夏休みの宿題で書いた読書感想文が、そのまま「コンクールに出します」と言われることがあります。ほとんどの場合、そのコンクールは青少年読書感想文全国コンクールです。
全国学校図書館協議会と毎日新聞社が主催し、2026年度で第72回になります。
この記事では、公式サイトの第72回 応募要項と課題図書のページを開いて、部ごとの字数・課題図書・応募のしかた・締め切り・賞を1ページにまとめました。書き方そのものは、学年別の記事で解説しています。
- 対象は満20歳まで。5部10区分に分かれる
- 応募は学校を通してのみ。個人や塾からは出せない
- 締め切りは都道府県ごと。在籍校に確認する
結論の元の文章を見る
対象:満20歳まで(2006年4月2日以降に生まれた人)。
小学校低学年・中学年・高学年・中学校・高等学校の5部10区分。
字数:低学年 800字以内、中学年・高学年 1,200字以内、中学校・高校 2,000字以内(題名・学校名・氏名は数えない)。
応募:学校を通してのみ。
個人や塾からは応募できない。
締め切り:都道府県ごとに違う(在籍校に確認)。
結果:2027年2月に在籍校を通じて本人へ通知し、毎日新聞などで発表。

「締め切りはいつですか」と保護者の方によく聞かれますが、全国一律の締め切りはありません。学校→都道府県→中央と段階的に審査するので、実際の締め切りは学校が決めます。まず担任か図書館の先生に確認してください。
読書感想文コンクールとは?青少年読書感想文全国コンクールの目的
青少年読書感想文全国コンクールは、全国学校図書館協議会と毎日新聞社が主催する、小学生から高校生までが参加する読書感想文のコンクールです。応募要項には、目的として次の2つが書かれています。
子どもや若者が本に親しむ機会をつくり、読書の楽しさ、すばらしさを体験させ、読書の習慣化を図る。
読書感想文全国コンクール公式サイト「応募要項」
もう1つは、読書の感動を文章に表すことを通して豊かな人間性や考える力を育み、自分の考えを正しい日本語で表現する力を養うことです。
上手な要約ではなく、本を読んで自分が何を考えたかが問われるコンクールだと分かります。
- 主催:全国学校図書館協議会・毎日新聞社
- 第72回(2026年度)
- 学校を通して応募する
- 都道府県審査→中央審査の2段階
部と字数|学年ごとの上限を早見表で確認

