無気力症候群とは?うつ病・五月病との違いと、高校生が抜け出す3つの手順

高校生の皆さん、「何もやる気が起きない」「何をしても楽しくない」と感じたことはありませんか?これは、もしかしたら「無気力症候群」と呼ばれる状態かもしれません。

無気力症候群は、高校生にも多く見られる症状で、勉強や部活、趣味など、これまで興味があったことにも意欲が湧かなくなり、日常生活に支障をきたしてしまうことがあります。

「無気力症候群」とは次のように説明されています。

なにもする気力がないこと。意欲のないこと。
意欲が低下したり、自発性が低下したり、感情の起伏が小さくなったり、周囲に無関心になったりするような無気力な症状を呈することを「無気力症」「無気力症候群」「アパシー・シンドローム」といいます。これらの反応は、強いストレスから心を守るための逃避行動だとも言われています。

厚生労働省 e-ヘルスネット より引用

また、本業に対してだけ無気力を感じる状態を指すこともあります。つまり突然、勉強に対してだけ無気力になるといったことも当てはまる可能性があります。

僕自身経験がありますが、なかなか自分では気づきにくいです。少しでも当てはまっている方はぜひ参考にしてください。

この記事の目次

まず切り分ける:うつ病・五月病とは別のものです

検索してここに来た方がいちばん知りたいのは、たぶん「自分(うちの子)はどれなのか」だと思います。似た言葉が並ぶので、まずそこを分けます。

何に対して無気力かきっかけ・期間
無気力症候群
(スチューデントアパシー)
本業(勉強・進路)にだけ。友達と遊ぶ・バイト・趣味は楽しめるはっきりしたきっかけが無いことも多い
うつ病本業も遊びも含めて、すべてに対して。好きだったことも楽しめない長く続く。医療機関の領域
五月病新しい環境への適応がうまくいかない。学業に限らない連休前後に出て、1〜2か月で改善しやすい

勉強はまったくしないのに、友達とは普通に遊びに行くんです。サボっているだけに見えてしまって……

まさにそこが、この状態のいちばん分かりにくいところです。遊べているから「怠けている」と見えてしまう。でも「本業にだけ力が入らない」というのが、この状態の特徴そのものなんです。叱っても動かないのは、意志の問題ではないからです。

この「学生が本業に対して選択的に退却する」という捉え方は、スチューデントアパシーという概念として古くから知られています。アメリカの精神科医ウォルターズが提唱したとされるもので、学業や進路という「やらなければいけないこと」からだけ気持ちが引いていくのが特徴です。

ここは自己判断しないでください
  • 1か月以上、無気力な状態が続いているなら、医療機関やカウンセリングに相談する目安とされています
  • 眠れない・食べられない・体が重いが一緒に出ているなら、早めに専門家へ
  • この記事は見分けるための目安を書いたもので、診断ではありません。判断は専門家に委ねてください

【塾長から】叱っても戻りません。やることを小さくするしかない

塾でこの状態の子を見てきて、はっきり言えることが1つあります。「やる気を出させよう」とする働きかけは、ほぼ全部逆効果です。本人がいちばん、自分が動けていないことを分かっているからです。

効いたのは、いつもやることを馬鹿らしいほど小さくしたときでした。

手順1
机に座るだけ。教材は開かない

「1日1問」でもまだ重いです。座るところまでを目標にしてください。座れた日を数えるだけで構いません。動けない状態から動く状態への一歩は、量ではなく回数で作ります。

手順2
得意な教科の、できる問題からやる

ここで苦手教科から始めさせるのが、いちばん多い失敗です。できない問題は、いまの状態の子には重すぎます。「解ける」という感覚を取り戻すのが先で、内容は何でも構いません。

手順3
場所を変える

自室は「動けなかった記憶」が積み重なっている場所です。リビング・図書館・塾の自習室——どこでもいいので物理的に変えると、それだけで動く子がいます。意志ではなく環境の問題として扱ってください。

保護者の方へ。この時期にいちばん効くのは「勉強の話をしないこと」です。声をかけるなら生活のことにしてください。起きた・食べた・外に出た——そこが戻れば、勉強は後からついてきます。順番が逆だと、どちらも戻りません。

無気力症候群の原因とは?

