【完全解説】入塾・転塾で失敗しない!塾の初回面談で聞くことリストをご紹介!

【塾講師目線で】入塾・転塾で失敗しない!初回面談で聞くことリスト

入塾・転塾を考えているが、失敗したくない!そう考える保護者の方は多いと思います。そこで大きな鍵になるのが「入塾面談」です。ここでは受け身で聞くだけではなく、いかにこちらから質問をして情報を聞き出せるかが大切です。本記事には「初めての面談で聞くべきこと」をリストにしてまとめてみました。是非ご覧ください。

僕は個別指導塾で6年勤めており、2年間ほど講師のリーダーを務めています。その中で頻繁にある入塾説明や体験授業。これまで沢山の生徒さんや親御さんと関わってきました。その中で、よく思うことの1つが・・・

皆さん大切な塾選びなのに、淡々と初回面談しすぎ…! ということです。

塾選びというのはその後の進路においても、とても重要な決断です。

その決断を間違えてほしくないので、今回は、塾講師をしていたからこそ伝えたい、入塾する前の初回面談で確認してほしいポイントを紹介することにしました。

また今回は主に個別指導塾を想定して書いておりますが、集団塾でも使える内容になっております。想定している生徒さんは「中高生」です。この記事を読んで、効果的に塾を比較し、有意義な塾生活を送ることができるようにしましょう。

まず、いわゆるよくある質問事項をまとめてみます。

  • 講師は社員?アルバイト?
  • 講師の学歴は?
  • 授業時間、対応科目は?
  • 教材はどんなものを使う?
  • 宿題の有無、量はどれくらい?
  • 休んだ際の振替授業はしてくれる?
  • 料金体系・費用は?
  • 進学実績は?  
  • 過去問はもらえますか? などなど

これらは一般的によくある質問です。初回面談では塾からの説明も一定あるでしょう。確かにこのあたりの基本的な情報はとても重要です。

特にある程度上位の高校や大学を目指す場合は、大学生のアルバイト講師だと学力的に足りない場合もありますので注意してください。

でもこういう質問は、チラシやネットに書いてあることも多くあります

せっかくの初回面談なのですから、調べても分からないけど重要な、クリティカルな事を聞きだしたくありませんか?

この記事では実際に、塾講師として働いている僕が、「これは普段あまり聞かれないけど実は重要」だと思っていることを公開します。また、初回面談にあたって、塾に持っていくべき情報もご紹介します。

代表を務める伊澤航太郎とは?スタディコーチを立ち上げた理由とは?

この記事がおすすめな方はこんな方です。👇

・子どもを塾に入れたいけど、塾の選び方が分からない!
・ 転塾させたいけど、次こそは塾選びに失敗したくない!
・ 初回面談って何をすればいいのか分からない!
・ 今の塾が、子どもにとってベストな時期なのか判断したい!

またこの記事を読むことでこんな効果が期待できます

・ 子どもの状況に合わない塾を避けることができる
・ 塾の面談で有益な情報を手に入れることができる
・ 最終的に子どもの成績向上、志望校合格に繋がる

これを見て、当たり前じゃんと思うかもしれないですが、実際に初回面談で質問する方は案外少ないですので、是非参考にして、塾長、担当講師に聞いてみてください。

また、目次のように、大きな4つのテーマを軸に、確認すべき内容を解説しています。最後に確認すべきリストはまとめますので、まずは一通り読んでみてください!

この記事の目次

1. 担当講師は固定か?

1. 担当講師は固定か?

個別指導塾でありがちなこととして、実は講師が頻繁に変わるということがあるんです。

特に大学生のバイト講師の場合注意です。これが起きる原因は、大学生の講師だと、時期によって授業やサークルの兼ね合いでシフトが変動するからです。塾によっては、毎回来る度に前回と違う先生が変わるというケースもあるようです。これまで教えていた経験からするとそれは致命的です。


中々塾からはそのような不都合な説明はしてくれないので、こちらから見て、解明しておく必要があります。

では以下に担当講師は固定であるべき理由をご紹介します。

今回の記事は、長くなりますが是非ご覧ください!