応募は在籍する学校の種類で5つの部に分かれ、それぞれに課題読書と自由読書があるので5部10区分です。字数の上限は部ごとに決まっています。
| 部 | 対象 | 本文の字数 |
|---|---|---|
| 小学校低学年の部 | 1・2年生 | 800字以内 |
| 小学校中学年の部 | 3・4年生 | 1,200字以内 |
| 小学校高学年の部 | 5・6年生 | 1,200字以内 |
| 中学校の部 | 中学生 | 2,000字以内 |
| 高等学校の部 | 高校生 | 2,000字以内 |
字数の数え方も要項に書かれています。句読点はそれぞれ1字、改行のための空白も字数に数えます。一方で題名・学校名・氏名は字数に入りません。原稿用紙の大きさや字詰めに決まりはなく、縦書きで自筆します。
特別支援学校はそれぞれ対応する部、中等教育学校と中高一貫校は前期課程が中学校の部・後期課程が高等学校の部、義務教育学校は学年に対応する小学校の各部と中学校の部に応募します。
公式Q&Aは、感動や考えたことを人に伝わるように十分に書き表すにはある程度のことばの量が必要だとしています。下限は決められていませんが、上限近くまで書くつもりで取り組むのが目安です。
第72回の課題図書一覧|部ごとに3〜4冊、全18冊
課題読書は、主催者が指定した課題図書を読んで書く区分です。第72回の課題図書は、公式サイトの課題図書のページに部ごとに載っています。価格は同ページの表示(税込)です。
小学校低学年の部(1・2年生)
| 書名 | 作者など | 出版社・価格 |
|---|---|---|
| 『まこちゃんとコトバロボ』 | 村上しいこ 作/たんじあきこ 絵 | 佼成出版社/1,540円 |
| 『なにかいいことあった?』 | ミーシャ・アーチャー 作/石津ちひろ 訳 | BL出版/1,870円 |
| 『ララのまほうのことば』 | グレーシー・ジャン さく/やのあやこ やく | 工学図書/1,980円 |
| 『たねはいのちのおわりとはじまり』 | 鈴木 純 著 | ブロンズ新社/1,540円 |
小学校中学年の部(3・4年生)
| 書名 | 作者など | 出版社・価格 |
|---|---|---|
| 『まだまだここから』 | 宇佐美牧子 作/酒井 以 絵 | ポプラ社/1,540円 |
| 『それからぼくはひとりで歩く』 | アリシア・モリーナ 作/星野由美 訳 | ほるぷ出版/1,595円 |
| 『おいしいお米をつくりたい!』 | 谷本雄治 著 | 汐文社/1,980円 |
| 『宇宙でウンチ』 | A.ボンドー=ストーン、C.ホワイト 作/千葉茂樹 訳 | あすなろ書房/1,650円 |
小学校高学年の部(5・6年生)
| 書名 | 作者など | 出版社・価格 |
|---|---|---|
| 『ポジション!』 | 高田由紀子 作 | 岩崎書店/1,650円 |
| 『リヒト!』 | イノウエミホコ 作 | 文研出版/1,650円 |
| 『ミシュカ』 | エドワルト・ファン・デ・フェンデル、アヌッシュ・エルマン 作/野坂悦子 訳 | 静山社/1,815円 |
| 『キミの一歩アフリカ』 | 味田村太郎 文 | あかね書房/1,980円 |
中学校の部
| 書名 | 作者など | 出版社・価格 |
|---|---|---|
| 『君の火がゆらめいている』 | 落合由佳 作 | 講談社/1,650円 |
| 『チーム・テスならだいじょうぶ』 | カービー・ラーソン&クイン・ワイアット 作/杉田七重 訳 | 鈴木出版/1,870円 |
| 『リュウグウの砂に挑む』 | 伊藤元雄 著 | くもん出版/1,760円 |
高等学校の部
| 書名 | 作者など | 出版社・価格 |
|---|---|---|
| 『スウィッシュ!』 | 藤ノ木 優 著 | 徳間書店/1,980円 |
| 『ノアハム・ガーデンズの家』 | ペネロピ・ライヴリー 著/斎藤倫子 訳 | ゴブリン書房/1,980円 |
| 『平和のうぶごえ』 | 早志百合子 著 | 毎日新聞出版/2,420円 |
書名は一部を短くしています(例:『おいしいお米をつくりたい!』の副題「ゆうちゃん、小学生で農家に弟子入りしました」、『リュウグウの砂に挑む』の副題「チームで小惑星のサンプルを分析」)。
同じ部のなかでは学年の指定はありません。
課題読書と自由読書の違い|選べない本もある

自由読書は、自分で選んだ本を読んで書く区分です。フィクション・ノンフィクションは問いません。ただし、応募要項で対象外になっている本があります。
| 区分 | 読む本 | 注意点 |
|---|---|---|
| 課題読書 | その部の課題図書 | 同じ部なら学年の指定なし |
| 自由読書 | 自分で選んだ本 | 教科書・副読本・雑誌・パンフレット・日本語以外の本・(自分の部の)課題図書は対象外 |
| 他の部の課題図書 | 例:中学生が高校の部の本 | 自由読書として応募する |
公式の感想文Q&Aでは、さらに細かい扱いが決まっています。電子書籍は対象外(紙の書籍に限る)、教科書に載っている作品は出版社から書籍として出ている本を読めば応募でき、教科書だけを読んだ場合は対象外です。
シリーズの一部や、短編集の中の1編で書くこともできます。
- 紙の本か(電子書籍は不可)
- 教科書・雑誌・パンフレットではないか
- 日本語で書かれた本か
- 短編集なら応募票に書名と作品名を書く
課題読書と自由読書には、それぞれ1人1編ずつ応募できます。個人のオリジナルで未発表の作品に限り、ほかのコンクールとの二重応募はできません。
応募方法と締め切り|個人では出せず、学校を通す
このコンクールは学校を通じて応募するしくみです。在籍校がコンクールに参加していれば応募でき、個人や塾から直接は応募できません。学校が参加しているか分からないときは、学校に確認します。
| 手順 | やること | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | 学校が参加しているか確認 | 担任・図書館の先生に聞く |
| 2 | 原稿用紙に縦書き・自筆で書く | コピー・デジタル機器は原則不可 |
| 3 | 応募票に記入して作品の一番上に貼る | 右肩をとじる。応募票は公式サイトからダウンロード可 |
| 4 | 学校の締め切りまでに提出 | 都道府県ごとに締め切りが違う |
締め切りは都道府県によって異なり、詳細は在籍校の図書館の先生か、公式サイトの問い合わせ先に確認するよう案内されています。
海外の日本人学校・補習授業校・私立在外教育施設からの作品は全国学校図書館協議会が受け付け、2026年9月30日(水)必着です。
けがや障がいなどで自筆が難しい場合は、理由を書けば代筆やワープロソフトでの応募も受け付けています。都道府県によっては、指定の原稿用紙や提出方法など独自の決まりがあるので、学校の指示を優先してください。

塾で作文を見ていても、「塾から出してもらえますか」と聞かれることがあります。このコンクールは塾からは出せません。塾でできるのは、書き上げた作文を読んで直すところまでです。
審査・賞・結果発表はいつ?