無気力症候群とは|無気力症候群の原因とは?(1)

無気力症候群の原因は様々ですが、主な原因としては以下のようなものが考えられます。

無気力症候群の原因とは?
  • ストレス: 受験や進路、人間関係など、様々なストレスを抱えることによります。
  • 睡眠不足: 睡眠不足は、集中力や思考力低下、意欲減退などの原因となります。
  • 栄養不足: 栄養バランスの偏った食事は、脳の機能に悪影響を及ぼします。
  • 運動不足: 運動不足は、気分の落ち込みや意欲減退などの原因となります。
  • 精神的な問題: うつ病などの精神疾患が原因で、無気力状態になることもあります。

数字で見ると、これは「よくある詰まり方」です

「うちの子だけがこうなっているのでは」と思ってしまう相談が多いので、先に公的な数字を置いておきます。文部科学省の令和6年度「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」(令和7年10月29日公表)によると、高等学校の中途退学者数は44,571人、中途退学率は1.4%でした。

注目してほしいのは、その理由の内訳です。

中途退学の理由人数割合
進路変更18,505人41.5%
学校生活・学業不適応15,618人35.0%
学業不振2,814人6.3%

「学業不振」=成績が理由で辞めた子は6.3%しかいません。その5倍以上が「学校生活・学業不適応」です。つまり高校で進路が変わる場面の多くは、点数ではなく「学校生活に力が入らなくなること」から始まっています。いま起きていることは、めずらしい詰まり方ではありません。

この数字を保護者の方にお見せすると、ほとんどの方が少しほっとされます。「勉強ができないから動けない」のではなく、「動けないから勉強に手がつかない」という順番なんです。順番を取り違えると、対応も逆になります。

同じ調査で、小・中学校の不登校児童生徒数は353,970人(在籍比3.9%)と過去最多になっています。前年度から不登校が続いている割合(不登校継続率)は75.2%で、前回調査の78.9%より下がりました。長引くほど戻りにくくなる一方で、戻っている子も確実にいるということです。

無気力症候群の実体験

無気力症候群について、実際になった方への調査を行ってみました。同じような症状に悩む方の助けになれば嬉しいです。5つをご紹介いたします。

事例1:高校入学後に… (原文そのまま)

高校受験に失敗して誰でも入れるような私立の普通科に進学したのですが、そこで待ち構えていたのはどこにも受け入れてくれない偏差値の低いその地域の問題児のような生徒が集まるクラスでした。当然そのような状況では、志の高い生徒はおらずいじめやカツアゲをすることが日常茶飯事でした。自分自身も何の目標もなく何となく選んだ学校だったので、目標のようなものもなく淡々と過ごす学生生活を繰り返し次第と無気力になっていきました。
それが段々とエスカレートして、高校二年あたりから学校に行かなくなることが多くなりました。

家で毎日ご飯を食べて寝るを繰り返していくうちに、このままではいけないという焦りが芽生え始めました。
それまでは、大人の敷いてくれたレールの上をひたすら走るだけの人生だったので特別考えることもなく与えられた課題をこなしていました。

しかし、そのままではこの先の人生を自分の足で歩いていけないことを悟り夏休みに色々な予備校に行きこれからの進路を考えてみました。予備校ではデザインの大学へ進学するコースがあって、もともと美術が好きだということもあり美術系の大学に進学する目標がうっすらと見えてきました。しかし予備校は授業料が高くとても親に出してもらうことを切りだすこともできなかったので、独学でコツコツと勉強していくこととしました。

当時はインターネットは無かったので、書店や美術の先生に相談して参考書やデッサンの練習を重ねました。今までこれほど自分から動いて切り開くことは無かったのですが、人頼りではなく自分で調べたり勉強したりして行動していくことが解決策としては一番大切なのではないかと思います。

幸い今の時代はインターネットが普及しているのでなんでも調べられます。狭い視野にとらわれずに、自分自身で切り開く経験は何事にも代えがたい経験だと思います。
学生で無気力で悩んでいる方がいらっしゃったら、自分自身で行動してその中に光るものがあればそれを追い求めていくことが無気力から脱出する策になると考えます。

事例2:大学入学後に… (原文そのまま)

大学生時代、学校の為に地元を離れて一人暮らしを始めました。始めのうちは、学校に部活動やサークル活動、そしてバイトの掛け持ちなどをして寝る間も惜しんで日々の生活を送っていました。ですが学校の授業になかなかついていけなくなってきたと感じ始めた時から焦りと共に慣れない生活に鬱のような症状が出てきました。

