公立高校入試の過去問は、解いたあとの答え合わせで差がつきます。ところが、市販の過去問集の解説は短く、「なぜその式になるのか」「この問題は落としてよかったのか」までは書いていないことが多いです。そこで役に立つのが、個人の先生や小さな塾が無料で公開している入試の解説です。
この記事では、高校入試の過去問の解説を無料で読める個人・小規模のサイトを6つ、実際に開いて「誰が運営しているか・どの県の何年度があるか・解説で何が分かるか」を確認しました(2026年10月7日確認)。選んだ基準は、解説を自分で書いていることと、2026年度(令和8年度)の入試まで載っていることです。
どの問題を落としてはいけないか(正答率)→①家庭教師サボの部屋・⑥エースワン(神奈川)/静岡県の5教科を大問ごとに→②個別学習Roots./途中式を1行ずつ追いたい→③効率学習研究会/印刷して解き直しノートに貼りたい→④KmKm(手書きPDF)/都立の大問ごとの難しさ→⑤フレック学習塾。全国の数学なら①③④のどれかに自分の県があります。
先に結論:6サイトの比較表
| サイト | 運営 | 地域・教科 | 答え合わせで分かること |
|---|---|---|---|
| ①家庭教師サボの部屋 | 個人(1人で運営) | 47都道府県の数学+千葉・都立・神奈川は4教科 | 小問ごとの正答率、平均点、大問ごとの講評 |
| ②個別学習Roots. | 静岡市駿河区の個人塾 | 静岡県の5教科(大問ごとに1記事) | 小問ごとの配点、ミスしやすい所 |
| ③効率学習研究会 | 宮崎県日向市の個人塾 | 全国の数学 | 途中式を1行ずつ、冒頭の総評 |
| ④KmKmの学習支援サイト | 個人(会社員) | 47都道府県の数学 | 手書きの解説PDF(途中式と考え方) |
| ⑤フレック学習塾 | 文京区の塾(2教室) | 都立の数学(2026年度) | 大問ごとの難易度(★5段階)と総評 |
| ⑥エースワン | 横浜市都筑区の少人数塾 | 神奈川県の数学(2013年度から) | 合格者平均点と小問ごとの正解率、短く解く方法 |
どのサイトも、解説は登録なしで全文を読めました。運営者の多くは塾の先生で、記事のまわりに塾の案内はありますが、解説を読むのに申し込みは要りません。

過去問の解説サイトは「答えが合っていたか」を見るためではなく、まちがえた問題が「取るべき問題」だったかを見るために使います。正答率が高いのに落とした問題から先に解き直すのが、いちばん点につながります。
答え合わせの3ステップと、どのサイトを使うか
解説サイトを読む前に、過去問の答え合わせを次の順で進めると、どのサイトのどこを読めばいいかがはっきりします。
| ステップ | やること | 使うサイト |
|---|---|---|
| 1. 丸つけ | 解答で丸をつけ、まちがえた小問に印をつける | (各県の過去問集・解答) |
| 2. 仕分け | まちがえた小問を「みんなが取れている問題」と「多くの人が落とした問題」に分ける | ①サボの部屋・⑥エースワンの正答率/⑤フレックの難易度 |
| 3. 解き直し | 「みんなが取れている問題」から、途中式を追って自分で解き直す | ③効率学習研究会の途中式/④KmKmのPDF/②Roots.の大問別解説 |
正答率が分かるのは①と⑥だけなので、まず自分の県が①にあるかを確かめ、仕分けに使ってください。仕分けが済んだら、解き直しは途中式が細かい③か、印刷できる④が向いています。
6サイトのうち、③効率学習研究会は問題を載せずに教育委員会の問題PDFへリンクし、④KmKmは「問題文は著作権の関係で掲載していません」と書いています。解説サイトは問題集の代わりにはならないので、問題は県の教育委員会のページや市販の過去問集で用意してから読みます。
①家庭教師サボの部屋|47都道府県の数学を正答率つきで
家庭教師サボの部屋は、家庭教師の「サボ」さんが1人で運営している高校入試の解説サイトです。トップページに「数学は全国、千葉都立神奈川は4教科」とあり、47都道府県の公立入試の数学を年度ごとに解説しています。2026年度も、都立・大阪C問題・広島などが公開済みです。
いちばんの特徴は、小問ごとに正答率が書かれていることです。たとえば2026年度の都立の解説には平均60.4点とあり、どの小問が多くの受験生に取れていたかが一目で分かります。大問ごとの解説のあとには講評があり、大阪C問題の解説では過去の年度の似た問題にも触れています。
自分の県の数学の過去問を解いたあと、落とした問題が「取るべき問題」だったかを正答率で確かめたい人。千葉・東京・神奈川なら数学以外の教科もあります。
なぜ勧めるか:47都道府県の公立入試の数学を1人で全問解説し、小問ごとの正答率と平均点まで付けているので、県を問わず答え合わせの「仕分け」に使えるからです。
②個別学習Roots.|静岡県の5教科を大問ごとに読む
個別学習Roots.のコラムは、静岡市駿河区(JR静岡駅の近く)にある中学生専門の個人塾が書いている、静岡県公立高校入試の解説です。数学だけでなく英語・理科・社会・国語も扱い、大問ごとに1記事に分けています。2026年度は数学の大問1から大問6(関数と図形)まで、英語は大問4(長文読解)などがあります。
解説では、小問ごとに配点を書き、「符号のミスに注意です。」のように、まちがえやすい所を名指しします。大問ごとに分かれているので、「数学の大問6だけ」「英語の長文だけ」といった苦手な大問だけを読み返す使い方ができます。
静岡県の公立高校を受ける中学生。5教科の過去問を解いたあと、点を落とした大問だけを読み直したい人。
なぜ勧めるか:静岡県の公立入試を5教科すべて大問ごとに1記事ずつ解説していて、苦手な大問だけをピンポイントで復習できるからです。