審査は都道府県審査会→中央審査会の順に進みます。都道府県審査会が各部ごとに、課題読書1編・自由読書1編を中央審査会に送ります。
| 賞 | 各部の数 | 副賞 |
|---|---|---|
| 内閣総理大臣賞 | 1編 | 賞状・ブロンズ像 |
| 文部科学大臣賞 | 1編 | 賞状・トロフィー |
| 毎日新聞社賞 | 5編 | 賞状・トロフィー |
| 全国学校図書館協議会長賞 | 6編 | 賞状・トロフィー |
| サントリー奨励賞 | 10編以内 | 賞状・トロフィー(全国学校図書館協議会の第72回応募要項では「賞状および盾」) |
| 入選賞 | 上記以外の都道府県代表 | 賞状・図書カード |
結果は在籍校を通じて本人に通知され、同時に2027年2月の『毎日新聞』『毎日小学生新聞』などで発表されます。表彰式は東京で行われる予定です。時期は、コンクール公式サイトの応募要項では「2027年2月上旬」、全国学校図書館協議会の第72回応募要項では「2027年2月中旬」となっており、2つの公式ページで食い違っています(2026年10月13日確認)。
入賞作品は入賞作品集『考える読書』(毎日新聞出版)に載ります。
市町村や都道府県の段階で独自の賞を出している地域もあります。
「県のコンクールで入賞した」と聞いた場合、それは都道府県審査の段階の賞で、詳しくは在籍校に問い合わせるよう公式Q&Aに書かれています。
過去の上位入賞作品は、公式サイトの入賞者・作品紹介で読めます。
応募203万編から全国の入賞は112編|第71回の数字と字数のマス目で計算した
全国学校図書館協議会は、第71回(2025年度)に全国2万3536校(海外日本人学校を含む)から203万1259編の応募があったと公表しています。この数字と、応募要項の審査のしくみ・賞の数、公式サイトの第71回上位入賞者一覧を使って、どの段階で何編に絞られるかを計算しました。
| 段階 | 作品数 | 根拠 |
|---|---|---|
| 応募 | 2,031,259編(2万3536校) | 全国学校図書館協議会「第71回入賞者」 |
| 都道府県代表(中央審査会へ) | 少なくとも470編 | 応募要項:各部ごとに課題読書1編・自由読書1編を送付 |
| 入賞の上限(入選賞を除く) | 115編以内 | 応募要項:各部 1+1+5+6+10以内 |
| 第71回の上位入賞者一覧の人数 | 112人 | 公式サイト「入賞者・作品紹介」の名前を数えた |
計算
- 1校あたりの応募:2,031,259 ÷ 23,536 = 約86.3編
- 都道府県代表:47都道府県 × 5部 × 2区分(課題・自由)= 470編。海外日本人学校などの分は別に全国学校図書館協議会が受け付ける
- 都道府県代表になる割合:2,031,259 ÷ 470 = 約4,322編に1編(海外分を除いた概算)
- 入賞の上限:(内閣総理大臣賞1+文部科学大臣賞1+毎日新聞社賞5+全国学校図書館協議会長賞6+サントリー奨励賞10以内)× 5部 = 115編以内
- 第71回の入賞:2,031,259 ÷ 112 = 約18,136編に1編
字数の上限も、400字詰めの原稿用紙に置きかえておくと準備しやすくなります。ただし応募要項は「原稿用紙の大きさ、字詰めに規定はありません」としているので、下の枚数は400字詰めで計算した目安です。
| 部 | 本文の字数 | 400字詰めでの枚数(計算) | 低学年の部との比(計算) |
|---|---|---|---|
| 小学校低学年の部 | 800字以内 | 2枚 | 1倍 |
| 小学校中学年・高学年の部 | 1,200字以内 | 3枚 | 1.5倍 |
| 中学校・高等学校の部 | 2,000字以内 | 5枚 | 2.5倍 |