朝、ベットから起きるのが辛くなり体が常に重く感じ始め、バイトやサークルだけではなく学校の授業にすら出席がなかなか出来ないようになってきました。そのうち、人と会ったり喋ったりすることも億劫になり食べ物を食べる事も意味がないような事に思えてきて体重も激減しました。何もする気がおきず無気力でした。

そんな時に祖母の家に1か月程いき畑仕事を手伝う事になりました。土を触っていると不思議と活力が湧いてきて無気力症候群は治っていきました。1か月後にはすっかり元の精神状態に戻り、学校に行く事が出来るようになりました。

事例3:部活を引退した後に… (原文そのまま)

自分自身が高校3年生のころ。ソフトテニスの部活に中学から高校にかけて、一生懸命取り組んでいました。高3の最後の大会が終わり、自分の青春の1ページが終わったなと感じました。さあ、次は大学受験に向けて頑張らねば……、と展開していくべきところだったのですが、まったく勉強に対して意欲が沸かなくなっていました。文武両道で、部活と勉強を両立させていたときは、それなりに勉強もがんばっていました。しかし、部活が終わってしまうと、勉強にも取り組めなくなっている自分がいました。それどころか、色んな事に対する情熱が冷めていました。食欲もあまりない。遊ぶ元気も沸かない。何とか高校にはゾンビのように通っていましたが、色んな物事に対するパッションを失っていました。2か月ぐらい無気力症候群にはまり込んでいた気がします。今、振り返ってみると、劇的な解決方法があったのか、よくわかりませんが、2か月という時間が自分の人生の中に、必要だったのだと思います。そして、その2か月の中でやったことが、ヒントになれば幸いです。

やったこと①:友人に薦められて、海を見にいって、ボーっとしていた。
やったこと②:近所の図書館にボーっとしにいった。


①も②も、ボーっとするだけなんですが、海という自然のエネルギーや図書館で頑張っている人たちの情熱などを吸収することができたような気がします。いい歳した今でも、海の散歩や図書館通いは、人生に刺激を与えてくれるので、チャージが必要な時に行くようにしています。

事例4:新生活に慣れずに… (原文そのまま)

大学生時代、学校の為に地元を離れて一人暮らしを始めました。始めのうちは、学校に部活動やサークル活動、そしてバイトの掛け持ちなどをして寝る間も惜しんで日々の生活を送っていました。ですが学校の授業になかなかついていけなくなってきたと感じ始めた時から焦りと共に慣れない生活に鬱のような症状が出てきました。朝、ベットから起きるのが辛くなり体が常に重く感じ始め、バイトやサークルだけではなく学校の授業にすら出席がなかなか出来ないようになってきました。そのうち、人と会ったり喋ったりすることも億劫になり食べ物を食べる事も意味がないような事に思えてきて体重も激減しました。何もする気がおきず無気力でした。そんな時に祖母の家に1か月程いき畑仕事を手伝う事になりました。土を触っていると不思議と活力が湧いてきて無気力症候群は治っていきました。1か月後にはすっかり元の精神状態に戻り、学校に行く事が出来るようになりました。

事例5:無気力症候群を解決したのは…?(原文そのまま)

学生時代に無気力症候群を解決したのは、イメージでした。
まず、根本的に私がなにもする気力がない状態や、意欲のない状態になったのは、自分が勉強をやるべき理由が見つからないのが原因でした。
自分が勉強をやるべき理由が見つからなかったのは、自分が将来なるべき姿、なりたい姿というもののイメージ、想像力が欠如していたからでした。
そこで、自分の今というのが将来の生活に直結しているのを自覚することから始めて、色々なものに触れて、色々なものを学ぶことをしました。それらが例えテレビであったり、本であったとしても、自分の琴線に触れたものをメモしたり、ジャーナリングしたりしていました。
そうして自分の中に具体的なイメージ、もっといえばモデルケースとなる人を見つけました。
そのモデルケースにたどり着く為には、今はどういった学校を目指すべきか、どういった勉強をするべきかと同じ目標を持った人達の中に飛び込んでいって勉強をする事ができました。

協力してくださった皆さんありがとうございました!