適切な教材が選定できない

適切な教材が選定できない

塾での学習は基本、塾指定のワークを用いて進められます。しかし大抵は1種類のワークではなく、塾内に複数のワークがあり、その中からレベルに合ったものを選定して解いてもらいます。

毎回同じ先生が担当すると、その生徒の間違いかたの癖や、能力を知っているので、単元ごと・場面ごとに使う教材を適切に使い分けられます。

僕も実際教える際には、1つのワークでなく複数のワークを使い分けて、苦手な分野であれば難易度を下げて始めたり、得意な分野はいきなり応用問題を解かせたりします。つまり現段階のレベルよりもちょっと難しい問題を沢山解かせて、力を身につけるのです。

しかしこの逆、つまり担当講師が非固定だと、結構致命的な問題になってきます。なぜなら、変わってばかりの講師は、生徒の能力や性格がよく分からないからです。
また、以前担当していたとしても、その子の近況を把握し切れていないこともしばしばです。

下手すると、明らかに解けるレベルのプリントを刷られて、あまり身のない授業に終わってしまうことすらあり得ます。

生徒本人や保護者の方はあまり気にしてなくても、教える側からすると、非常に勿体無いと感じます。(そういう塾も実際あるので)

先生により解き方が違うことが多々

先生により解き方が違うことが多々

こちらは実際に教えていた中での、実体験をご紹介します。🔽

その子は5教科で320点くらい(平均点くらい)の子でした。なかなか問題に余裕を持って取り組むことが出来ていない状態の中、先生が交代となりました。(その交代はやむを得ない理由でしたが)

すると、前任の講師と英語の授業で板書の違い、細かい解き方の違いが生まれてしまい、混乱させてしまったために、これまで出来ていたことがリセットされてしまうという事態がありました。

この例のように、特に国語や英語などの言語だとこの差が顕著になってきます。(特に国語の読解は人によって解き方・考え方が千差万別ですよね。)

せっかく身についてきた解く感覚が先生が変わることで、無くなってしまう可能性があるため注意が必要です。

皆さんも学生の時に、先生によって全然説明が違ったなあということ、1度くらいありませんでしたか?

子どもによっては聞きたいことが聞けない

子どもによっては聞きたいことが聞けない

これは僕が中学生の時の実体験です。夏期講習の時に、普段担当している先生と違う先生が担当になりました。普段なら授業の最初に宿題の解説をしてもらえたのですが、その先生はどうやら基本、宿題の解説は質問されたら行うというスタンスでした。

僕は当時結構な人見知りで、解説をお願いすることが出来ず、宿題の疑問を結局解決出来なかったという思い出があります。

これが夏期講習など、単発ならまだいいですが、頻繁に変わってしまうと、講師との関係が築けないために、分からない問題を聞けないという事態が、子どもによっては起こってしまいます。特にシャイな性格の場合は気をつけた方が良いかもしれません。

また、もしやむを得ない事情で、担当の先生がその曜日に来れなくなるということが起きれば、その先生に合わせて曜日の変更もできるかなども併せて聞くと良いでしょう。

以上の理由から、担当講師が変更になることが多ければ、避けた方が良いと僕は思っています。曖昧な返事が返ってきた場合は怪しんだ方が良いでしょう。

2. 自習にどれだけ力を入れているか

2. 自習にどれだけ力を入れているか

僕は塾講師として授業をしながら、こんな事を言っていいか分かりませんが、ぶっちゃけ塾の存在意義の内、授業は半分だと思っています。そして残り半分は自習管理だと思っています。(むしろ生徒さんによっては半分以上大事だと思っています)

どれだけ塾の授業で集中したとしても、それ以外で勉強に時間を充てられなければ、結果はなかなかついてきません。

これまで僕が見ていて成績が格段に上がった子は、だいたいが自習を有効に行えていた子でした。絶対に、自習管理に力を入れている塾を必ず選ぶべきです。

そもそも自習室は集中できる環境か?

そもそも自習室は集中できる環境か?

可能であれば自習室を見せてもらいましょう。なぜならあまり集中できない環境だと、子どもは行きたくなるからです。

僕が中学の時に行っていた塾は、結構残念な自習室でした。(ごめんなさい塾長…)学校のような大きさの机が4つ並べてあって、スペースも狭く、ついたてが無いので、隣がすごい気になりました。1度使ってきり、それ以来使うことはありませんでした。

逆に今働かせてもらっている塾は、机がまず広く、隣も気になりません。ついたてもあるので、かなり集中できます。また、授業で使っていないスペースがあればそこでも勉強できるので、自習体制が整っています。

実際に、特にテストが近くなると自習に来てくれる子が多いです。

なぜ塾で自習することが大切なのか?