計算(字数)
- 800 ÷ 400 = 2枚、1,200 ÷ 400 = 3枚、2,000 ÷ 400 = 5枚
- 中学年に上がると 1,200 ÷ 800 = 1.5倍、中学校に上がると 2,000 ÷ 1,200 = 約1.67倍
- 改行のための空白は字数に数える(応募要項)。400字詰め5枚のマス目をすべて使うと、題名・氏名の行を枠内に書いた分だけ本文が2,000字を下回る
公式Q&Aは、題名・氏名を書く位置は「特に定めておりません」とし、欄外でも枠内でもよいとしています。中学生が5枚ぎりぎりまで書くなら、題名と氏名をどこに書くか(都道府県の決まり)を先に学校で確かめてください。
- 電子書籍で読んだ本の感想文。公式Q&Aは紙媒体の書籍に限るとしている
- 別のコンクールに出した、または出す予定の感想文。応募要項は「他の類似コンクールとの二重応募は認めません」としている
- 本文が上限を超えた感想文(中学校・高等学校の部は2,000字)。句読点も改行の空白も1字に数えるので、清書の前にマス目で数え直す
- 在籍校がコンクールに参加していない場合。個人からの直接応募は受け付けていない
なお、第72回の表彰式の時期は、コンクール公式サイトの応募要項では「2027年2月上旬」、全国学校図書館協議会の応募要項のページでは「2027年2月中旬」となっており、2つの公式ページで食い違いがあります。サントリー奨励賞の副賞も「トロフィー」と「盾」で表記が分かれています。
出典:全国学校図書館協議会「第71回青少年読書感想文全国コンクール入賞者」/同「第72回青少年読書感想文全国コンクール応募要項」/読書感想文全国コンクール公式サイト「応募要項」/「感想文Q&A」/「第71回上位入賞者一覧」(2026年10月13日確認)
入賞をめざす書き方|公式Q&Aの3つのヒント
公式サイトの感想文Q&Aには、書き方のヒントも載っています。塾で作文を見るときも、この3点を最初に確かめます。
- どこに・なぜ感動したかを考え、もう一度読む
- 自分の経験や生き方と本の世界を照らし合わせる
- 本文や解説の引用は控えめに、自分のことばで書く
- 題名は「読んでみたい」と思わせるものに
とくに引用には注意が必要です。Q&Aは、読書感想文は自分の思いや心の動きを中心に書くものなので、できるだけ自分のことばを使うよう勧めています。
応募要項でも、盗作や不適切な引用があった場合は審査対象外になることがあるとしています。
構成の型や書き出しの例文は、学年別に読書感想文の書き方【中学生】で詳しく解説しています。夏休み全体の段取りは夏休みの勉強計画の立て方も参考にしてください。
読書感想文コンクールのよくある質問
- 読書感想文コンクールに個人で応募できますか?
-
できません。青少年読書感想文全国コンクールは学校を通じて応募するしくみで、個人や塾からの応募は受け付けていません。在籍校が参加しているかを学校に確認してください。
- 第72回の締め切りはいつですか?
-
都道府県によって異なり、実際の締め切りは在籍校が決めます。海外の日本人学校などからの作品は、全国学校図書館協議会に2026年9月30日(水)必着です。
- 字数は何字までですか?
-
小学校低学年の部は800字以内、中学年・高学年の部は1,200字以内、中学校・高等学校の部は2,000字以内です。句読点と改行の空白は数え、題名・学校名・氏名は数えません。
- ほかの学年の課題図書で書いてもいいですか?
-
書けます。ただし自分の学年と異なる部の課題図書を読んだ場合は、課題読書ではなく自由読書の部として応募します。
- 電子書籍で読んだ本でも応募できますか?
-
応募できません。公式Q&Aで、紙媒体の書籍に限るとされています。
この記事の更新・訂正
- 表彰式を「2027年2月上旬」とだけ書いていましたが、全国学校図書館協議会の第72回応募要項は「2月中旬」で、コンクール公式サイトの応募要項(2月上旬)と食い違っています。サントリー奨励賞の副賞も、公式サイトは「トロフィー」、全国学校図書館協議会は「盾」です。両方の出典を示して併記しました
全記事の履歴は「訂正・更新の履歴」、調べ方と書き方は「記事の作り方」にまとめています。
この記事で確認した資料
部と字数・応募方法・締め切り・賞・結果発表は読書感想文全国コンクール公式サイトの「応募要項」、課題図書と価格は「課題図書」、電子書籍・他学年の課題図書・引用などの扱いは「感想文Q&A」で確認しました(2026年9月29日)。
主催は全国学校図書館協議会・毎日新聞社です。




コメント