実は筆者も高校生の時に、無気力症候群を経験しました。高校1年生から自主勉強を継続していたのですが、高校3年生の夏休みに受験勉強で大きなプレッシャーを感じてしまいました。その結果、勉強への意欲が全く湧かなくなり、何もやる気が起きない状態になりました。

受験の天王山である夏休みに1日中勉強しない日もありました。今思えばこの「無気力症候群」でした。

この期間が2週間ほど続いたのですが、奇跡的にうまく対処でき、また受験勉強を再開できました。その方法を5章迂回します。

どうやって無気力症候群を解決するか?

それでは無気力症候群はどうやって解決していくべきなのでしょうか?ここからは筆者が調べてみたことや、皆さんの経験談などからいくつか書いてみます。

専門の方に見てもらう機会を作る。

やはり最初に書くのは、専門家の方の意見をもらうことだと思いました。現在は対面でなくても、オンラインで診療ができる時代です。受験生の方などは焦ってしまうかもしれませんが、どうしても悩む場合は、まずは相談してみるのが良いかもしれません。

睡眠時間はしっかり確保する。

筆者の場合、当時は「勉強しなきゃ!」という意識からあまり睡眠できていませんでした。家に着くのが9時ごろ。寝るのが1時ごろ。起きるのが6時半だったので慢性的な睡眠不足でした。

ここを回復しなければという意識があったので、まずは8時間ほど夜は寝ていました。

無気力の間の2週間は昼寝も頻繁にしていましたが、あまり気にせずにとにかく寝て回復に努めていました。

1日中寝るなどの極端な睡眠習慣をつけるのは良くないそうですので注意してくださいね。

悩みを友人に話してみる。

受験勉強であれば、近い悩みを抱えている仲間もいるのではないでしょうか。そういった近い境遇にいる人と話してみるのも効果的に感じます。筆者はそこまで進学校というわけではなかったですが、友人と話したり、ネットで同じような悩みを抱えている方を見つけて気分転換しながら、アイデアをもらっていました。

先生にも相談したことがあるのですが、気分転換したほうがいい!とアドバイスをもらって、ただひたすら好きなことをしていた時もあります。

適度に運動してみる

体験談の中にも、「畑仕事をする」ことで改善したというお話がありましたね。外に出て体を動かすことでリフレッシュに繋がるようです。

また、やる気がない時は部屋から出たくなくなるのですが、何となく思い立ってした散歩がとても良いとのお話がありました。実は筆者も行っていたのですが、なんとこれがとても効果がありました。

ずっと部屋の中にいると気持ちも閉ざされてしまうような感覚があったのですが、外を歩いてみると気持ちがリセットされて、また頑張ってみようかなという気持ちになれました。

散歩の凄さについてはこちらでも詳しくご紹介しています。おすすめですので是非ご覧ください。

勉強を再開させるとき、いきなり集団塾に戻すのはたいてい失敗します。人のいる場所へ行くこと自体が、いまは負担になっているからです。再開するなら1対1で、できれば家か画面越しのほうが現実的です。オンライン東大家庭教師友の会のような形には無料体験があるので、まずは「30分、人と勉強の話ができるか」だけを見てください。授業を受けさせることが目的ではありません。なお1か月以上ふさぎ込みが続く場合は、学習より先に専門家に相談してください。

どこに相談すればいいか(順番があります)

「病院に行くほどなのか分からない」という段階でも、相談できる先はあります。いきなり医療機関ではなく、次の順で当たるのが現実的です。

  1. ① 担任・学年主任… 出席や課題の扱いを調整できるのはここです。「やる気がない」ではなく「朝、起きられない日が◯日続いている」と事実で伝えると話が早く進みます
  2. ② スクールカウンセラー(SC)… 多くの学校に配置されています。本人が行かなくても、保護者だけで相談できるのが普通です。まずここを使ってください
  3. ③ 精神保健福祉センター・保健所… 自治体の窓口です。医療につなぐかどうかを含めて相談できます
  4. ④ 電話の相談窓口… 下にまとめました。厚生労働省の相談先一覧にまとめられているものです
  • 24時間子供SOSダイヤル(文部科学省)
    0120-0-78310 24時間・無料
  • こどもの人権110番(法務省)
    0120-007-110 平日8:30〜17:15・無料
  • こころの健康相談統一ダイヤル(厚生労働省)
    0570-064-556 曜日・時間は都道府県で異なる/050のIP電話は不可・通話料あり
  • よりそいホットライン
    0120-279-338 24時間・無料