この疑問について、塾目線で書いてみます。結論は「みんな正しい勉強の仕方を知らないから」です。

特に中学生の子は自分の勉強の型が確立されていません。高校生の子でも、あまり何も考えずに勉強している子がちらほらいます。

だから出来れば、その子がどんな教材でどんな勉強をしているのか知りたいんです。それが分かれば最適な方法に矯正することもできますし、勿論その子の分からない問題を解説できるので、結果点数にも繋がりやすくなるんです。

また、家では誘惑が沢山ありますよね。すぐ気が散ってしまうような子は、まず塾に来て環境を作ることが先決です。

さらに携帯を自習する際には預けるという約束を塾長にすることも効果的です。

勉強できる環境を作るのは大人の仕事です。この自習室にならお金を払ってもいい!と思える場所を選ぶべきです。

常に質問対応できる先生はいるか?

これも重要です。先ほど話した、塾で自習すべき理由。これは常に自習管理できる先生がいることが前提です。出勤している講師が全員授業していたら、せっかく自習にきていても誰も見ることができずに、質問もできません

つまり、ただ勉強する場所が家から塾に変わっただけになってしまいます。

理想としては、塾の中に授業をしていない先生がいることが1番です。教室や規模が小さい塾だと、空いている先生が常駐していない場合もありますので、必ず確認するようにしてください。

あと出来れば土日祝日も空いている塾が理想です。定期テスト前や受験前は、休みの日の使い方がカギになってくるので。

3. 成績をどこまで伸ばせそうか

3. 成績をどこまで伸ばせそうか

これは塾からしても、なかなか未知数なところもありますが、だからこそしっかりビジョンが見えている塾に通わせてほしいです。

ただ、「何点くらい伸ばせそうですか?」「どの高校に行けそうですか?」と聞くだけでは、少々答えにくいです。

そこで、後述しますが、これまでの内申点を持参していきましょう。(高校生は内申点&模試の結果を)

何故なら最近オープンした塾でなければ、ほとんどの場合、大体同じ成績で入塾した子がいるはずです。
そこで、

その子が
・定期テストの点数をどこまで伸ばしたか
・最終的にどの高校、大学へ進学したのか

を聞くことで、その塾を卒業した時の未来が少し見えるようになります。塾からしても内申点や模試の成績が分かると、合格させられる学校のイメージがつきます。

逆にこの質問をして、的を射た回答がなければ、塾の中に成績を上げられるノウハウが無いのかなと感じます。

画像

このあたりで、他塾との違いやその塾ならではの強みも聞き出しておきましょう。塾を比較する時の参考になります。

4. 現状分析して、情報と質問を準備しよう

以下の内容は、初回面談で説明できるようにしておきましょう。塾からすると、入塾後のイメージができて話を進めやすいです。

また、これらの内容を考えていくうちに、聞きたい疑問が生まれてくるはずです。

1. これまでの定期テストの結果(一覧表で可)
2. 模試の結果(受けていれば)
3. 1日の勉強時間と使っている教材(学校の教材でなければ持っていきましょう。)
4 .なぜ前回のテストは奮わなかったのかの自己分析(前回点数が良くなかった場合)
5. 前塾では、なぜ成績が伸びなかったのかの自己分析(転塾の場合)
6. 受験予定の高校・大学

4,5は盲点ながらとても重要な情報です。

自己分析と客観的な視点を組み合わせて今後の進め方は考えた方が良いので、是非塾に伝えましょう。塾での勉強効果が跳ね上がります。以下にその例と、どんな質問に繋がるかを書いてみました。

現状分析から生まれてくる質問の例(その1)

4の例. 前回の定期テストは英語の点数が大幅に下がってしまいました。英単語が最近難しくなってきて勉強が追いついていないのが原因の1つだと思います。そこで、毎回塾にくるたびに英単語テストを課していただくことは可能でしょうか?
👉弱点が明確で、学習管理がしやすくなる!

4の例. 前回の数学のテストは連立方程式がメインでしたが、そもそも1年生で習う1次方程式が分かっていないので、全く解けませんでした。もし入塾したら1年次の内容に遡って対策をしていただくことはできますか?
👉限られた授業時間を有効に進められるヒントになる!

