かずに受験を考えている方へ】塾なしで受験を乗り切る条件と、足りない部分だけ外注する方法は塾なしで受験は可能?で解説しています。
遅れを取り戻すときの優先順位【全部やろうとしない】
遅れている人ほど「全部やらなきゃ」と考えて動けなくなります。捨てる判断ができるかどうかが挽回の分かれ目です。
| 優先度 | やること | 理由 |
|---|---|---|
| 1位 | 数学・英語の基礎 | 積み上げ式なので、放置すると差が拡大し続ける |
| 2位 | 暗記科目(理科・社会) | 短期で点になる。直前期でも間に合う |
| 3位 | 応用問題・過去問 | 基礎が固まってから |
| 捨てる | 完璧主義 | 8割の理解で次へ進む。完璧を目指すと終わりません |
※特に暗記科目は「後回しにしていい」という判断が有効です。
- ①現状を数字で把握する…模試の分野別成績を見て、どこが何点足りないかを出す。感覚で判断しない
- ②残り日数で割る…「あと60日で数学を20点上げる」→「1日何ページ」まで落とす
- ③1週間ごとに検証する…遅れたら計画を修正。計画に自分を合わせるのではなく、計画を現実に合わせる

挽回できる子とできない子の差は、能力ではなく「捨てる勇気」です。全部やろうとして全部中途半端になるのが最悪のパターン。優先順位をつけて、下位は割り切ってください。
計画の立て方は週単位の勉強計画を参考にしてください。