③効率学習研究会|全国の数学を途中式まで省かずに
効率学習研究会の「全国の公立高校入試 数学過去問の解答解説」は、宮崎県日向市の個別指導塾(代表 柏田優さん)が公開している数学の解説です。2026年度は都立・神奈川・福岡のほか、大阪(A・B・C)・愛知・北海道なども載っています。
特徴は、途中式を1行ずつ書いていることです。解答だけでは「この=で何をしたのか」が分からなかったとき、1行ずつ追えます。冒頭には総評があり、2026年度の神奈川なら「作業量と基礎知識の両方が必要」とまとめています。問題文は転載せず、教育委員会の問題PDFへリンクしています。
解答を見ても式の変形がつながらない人。全国の数学なので、私立や他県の問題で練習したいときにも使えます。
なぜ勧めるか:全国の公立入試の数学を、途中式を1行も飛ばさずに解説しているので、解答の流れが追えずに止まってしまう中学生でも自力で解き直せるからです。
④KmKmの学習支援サイト|手書きの解説PDFを印刷して使う
KmKmの学習支援サイトは、会社員として働きながら中学数学の学習サポートをしている「KmKm(クムクム)」さんの個人サイトです。47都道府県の公立入試の数学について、手書きの解説をPDFで配っています。一覧ページには「解説は、私の手書きです。」「ダウンロードなどご自由にお使いください(売買はご遠慮ください)。」とあります。
たとえば北海道は2021年度から2026年度までそろっています。北海道のページには「途中式や考え方の流れを重視」とあり、問題文は著作権の関係で載せていません。PDFなので印刷して、解き直しノートに貼る使い方に向いています。
画面より紙で勉強したい人。解き直しノートを作っている人。
なぜ勧めるか:47都道府県の公立入試の数学の解説を、手書きのPDFで自由に印刷できるように配っていて、紙で復習する中学生がそのまま使えるからです。
⑤フレック学習塾|都立の数学を大問ごとの難しさで見る
フレック学習塾の「2026都立 数学」の解説は、東京都文京区(千石)と北区(西ヶ原)に教室がある塾の数学担当の先生が書いた記事です。入試の解説は2026年度の都立数学の1本ですが、大問ごとに難易度を★5段階で付けているのが特徴です(大問5の空間図形は「難易度★★★★★」)。
総評では、最後の空間図形で難しくなったことに触れ、大問1については「1問(5点)でも落とした場合は大ダメージ」と、配点から見た優先順位を書いています。都立を受ける中学生が「どの大問までを確実に取るか」を決める材料になります。
都立高校を受ける中学生。時間配分と捨てる問題を決めたい人。
なぜ勧めるか:2026年度の都立数学を大問ごとに★5段階の難易度で整理していて、本番で「どこまでを確実に取るか」の作戦を立てやすいからです。
⑥エースワン|神奈川の数学を2013年度から正解率つきで
エースワンの入試解説は、横浜市都筑区北山田にある少人数制の進学塾が公開している、神奈川県公立高校入試の数学の解説です。一覧には2013年度からの解説が並んでいます。
方針は「できる限り手数をかけず、短時間で解ける方法を考えます。」。2026年度の解説には合格者平均点(56.7点)と小問ごとの正解率が載っていて、正解率が1割にも届かない難しい小問もあることが分かります。神奈川の数学で、時間内に解ける解き方を知りたい人に向いています。
神奈川県の公立高校を受ける中学生。年度をさかのぼって同じ大問の形をたくさん解きたい人。
なぜ勧めるか:神奈川県の公立入試の数学を2013年度から解説し続けていて、正解率と短い解き方がそろっているからです。
過去問と解説サイトを使う時期の目安
| 時期 | やること | 使うサイト |
|---|---|---|
| 中3の夏休み | 自分の県の過去問を1年分だけ解いて、形式と時間を知る | ①(正答率で、今取れる問題を確認) |
| 中3の秋(9〜11月) | 単元の復習をしながら、過去問の大問ごとに解き直す | ②(静岡)・③・④ |
| 中3の冬(12〜1月) | 過去問を年度ごとに時間を計って解く | ①・⑤・⑥(正答率・難易度で仕分け) |
| 入試直前(2月) | まちがえた小問だけを解き直す | ③・④(途中式を追って自力で) |
時期は目安です。県によって入試の日程や形式が違うので、自分の県の配点や内申点の扱いは、下の記事で確かめてください。