5の例. 前塾は集団塾でしたが、授業のペースが早すぎて疑問が沢山残っています。この塾に入ったら、まずはそのテキストを持参して問題を一緒に解き直してほしいのですが、可能ですか?
👉前の塾の経験を無駄にしない、有効な塾の使い方!

5の例. 前塾は個別指導でしたが、授業の復習に力をいれる塾でした。ただもっと先取りして、中2の間に中学範囲を修了させたいです。このペースで間に合わせることは、この塾では可能ですか?また、もっと早めるとしたら何月ごろに終了できるでしょうか?
👉塾と本人が想像しているギャップを埋めることができる!

こんな感じでしょうか。現在の状況をお子さんと分析して、それを解決するための質問を塾にしましょう。

現状分析から生まれてくる質問の例(その2)

せっかくなのでもう少し例を考えてみます。

現在、学校のテキスト以外にこの市販の〇〇というワーク(持参する)を使用しています。ただ、どうやら難しいみたいです。塾の指定のワークはこのワークと比べるとどれくらいの難易度でしょうか
👉テキストの選定に参考になる&塾も学力が把握しやすい!

先月初めて模擬試験を受けたのですが、良くなかったみたいです。本人は「分からないところが分からない」と言っているのですが、授業に入る前に、まずはどこに課題があるのか、先生方に探していただくことはできますか?
👉見切り発車で進むことを避けられ、かつ今後の方針の参考になる情報を提供できてwin-win!

受験生なのですが、家では気が散って勉強が進みません。そこで、毎回授業おわりに2時間、高校数学の勉強を自習室でさせたいです。この時間、数Ⅲは対応できる先生はいらっしゃいますでしょうか?
👉せっかく自習に来ても対応できないという事態を未然に防ぐ!

とにかく現状を分析して、生まれた疑問、提案を投げかけるようにしましょう。

画像

受験予定の高校・大学については、まだ決まっていない場合でも、中2生以上の場合、私立メインなのか公立メインなのかは決めておりましょう。どちらかによって、指導方針が大きく変わることがあります。(特に受験生の場合)

高校生の場合は、推薦なのか一般なのか、一般であるなら私立なのか国公立なのか、今の段階の話でいいので決めておきましょう。

というのも私立と国公立の入試傾向は、かなり異なるからです。推薦ならなおさらです。最低限準備しておきましょう。


おわりに:たくさん質問すること自体に、大きなメリットがある

おわりに:たくさん質問すること自体に、大きなメリットがある

初回面談を何回も見てきて、よく思うこととして、あまり保護者の方が質問しないなということがあります。

どうしても塾からの一方的な説明だと、ポジショントークをされたり、デメリットを隠されがちです。

しかし、こちらから質問しコミュニケーションを取ることで、チラシやネットには載っていない情報が初めて得られます。

そして、何より大きいメリットは、沢山質問することで、
「熱心な保護者だし、気合を入れて面倒を見よう」と、塾側が思うということです。

あまり綺麗な話でなくて申し訳ありません。ただ本音で書きたかったので、書かせていただきました。塾の先生もやはり、保護者から期待されている方が、その生徒へ目を掛けやすくなるんです。

質問攻めする事で、面倒な親だと思われる…という心配はありません。むしろ、保護者が教育に関して協力的な方が、塾からしたら有り難かったりします。(勉強にある程度の強制力を持たせることが出来るため)

だから、迷わず気になることはぶつけまくってください。

では最後に僕が思う聞くことリストをまとめて終わりたいと思います。ご覧いただきありがとうございました。皆さんのお子様がご希望の進路につけることを心から応援しております。

  • 担当講師は固定か?
  • 担当講師の出勤日が変わったら、そこに合わせて授業日を変えられるか?
  • 自習の面倒はどのように見ているか?
  • 自習室はどんな感じか?(実際に見せてもらう)
  • いつでも質問できる常駐の先生はいるか?
  • 土日祝日は開校しているか?
  • この塾なら成績をどこまで伸ばせそうか?
  • 同じ学力の先輩がどこまで伸びて、どこに進学したか?
  • 他塾との違いやその塾ならではの強みは?
  • 現状を分析して、生まれた疑問・提案
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

兵庫県のとある学習塾の塾長。私大理系卒。塾バイト・家庭教師を経て、長年の経験を基に幅広く受験をサポートします。生徒だけでなく、それを支える保護者や先生の力にもなりたいという思いで立ち上げました。

コメント

コメントする

CAPTCHA


この記事の目次