まず0120-0-78310(24時間子供SOSダイヤル)で構いません。文部科学省の窓口で、24時間つながって無料です。本人がかけてもいいですし、保護者がかけても構いません。

高校生本人が読む場合は、厚生労働省「こころもメンテしよう ~若者を支えるメンタルヘルスサイト~」に、若い人向けの説明と相談先がまとまっています。

学習の話より先に、相談を優先してほしいとき
  • 眠れない、または寝すぎる状態が続いている
  • 食べられない、体重が明らかに減った
  • 勉強だけでなく好きだったことも楽しめない(この記事の表の「うつ病」側です)
  • 1か月以上、状態が変わらない
  • 本人が「消えたい」といった言葉を口にした

ひとつでも当てはまるなら、塾や勉強の相談より先に、上の①〜④に当たってください。同じ調査では、令和6年度に自殺した児童生徒は413人、うち高校生が294人(前回調査260人)と増えています。「もう少し様子を見よう」の期間を長く取りすぎないでください。

私は塾の人間なので、ここから先は専門ではありません。勉強を再開させる話と、心身の状態を診てもらう話は、別々に進めて構いません。順番を待つ必要はないので、相談は早めに、学習は小さく、で並行させてください。

まとめ

無気力症候群は、誰でも経験する可能性のある症状です。しかし、適切な対処をすることで、必ず克服することができます。もし、無気力症候群の症状に当てはまると感じたら、一人で抱え込まず、周りの人に相談したり、専門家に助けを求めたりしてください。

【あわせて読みたい】勉強のやる気・継続の悩みは、根性ではなく計画の立て方で解決するのが確実です。塾で配っている計画テンプレートを「計画倒れしない週単位の勉強計画」の記事で公開しています。

【保護者の方へ】家庭での声かけや環境づくりについては「勉強しなさい」は逆効果|塾長が教える子どもへの声かけにまとめています。

【塾を続けるか迷っている方へ】判断基準と辞める前にやるべきことは塾を辞めるべきか迷ったらで解説しています。

よくある質問

無気力症候群は、病気ですか?
医学的な診断名ではありません。もともとは学生に見られる状態としてスチューデント・アパシーと呼ばれてきたもので、「本業にだけ力が入らない」のが特徴です。ただし、遊びや趣味も含めて何も楽しめない場合はうつ病の可能性があり、そちらは医療の領域です。自己判断せず、スクールカウンセラーなどに相談してください。
どのくらいで治りますか?
期間を言い切れる性質のものではありません。目安として、1か月以上まったく状態が変わらないなら、専門家に相談する段階だと考えてください。五月病であれば1〜2か月で改善しやすい、という違いはあります。
叱ってはいけないのですか?
叱って戻るなら、とっくに戻っています。「意志が弱い」のではなく本業にだけ力が入らない状態なので、責める言葉は関係を切るだけになりがちです。やることを小さくして、できた事実を積むほうが結果的に速いです。
塾に行かせれば戻りますか?
いきなり集団塾に戻すのは、たいてい失敗します。人のいる場所へ行くこと自体が負担になっているためです。再開するなら1対1で、家か画面越しのほうが現実的です。まずは「30分、人と勉強の話ができるか」だけを見てください。
高校を辞めたいと言っています。
文部科学省の令和6年度調査では、高校の中途退学理由のうち「学校生活・学業不適応」が35.0%(15,618人)で、「学業不振」の6.3%を大きく上回っています。成績の問題として扱わないでください。転学・通信制を含めた進路変更も41.5%あります。担任とスクールカウンセラーに、辞める前の選択肢を一度出してもらってください。

出典|文部科学省令和6年度「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」(令和7年10月29日公表)/厚生労働省「電話相談(相談先一覧)」「こころもメンテしよう」「まもろうよ こころ」。本記事は学習面の情報提供であり、診断や治療を目的としたものではありません。

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この記事を書いた人

兵庫県のとある学習塾の塾長。私大理系卒。塾バイト・家庭教師を経て、長年の経験を基に幅広く受験をサポートします。生徒だけでなく、それを支える保護者や先生の力にもなりたいという思いで立ち上げました。

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