過去問は「解いた年数」より、まちがえた問題を自力で解き直せたかのほうが大事です。解説を読んで分かったつもりで終わらせず、翌日にもう一度、何も見ずに解いてみてください。
ひとりで進めるのが難しいとき:公式に料金を出している2社
自分で進めても同じ単元でつまずき続けるときは、教えてもらえる場所を足すのも1つの方法です。公式サイトに月額が出ている2社を並べます。
通塾なら【森塾】
。中学生は11,700円〜(週1回・月3回・80分・首都圏)で、1科目+20点の成績保証と無料体験があります。
オンラインなら【そら塾】
。中1・中2は月7,800円〜10,400円(週1回・80分・1対2)で、最大1ヶ月の無料体験があります。
どちらも「〜円から」は下限で、学年・地域・回数で上がります。年間の総額を聞いてから比べてください。


高校入試の過去問の解説サイトについてよくある質問
- 自分の県の解説が見つからないときは?
-
数学なら、全国を扱う①家庭教師サボの部屋・③効率学習研究会・④KmKmのどれかに載っていることが多いです。①と④は47都道府県の見出しがあります。数学以外の教科は県ごとの差が大きく、この6サイトでは静岡(②の5教科)と千葉・東京・神奈川(①の4教科)が中心です。
- 過去問の問題文はどこで手に入りますか?
-
この記事のサイトの多くは問題文を載せていません。③効率学習研究会は教育委員会の問題PDFへリンクしています。問題は、県の教育委員会のページや市販の過去問集で用意してから、解説サイトを答え合わせに使ってください。
- 正答率はどう使えばいいですか?
-
まちがえた小問のうち、正答率が高い問題から先に解き直します。多くの受験生が取れている問題を落とすと差がつくからです。正答率は①家庭教師サボの部屋と⑥エースワン(神奈川)で分かります。
- この記事のサイトは無料ですか?登録は要りますか?
-
6つとも、解説は登録なしで全文を読めました(2026年10月7日確認)。①は寄付の案内、③は有料教材の販売、②⑤⑥は塾の案内がありますが、解説を読むのに申し込みは要りません。
- 数学以外の教科の解説はありますか?
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②個別学習Roots.は静岡県の英語・理科・社会・国語も大問ごとに解説しています。①家庭教師サボの部屋は千葉・都立・神奈川で4教科を扱っています。
この記事で確認した資料
掲載した6サイトは、2026年10月7日にすべて実際に開いて、運営者・無料で読めるか・扱う都道府県と年度・解説の特徴を確認しました。運営者の情報は各サイトのプロフィール・会社概要・特定商取引法の表記、平均点・正答率・配点などは各サイトの解説ページの記載によります。閉鎖や内容の変更が確認できたサイトは差し替えます。
教科ごとの無料サイトや、個人塾の先生のブログは別の記事でまとめています。





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